トロント雑記〜あの地下鉄の音〜

最後にトロントに行ってから
もう3年も経ってしまった。

時間の経過はもとよりパンデミックの影響も大きくあり
思い出深かったトロントのレストランや遊んでいた場所が
どんどん変わっていっている。

月日が経つとはこういうことか。

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旦那さんとおしゃべりをしている時

突然発作の如く
「だめだわたしトロントが足りない病」を発症する。

過去楽しんでいたトロントの場所を思い出してしまって
ひとり寂しくなっていく。

勝手にしてなさいなって話ではあるんだが
こうなってしまったら旦那さんも巻き込んでいく。

こういう日のご飯は全部
「カナダっぽいもの」がいいとわがままを大爆発させる。

チーズ買ってみたりクラッカー買ってみたり
メープルシロップの値段チェックしたり。

だけどやはり限界がある。
どうしても日本の味になってしまう（しょうゆ〜）

しょんぼりするわたし。

旦那さんにとっては甚だ迷惑な話である。

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トロントの「TTC」とは地下鉄の名前である。

初めて出した自作のzineの中に

「グリーンラインの変な音」というタイトルの
プチエッセイを書いた。

グリーンラインとは
TTCの中の電車の線の一つである。

一つと言っても
TTCは２本（辛うじて４本と言ってもいいが）の線しかない。

そのグリーンラインのドアの開閉時の音が
ちょっと半音ずれて聞こえるというコラムだったのだが

トロントのことが恋しくなると
いつもこのグリーンラインの音が頭に響くのだ。

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Youtubeを検索すると
電車オタクの人向けなのか
わたしのようにトロント恋しくなってしまった人向けなのか

ただただTTCに乗ってるだけの動画がある。

わたしがトロント恋しい病を発症すると
仕方がないのでこういった動画を見る。
便利な世の中になったもんだ。

TTCのドアの開閉音が
耳につけているAirPodsに響く。

面倒だなあと思いながらアルバイトに行く時
英語に落ち込みすぎて衝動的に出掛けた時



むしろ辛かった思い出の方が多いかもしれないのに
どうしても聴きたくなってしまう。
人間の脳は都合よくできている。

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地下鉄の音が恋しいだなんて
なんてわたしらしいんだろうと思いながら

まだ収まりそうのない
トロントへの寂しさを
Youtubeの音を聞きながらどうにか抑える。

このトロント雑記も
過去の思い出の話ではなく
今年こそ新しいものを書きたい。

その時は自分のiPhoneで

TTCの音と映像を撮ってくるんだ。