見出し画像

3月16日(土)シネ・ヌーヴォで公開!『すべて、至るところにある』リム・カーワイ監督インタビュー🎤

今年の1月27日〜3月1日にかけて、東京のシアター・イメージフォーラムで上映された本作が、ついに大阪で!
年末には日本のミニシアターを巡るドキュメンタリー映画『ディス・マジック・モーメント』でシネ・ヌーヴォを2度満席にしたリム監督の最新作劇映画『すべて、至るところにある』の魅力について、たっぷりとお話を伺いました!

バルカン半島3部作の完結編となる作品ではあるものの、前の2作品を見ていない観客も決して取り残さない。でも、見ている人はより一層楽しめる。なんとも不思議でとにかく美しい映画です🎦

インタビューでは複雑な製作の背景や、チア部部員が映画を見て感じた疑問(特に、登場人物の歩き方について🚶は必見!)をお聞きしました!
最後には、この映画をこれから見る皆様へ向けて、監督からメッセージをいただいております。
長編記事ではありますが、最後までぜひご一読ください!!

(聞き手:さや)

パンデミックや戦争など、近年を取り巻く世界の情勢に関するテーマが本作の軸を捉えているように感じました。本作を加えてバルカン半島3部作ができたわけですが、本作の制作に至った経緯やテーマについてお聞かせください。

リム監督:まぁ…本当に色々なんか、偶然と言えば偶然かもしれないし、必然と言えば必然かもしれない。最初の2作品はまだ観ていないですよね?

チア部:まだ観れていなくて…

リム監督: 2017年にバルカン半島の1作目を撮り終わってから、3部作にしようかなと思って。でも全く話が違う3部作、大阪3部作もそうですが、バージョンが同じで、物語は全く独立した話です。

1作目『どこでもない、ここしかない』(2018)は現地のマイノリティー、トルコ人の話ですけど、2作目『いつか、どこかで』(2019)ではアジア人がバルカン半島に行って、全く知らない場所、全く違う文化、そして背景・歴史を持つ土地で、バルカン半島の人との巡り合いを描く映画にしたんですよね。3作目『すべて至るところにある』は、内容としては映画監督の話ですよ。バルカン半島、スロベニア、セルビア、ボスニア、サラエボとか、色々な国際映画祭があるんですよね。そこで、ある日本人の映画監督がサラエボ国際映画祭、あるいは国際映画祭に招待されて、全く知らない土地で自分の映画が上映されるんですから、喜んで現地に行くんですよね。でも現地に行って、あるトラブルに巻き込まれて、麻薬をトルコまで運ぶということになって…というような話を考えていました。

3作目を撮るために、『COME & GO カム・アンド・ゴー』を撮り終わった年(2019年)の夏、トルコのイスタンブールにロケハンをしに行ったんですよね。なぜその場所を撮りたいかというと、やっぱりバルカン半島は昔オスマン帝国の領地で、その関係性も撮りたいなと思って。それで、翌年2020年に、バルカン半島3部作目、さっきの話を撮ろうとしてたんですよ。でもコロナで行けなくなって、その企画も中断して。2021年になってから行けるかなと思ったけど、コロナがまだ続いているし、また諦めました。でも、日本国内は自由に行ったり来たりすることはできるということで、日本で同じ話を撮ればいいかなと思って。ただ日本で麻薬を運ぶのは現実的にありえない話なので、沖縄から北海道まで売れない映画監督が自分の映画売りに行くロードムービーに変えたわけですよ。それでできたのが、『あなたの微笑み』です。

それが終わって2022年、日本はまだコロナ禍で厳しかったけど、ヨーロッパはもう解放していて、それがチャンスかなと思って。今度こそ絶対にバルカン半島三部作を撮りたいと。でも、映画監督のネタも使っちゃって、どうすればいいかなと思っていたんですけど、その時『いつか、どこかで』に出演してくれたアデラさんとの別企画が実現できなくなって、彼女と撮ろうとなって。その企画はバルカン半島の映画じゃなくて、ロシアのシベリア鉄道に乗ったバックパッカーの女性の話ですけど。でも、2022年2月24日、ロシアがウクライナを侵略して戦争が起きた。だから、2022年の春頃も、そのシベリア鉄道を撮るという企画はもう永遠に実現できないなと思っていたんですよね。戦争が続く限りには、絶対ロシアには行かないなと思っていて、アデラさんとの企画はやめたわけです。

