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◯『春原さんのうた』

杉田協士/日本/2021年


ずっと見ていられるものってありますよね。
焚き火の炎とか、川の流れとか、コーヒーを入れているときの一滴一滴とか。

目に見えない時間の流れを感じさせるもの。
そんな感じの映画です。

最低限にライティングされた、生っぽい画。
残留するカメラの存在感。
決して多くは語られない、登場人物の背景。

それらが却って被写体の実在性に説得力を持たせているし、
自分は彼らの隣人なのだと錯覚させてくれる。

そして主演の荒木知佳さん、映画初出演だそうですが、これからクるんじゃないですかね…?


【余談】上記の石巻版特報にもある、道を二人並んで歩いて行く長回しは、キアロスタミのジグザグ三部作を思い出しました。


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