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(12/21)ま、政子ぉぉぉぉぉ!「鎌倉殿の13人」最終回

さてさて、今年(2022年)も残すところ、あと10日。
そろそろここかしこに年末感が出てきましたね。

というわけで、大河ドラマ「鎌倉殿の13人」が18日に最終回を迎えました。
感想を書いてみようと思います。

義時ぃぃぃぃぃ!

まずは主人公・義時について。
のえさんの思い、義村の思い、泰時の思い、政子の思い。
最終回は各人の想いが吐露されたのだけど、義時は全部受け止めました。
そういう意味で最後(最期)まで、ちゃんと主人公の役割を全うした。

ランキング記事でも書いたのだけど、みんなの想いを受け止められるのが主人公だと個人的に思います。
後半は手を血で染めていったけど、それも鎌倉のため御家人のため、息子・泰時のため。
いいか悪いかは置いといて、立派な主人公でございました。

実は現代のサラリーマンにもこういう人いるんじゃないかな。(手を血では染めないけど)
大河ドラマは歴史を扱うドラマだけど、義時のキャラクターの変化は令和人にも理解できた。
衣装のグラデーションもよかったけど、演技のグラデーションも丁寧で見事でございました。
お疲れさまでした。

義村ぁぁぁぁぁ!

言葉が物騒だけど、最終回で義村がちゃんと義時を殺そうとしたのはよかった。
ランキング記事で書いたのだけど、「裏切りそうで結局裏切らない奴」って流れが物足りなく感じていたので、ちゃんと殺そうとしたのはほんとよかったです。

性格悪いな、自分。。。
でも、ちゃんと殺しにいかないと、あの義村の告白は出てこなかったと思うので、やっぱり必要だった。
義村推し(ランキング1位)としてはあの告白を聞くために1年間追いかけてきたのです。
あの陰なナルシストの感じ、好きです。。。
で、史実通りお互いの仲を回収した手腕には拍手。
脚本家・三谷氏の腕に脱帽でございます。

政子ぉぉぉぉぉ!

最後に政子について。
ラストの、政子が義時に引導を渡す結末は意外でした。

ただ、意外イコール良いかというと、また違いますよね。
自分は微妙な印象を持ちました。
だって前回の演説であんなに義時を助けてたのに。。。

ただ、結末を見てから1年間を振り返った時に、政子の存在ってほんと独特だった気がします。

自分たちは歴史を知ってるから最終的に政子が前面に押し出されるのを知っていたけど、同時代的な現在進行形の視点で考えると、政子は常に「X(エックス)ファクター」というか。

もし政子が頼朝のことを好きになっていなかったら?
もし政子が頼朝死後、表舞台から引っ込んでしまっていたら?
もし政子が演説なんてしたくないって思ったら?

こう考えると、史実だから当たり前と決め込んでいた政子の行動が、この大河ドラマを底の方で動かす推進力になっていたんだなあと気付きました。
政子の気持ちがドラマを噛み合わせていたんだなと。

となると、最後政子が取った行動もドラマの流れからは外れてない。
義時の考えに対して本能的に違和感(嫌悪感)を抱き、引導を渡した。
歴史上の人物としてではなく、ひとりの人間としてアリなんだと思い直しました。

ここまで書いてきて、政子の人生に「心のうずき」を感じます。
そう、まさに推理小説で犯人に感情移入しちゃう、あの感じ。
まさかオープニングロールの2番目の人物が「Xファクター」とは、まんまとしてやられました。
総集編は政子視点で見るとまた違う印象になるかもしれません。


最後に今回の大河ドラマを総括すると、三谷氏の歴史や登場人物への愛情の深さと、多種多様なストーリーテリング技法を総動員した手腕に、「やられた!」といったところ。
ほんとにすごかったです。お疲れ様でした。

年内に振り返り記事を書こうと思っているのですが、感想記事はこれが最後。
1年間ありがとうございました。礼。

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