だから3作目の話は彼女が『いつか、どこかで』の後、もう一回バルカン半島に行く話にしようと思っていたんですよ。どんな話にするか全然決めていなかったけど、僕も撮らないといけないと思っていて、2022年7月、彼女と一緒にバルカン半島に行ったんですよね。一緒にロケハンしながら、どんな話にすればいいかを考えるわけですよ。

最初に行ったのは、この映画の中に出てきたモスタールという場所です。モスタールでロケハンしていたとき偶然に、この映画の中にも出てくる緑のカフェを見つけました。すぐその景色が気に入って。あと、そこでくつろいでいるボスニア人たちですよね。実は僕とは言葉が通じないんですよ。それでも、手振り身振りで会話していて、彼らの話を聞くと、やっぱり、何か物語を感じて。彼らの話を撮りたいという気持ちもあってカフェでの撮影だけが決まりました。この時話の内容は全然まだ決まっていなかったんですけど。

モスタールでのロケハンの後、クロアチアにも行ったんですけど、その時に、尚玄さんから連絡があって。尚玄さんは僕のバルカン半島3部作の1作、2作とも見たことがあるから、こういう形で映画を撮るということにすごく興味があるし、僕と尚玄さんはすでに映画2本(『COME & GO カム・アンド・ゴー』と『あなたの微笑み』)を一緒に撮っていて、この2本とも脚本なしで、その場の即興で作った映画ですから、彼も僕のやり方をよくわかっている。だから、あまり不安がないですよね。尚玄さんが来てくれることになって、ただ3週間しかスケジュールが空いていないなか何ができるかを考えた時に、尚玄さんが僕(リム監督)の役をするしかないとなって。映画監督のアイデアが復活して、尚玄さんにその役(ジェイ)をやってもらいたいと、それだけです。そうすると自然に僕の中では、実は『いつか、どこかで』はジェイが撮った映画で、ジェイとその映画に出演したエヴァの二人がバルカン半島で再会する話を思いついたわけですよね。

その段階でも、まだ色々なアイデアが決まっていなかったんですけど、企画の間にコロナ禍あったし、戦争もあったわけです。僕もその時に色々なことを考えていて、コロナ禍あるいはパンデミック、あるいは戦争に悩まされている映画監督の話にすれば面白くなるんじゃないかなと思って。実際、僕自身も本当に、全く出口が見えないなとか、どうすればいいか色々悩んでいた時期もあるから、世の中から消えたい、行方不明になりたいという気持ちも起こったりするので、そういう自分の心境もその監督に反映して貰えばいいかなと思って。そこで、ジェイがある理由で消え、そして彼が消えたから、エヴァがもう一回彼を探しに行くというあらすじを思いついたわけです。その後も色々ロケハンをして、色々なアイデアが膨らんできて最初的にはこういう形になったんですよね。だから本当にこの映画は、2022年の7月12日からセルビア、ボスニア、マケドニアでのロケハンが始まって、8月2日くらいにクランクインしたんですけど、その間に今の話を思いついただけです。行く前には全然何も思いついていない(笑)。

(C)cinemadrifters

演出においては、モキュメンタリー、すなわち架空のストーリーでありながらもドキュメンタリーのスタイルが用いられているように感じました。けれども、演出の影が見えないわけではない、なんとも不思議な映画でした。そこで、いくつか演出についてお伺いしたいです。

① 映画には多国籍の俳優が起用されていますが、ほとんどの俳優の台詞は英語で構成されています。母国語を喋らない、ということはある意味で「ナショナルに属さない」と解釈することも可能ですが、脚本を書く際に使用する言語をどのように決めたのでしょうか?また、多国籍の俳優を起用することには、どのようなメッセージが込められているのでしょうか?

