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お風呂上がり、熱を帯びた体が思い出を呼びさます

こんばんは。

今日はお風呂上がりにふと懐かしくなった話をします。

私は、社会人になって暮らしを始めたマンションの水道料金が定額制であることをきっかけに、毎日お風呂に浸かるようになりました。
大学時代に住んでいたマンションはそんな制度はなく、なんとなくシャワーでいいかとなることが多かったんです。
今思うと信じられませんが、割と冬もシャワーだけで済ませたりしていました。
でもシャワーって全然体が温まらないんですよね。
お風呂に浸かった後のこのポカポカは、やはりお風呂に浸からなければ得られないのです…

そんな私も、今年の冬はお風呂に浸かってポカポカする幸せを毎日味わえているわけです。

今日もお風呂上がり、ポカポカと熱を帯びた体で部屋に戻りました。
そこでいつもお風呂上がりに履いているモコモコソックスが見当たらないことに気づきました。
ああ、そうだ今朝洗濯したんだ、と思い出し、ベランダに向かいました。
窓を開けて外に出ると、本来であれば突き刺すような鋭さであるはずの寒さに包まれたのですが、無敵のポカポカを見にまとった私を前にすればその鋭さもまん丸くなって、ポカポカの外側から優しく包み込んでくるだけでした。
ポカポカと寒さに包まれているのが心地よくてベランダでモコモコソックスを探す手を止めて少しの間ぼんやりしていました。

そしたら「何だか昔にこんなことがあったような」と懐かしい気持ちが湧き上がってきました。
う〜んなんだったかなあ、と空を見上げた時に見えた月明かりに照らされた雲。
あ!これか!
ずいぶん昔お母さんと一緒に露天風呂でこんな風に月明かりに照らされた雲を見たことがありました。

露天風呂のお湯がちゃぷちゃぷと音を立てていて、檜の香りが漂っています。
そしてスーッと冷たい風が時折吹いてきます。
でもお湯に浸かっている私はポカポカ無敵で、吹き抜ける風も心地よいぐらい。

そんな思い出がベランダで溢れ出してきて、もう少しそこで浸っていたかったのですが、裸足でベランダのスリッパはさすがに寒くて、思い出の蛇口を一旦止めて部屋に戻りました。

モコモコソックスを履いて未だなおポカポカと熱を帯びた体で、さっきの思い出を思い返そうとしています。
でもやっぱりポカポカと冷気と月明かりの条件が重ならないと、蛇口はうまくひねれません。
体の感覚というのはすごいですね。
こういう些細なものが生きていればもっともっと増えていくのだろうなあと思いますが、いつかふと思い出せるように日々を大切に感じて生きたいものです。

それでは、そろそろ、おやすみなさい。

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