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桜散歩

こんばんは。
今日は桜を見に散歩をしてきたのでその話を…

有名な桜の名所ということもあってすごい人。
散歩をしていると色んな光景と出会いました。
小さい子を連れた家族、若いカップル、老夫婦、学生らしき集団、女子会などなど。
散歩道には屋台も出ていて、やきそば、たこ焼き、ベビーカステラ、長い列ができていました。
桜の下でブルーシートを広げて、ごはんを食べたり、お酒を飲んだり。
そのちょっとしたお祭りムードがものすごく久しぶりに感じられました。
そうやって人の奏でる騒音に満ち満ちた空間、いつもなら苦手だな、と思うのですが何故か今日はそれが私の心を癒してくれたように思います。

人の流れに漂って桜道をひたすら歩きました。
桜を見るのは今年初めてで、やっぱり美しいものだなと思いました。
思ったより桜は白くて、花の群集みたいになっててぼんぼりみたいにまんまるでした。
枝が細くて遠くから見れば丸い白い球体が浮かんでいるようでちょっとファンタジー。
頭上近くまでおりてきている枝先にたくさん咲いている桜をじっと見ていると時間の流れが緩やかになったような気がしました。

歩き尽くした私たちは最後、一箇所にとどまって少しずつ暮れていく景色を1時間ぐらい、ぼーっと眺めていました。
これまでにない満ち足りた気持ちになりました。
それは1人ではなく、隣に友人がいてくれたことも大きかったかもしれないです。
何もせず、ただただ日が暮れていくのを見つめていられる時間はなによりも贅沢でした。

どこへも行かず、どこも目指さない。
これが仕事だったら。
周りに取り残される恐怖といつも戦っているのに、この散歩の時間はむしろ取り残されることを肯定できました。
取り残されてその場所にとどまりじっとしていることの心地よさ、隣に知っている誰かがいる安心感と共に自分の中に沈んでいける時間。
周りの人も音も何もかも、BGMになって、ただ自分の存在をゆらゆらと感じる心地よさ。
無になって、広がって、漂って、満たされて、忘れたくない瞬間がまたひとつ増える。
生きていくのがこういう瞬間を積み重ねていくことだったらいいな。

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