リム監督:多国籍あるいは異なる言葉で脚本書くという話になると、本当に作った映画によって違いますね。例えば、大阪3部作(『新世界の夜明け』、『Fly Me To Minami 恋するミナミ』、『COME & GO カム・アンド・ゴー』)の脚本を書いた時には、基本的に日本語ですよね。なぜ日本語で書いたのかというと、日本で撮影しているから、そしてスタッフも日本人で彼らとコミュニケーションを取るために、やっぱり日本語の脚本があった方がわかりやすい。中国で撮る場合は、中国語で書いているんです。ただ、バルカン半島だと日本語も中国語も通じない、かといって現地の言葉も知らない、そうすると、自然に国際言語――英語を使うことになっていって。だから、現地の人たちと英語で話しているんですよね。でも脚本がないんですよ。バルカン半島三部作どれも脚本がないから、全部頭の中で考えて、その場で台詞も英語で説明していく。だから、本当に作った映画によって、どの言語で脚本を書くかはケースバイケース、あと脚本のある/なしもケースバイケースです。

役者さんに関しては、なぜ多国籍かというと、自分が撮りたいものが多国籍の人々の話だからです。例えば『新世界の夜明け』にしても、『Fly Me To Minami 恋するミナミ』にしても、『COME & GO カム・アンド・ゴー』にしても、テーマとして日本とアジアの関係を描く中で、中国人、韓国人、香港人、台湾人、東南アジアの人々など自然にアジア各国の人々が登場する。それで自然に多国籍になっているんですよね。『あなたの微笑み』という映画は、完全に日本人の話ですので、日本人しか出てないです。だから、多国籍かあるいは日本人しか出てこないかという話になると、やっぱり自分が撮りたい物語の必要性によりますね。

今回の『すべて、至るところにある』に関しては、例えば1作目の『どこでもない、ここしかない』の場合は、トルコ人、スロベニア人など現地の人しか出てこない。でも2作目はアジア人がバルカン半島に行く話で、3作目は、アジア人がバルカン半島に行って監督を探しに行く話となると、自然にアジア人の必要性が出てくる。で、なぜ『すべて、至るところにある』を英語で作ったのかというと、やっぱり、主人公たちはバルカン半島人ではない、彼らが外国人。でも、出演者それぞれのナショナリティも異なるから、自然に国際言語の英語を使うことになり、現地の人との交流も自然に英語となるわけですよね。だから、『すべて、至るところにある』の言葉も全部英語になるんですよね。


② 俳優の歩き方についての質問です。リム監督の映画を見た時に、出演している俳優が皆ゆっくり、堂々と歩いている姿が印象的で、人の歩き方を見ただけでリム監督の映画だとわかります。それは、(そのシーンが)ゆったりと流れる映画の時間の流れを作り出しているように感じます。俳優の歩き方については、指導されているのでしょうか?

リム監督:歩き方に関しては指導してないんですよね。ただ、歩き方を撮るのはすごく好きです。だから、僕の映画の中には主人公たちが歩くシーンは絶対あるんですよ。しかも、短いシーンじゃなくて、結構長いシーンで。歩き方からそのキャラクターが出てくるんじゃないかと僕は思うんですよね。だから、こちらからわざと指導しないで、本人の歩き方してくれれば自然にそのキャラクターが出てくる。そして、その出てきたキャラクターを自分の映画の中に取り入れて、展開していくということが僕はすごく好きです。だから、ある意味では、自分がこういうふうにしてほしいとかじゃなくて、自然に役者さんやってくれることに合わせて、何ができるか考えるというような演出をしています。

『あなたの微笑み』と『ディス・マジック・モーメント』と『すべて、至るところにある』の歩き方が同じように見える理由としては、多分、映画監督を演じる中で渡辺さんにしても尚玄さんにしても、やっぱりどういう風に歩けばいいのがわからなくて、じゃあリムを真似すればいいんじゃないかと思って、だから二人とも多分わざと僕(=映画監督)の歩き方を真似しているんですよね。僕の歩き方はちょっと変ですから、ある意味では(笑)。だから、彼らもわざと僕の歩き方を真似して、僕と同じように見えてしまう(笑)。

チア部:どの作品を見ても、キャラクターの歩き方が同じだなと感じていたので、聞くことができてスッキリしました(笑)


③ 本作も現実と虚構の境目がわからなくなるような、不思議な感覚に囚われます。とりわけその効果を増長させているのが、尚玄さん演じるジェイの存在です。ジェイは自分のことを、リム監督自身の肩書きである「シネマ・ドリフター」と名乗り、映画内で度々言及されている『いつか、どこかで』(2019)は映画内の野外上映のクレジットでジェイが製作したことになっています。明らかに現実とは矛盾するわけですが、それでもなお、彼はパンデミック禍、戦争の時代を生きる一人の映画監督なのだと思わされます。彼の演出を手掛ける際、何か意図したことはありますか?

リム監督:基本的に、役者さんにどんな役を演じてもらうかの説明はしているんですけれども、こういうふうにしてほしいとか、全く指示はしていないです。ジェイという人が、知り合いがいなくなったり、自分の企画なかなか実現できなくて狂っていくという背景や設定については色々説明しているんですけど。まず彼にやってもらって、もしちょっと違うなという時には直していく。まずやってもらって、修正していくという感じ。

チア部:「シネマドリフター」という台詞もアドリブなんですか?

リム監督:偶然見つけたカフェに入って、何を撮るかと考えた時に、景色もいいし、海も見えるから、あそこで二人の会話シーンを撮れたらいいなと思って。そこで急に台詞を思いついたんですよね。彼が彼女を口説いていく、二人の関係性が深まっていくようなシーンを作ろうと思いつくと、自然に台詞が頭の中に出てきて。その場で彼にお願いして、やってもらったんですよね。でも、シネマドリフターという設定はしていなかったから、多分尚玄さんも驚いた(笑)。

チア部:その台詞を聞いた瞬間に、尚玄さんがリム監督ご自身の役として、ずっとその設定で進んでいくのかなと思ったんですが、物語が進む中で一部はやっぱり違う部分も見えてきて、やや混乱しました(笑)でもずっと、どうなんだろうと思いながら見ていたので、すごく面白かったです。その楽しみ方もありました。

リム監督:最初ジェイに「シネマドリフター」を演じてもらう予定はなかったけど、この映画を作った時に、やっぱり、この映画監督はバルカン半島の人ではないということで、なぜ彼が映画を撮るのか、そしてどんな映画を撮ってきたかを説明するために、自分の映画を引用した方がいいかなと思ったんですよね。版権がないし、自分ですから。だから、ジェイが『いつか、どこかで』と『どこでもない、ここしかない』を撮った映画監督という設定があるんですけど、僕の話とは最初からすでに距離感があって。でも実際自分が撮った映画を引用して、実際彼女(アデラさんの役)もこの映画に出たわけですから、その辺をうまく展開させていたから今の話になっているんですよね。だから、ドキュメンタリーでもあり、フィクションでもあり…実際は全部フィクションですけど(笑)。

(C)cinemadrifters

④リム監督の映画はおおむね90分の作品が多い印象です。90分の美学にはどのような意味が込められているのでしょうか。

リム監督:そうですね。自分がずっと昔から映画を見てきて、もちろん長い映画もあっていいと思うし、長い映画も好きですけど、でも、自分の頭の中ではやっぱり映画は90分、100分は一番いい形かなと思っていて。だから、ずっとそれぐらいの尺度の映画を作っているんですよね。
唯一の例外は『COME & GO カム・アンド・ゴー』だけです。『COME & GO カム・アンド・ゴー』は最初から3時間以上の映画作ろうと思っていたので、やっぱり登場人物も多いし、最初的に2時間40分になっているんですけど。自分の頭の中では最初から90分か100分ぐらいの物語を語るのが一番綺麗な形になると思うんですよね。それ以上になると、やっぱり見るのもしんどいし、集中力も切れてしまう。

チア部:今、その90分すら耐えられない人が増えているという話をよく耳にしますね…。

リム監督:普段の生活の中も集中できないじゃないですか。映画見ることは逆に集中できる方法の一つですよ。だからやっぱり映画見た方がいいですよね、集中力が高められる。

チア部:家で配信を見てると本当に気が散ってしまって…ダメなんですよ(笑)

リム監督:自分も無理ですよ(笑)絶対スマホ見たりするから。メッセージがあるかどうか、LINEがきているかどうかチェックするわけですから、集中できないですよね。

チア部:やっぱり、その点でも90分というのは、日常生活でスマホを手放せない人でも、映画館に来て、ギリギリ集中力が保てるくらいの時間なのかなと感じました。


監督はなぜ、シネマドリフター(映画流れ者)として無国籍映画を作り続けているのですか?

リム監督:最初に、1作目である『アフター・オール・ディーズ・イヤーズ』を中国の北京で撮りました。それは、実は自分自身の話でもあるんです。ずっと海外に居た人が久しぶりに実家に戻るんだけど、周りの人は誰も彼のことを覚えていない。みんな彼のことを知らないように見ている…、そんな不条理的な話です。撮影したのは中国ですが、主役を演じてくれたのは日本人ですよね。それで彼に、久しぶりに実家に戻った男を演じてもらう。実はこの映画は僕の実家があるマレーシアで撮ろうとしていたんですけど、中々スタッフや役者が集まらなくて…。当時は北京をベースにしていて、北京のほうが人を集めやすかったからそこで撮ることになったという感じです。当時から既に無国籍感が出てきていました。そのときの僕のカメラマンは香港人で、美術を担当していたのはアメリカ人でした。あと、スタッフの中にフランス人やコロンビア人、日本人もいた。スタッフの構成も多国籍ですよね。だから1作目を撮り終わった後も、自然と自分のスタイルが今のような感じになった。だから、あまり国籍にこだわらず、とりあえず目の前にあるものが撮りたいという気持ちで映画を作っている。結果的に、たくさんの国籍の人がいないと撮れなかった作品もある。2作目の『マジック&ロス』は香港で撮ったんですけど、女優さんは日本人と韓国人ですよ。香港で撮っているのに。(笑)
だから撮りたい物語を撮る。そして、その物語を実現させるためにどうすればいいか…しか考えていなかった。自分自身でも無国籍映画にした方が、もっと自分のやりたいことを表現できると思った。だから自分の作品を無国籍映画と呼んでいる。

チア部:今後はどういう映画を撮ってみたいですか?

リム監督:『すべて、至るところにある』は僕の劇映画10作目です。大阪3部作も完成したし、バルカン半島3部作も完成したので、もう休もうかなと思っているんですよ。でもこの後『ディス・マジック・モーメント』というドキュメンタリー映画を撮ったんです。劇映画10本撮ったし、引退しようと考えていて…。だから今作は引退作だと考えていました。その後、何を撮りたいとかは全然考えていなくて。実は、今年もこれからも映画を撮る予定がないんですよね。だからこれからどんな映画を撮りたいかじっくり考えようかなと思います。僕はマレーシア人ですけど、マレーシアで映画を撮ったことが無いから、もし可能であればマレーシアで撮りたいなとは考えている。ただ、どんな話になるのかは全然決めていない。(笑)

チア部:リム監督のいつものスタイルだと現地に行って、始まる4か月前から急ピッチで撮影するんだろうなと思います(笑)。

リム監督:そうそう(笑)。


最後に、これから今作を観る人に向けてメッセージをお願いします。

リム監督:『すべて、至るところにある』はバルカン半島で撮った映画なんですけど、おそらくバルカン半島を知らない人もいっぱいいるだろうと思います。僕が前に、撮った作品を観たことが無い人もいらっしゃると思うんですけど、そういうこと関係なく人類としての我々、どうやって生きていくか、色々と示唆を与える映画なんじゃないかと思います。
おそらく国籍、バルカン半島、パレスチナとか関係なく誰でも、これからどうなるかという不安を抱えている時代ですよね。でも、これからどうすればいいかを真剣に考える人々は、この映画を観てくれたら絶対に何かを感じてくれると思うんです。やっぱり生き続けていくことはすごく大事ということを分かってくれると思うし、それからどうすればいいかと色々考えてくれたらいいなと思います。

チア部:3部作と言われると他の作品を観ていないとついていけないのかなと思っちゃいますよね。

リム監督:そうそう(笑)だからあまり3部作ということを言わない方がいいのかもしれない(笑)

チア部:それぞれ独立した話で、その話だけでも十分面白いです。
しかも、他の作品を観たことがあるならその繋がりを知ることができて、より一層面白いですよね。
だから、他の作品の内容を知っていたら面白さが上回り、知らなくても楽しめる作品だなと思いました。ありがとうございました!

(C)cinemadrifters

最後まで読んでいただき、ありがとうございます!
物語だけでなく、映像自体がとても美しいので、映画館のスクリーンでぜひ多くの人に見てもらいたい作品です!!
「映画館で映画を見るって素敵なやっぱり経験だな」と感じさせる力をもつ作品だと私は思っています💭

大阪、シネ・ヌーヴォでは3月16日より公開!!
バルカン半島3部作を制覇するよという方も、まだ1作も見たことないよという方も
ぜひご覧ください👀

そしてなんと、3月20日(水・祝)には1日限りで
バルカン半島3部作の一挙上映も!
このまたとない機会にぜひ、お見逃しなく!!

シネ・ヌーヴォ チケット購入ページはこちら🔽

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?