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今週の選挙(2024 8.4投票)


 今週は栃木が熱い! 町の自然を守れるかの選挙に自民の連敗を止められるかの選挙と、地方選挙の魅力が詰まっていますので是非ご覧ください!




◎北海道・長沼町長選挙

 2期目を目指す現職に元会計管理者の男性と養蜂業の女性が挑む選挙です。

 ・・・なんだか、北海道の選挙を紹介するのって久しぶりな気がします。 選挙が無かったワケではないのですが、とにかく「無投票」が多かったので。 そして長沼町も然りで16年ぶりの選挙。 前町長の2期目と3期目、そして現職の1期目が無投票なので全員初めての選挙戦となります。

 注目はなんといっても、女性候補が25歳! 大学卒業後に養蜂業を起業し中古車販売も手掛ける一方でボランティア等の地域活動をしているようで、今回「完全無所属・完全庶民派」として立候補していますが、選挙演説を見るとカンペをガン見で話しており人に訴えるスキルが足りないように私には見えます。
 一方、男性の新人候補は小さい頃から長沼町在住ながら「千歳市の」会計管理者だったというコトで知名度に不安が有り、そうなると現職が・・・ という流れになりそうに見えますが、その現職もカンペをチラ見しながら演説をする人でしたので何だか不安。 と、どの候補も不安要素が見え隠れしますが、16年ぶりの選挙で68年ぶりの三つ巴選挙となる今回、町民は誰を選ぶのでしょうか。


◎栃木県・塩谷町長選挙

 4期目を目指す現職に1期途中の町議を辞して挑む女性とバス会社役員の男性の3人で争う選挙です。

 県内で最も人口が少ない自治体で、NHKニュースでは「少子高齢化」が争点だと言っていますが、この町はもっと重要な争点を常に抱えておりまして、

 福島第1原発事故で発生した「放射性物質を含む指定廃棄物」の最終処分場の候補地に、環境省が2014年に塩谷町の国有林を選定。 反対運動の先頭に立って町長に就任した現職が交渉のテーブルにつかない姿勢を貫き現在は “塩漬け” されていますが、町長選の度に推進派(と思われる)候補との争いで、今回も前回に続いて町議選でトップ当選した女性候補との、事実上の一騎打ちとなっています。

 ニュース映像を見ると女性新人は出陣式に約200人集め、事務所も必要以上に大きなプレハブを使っており、町議を1期3年務めたキャリアだけでは到底できない規模に仕上がっていて、最終処分場推進派が後押ししている可能性は高いように見えます。「女性町長誕生へ」という真新しいテーマも有り、現職は厳しい戦いとなりそうです。

 放射性物質を含む廃棄物を広域に動かしてイイのかというそもそもの問題は有りますが、最終処分場は何処に作るにせよ必要なものであるコトは確かでしょう。 しかし町を流れる川の源流が「名水百選」に選ばれるような「国有林」に最終処分場を作ろうという考えそのものが狂ってるワケで、個人的には(多選とはいえ)現職に頑張ってほしいトコロ。 しかし町の衰退を止めるために施設を受け入れて財源を増やすべきという意見は当然有るでしょうし、環境省の指定から10年が経ち町民の「危機意識が薄れている」とも言われていますが、計画は止まっているだけで中止にはなっていません。 町の未来を決める重要な選挙です。


◎栃木県・塩谷町議会議員補欠選挙

 町長選に出馬した女性新人候補が空けた議席を埋める選挙で、70代と50代の男性2人が立候補しています。

 唯一の50代だった町議が町長選に出たため、残った議員は全員 “還暦越え” になった塩谷町議会なので50代候補が有利に働くような気がしますが、あくまで「名前」を見ただけによる個人的な見解ですが、この50代男性候補と町長選に出ているバス会社の70代男性候補、そして2021年の町議選で最下位落選した70代女性候補の3人が同じ名字でして、もしこれらに何らかの関係性が有るのならば町長選に(勝つ見込みが薄いのに)出馬したバス会社の候補は町議補選の候補を当選に導くための “かかし” かもしれません(違っていたらゴメンナサイ・・・)。
 ただ、逆に「選挙大好き軍団」と町民に見られて票が獲れないケースも考えられるので、単純に年齢だけでは判断できない構図にも見えます。 結果が非常に気になる選挙です。


◎栃木県・野木町長選挙

 5期目を目指す現職に町議を辞して挑む70代候補と40代候補。 そして県職員を早期退職して挑む50代候補の4人による選挙です。

 現職は栃木県初の女性町長で4期16年務め上げた人で、自公の県連が推薦しており選挙事務所には自民国会議員を初めとする為書きがズラリと並んでいます。
 と、いうワケで、「栃木」の「自民」といえば、

 鹿沼市長選(推薦)、小山市長選(支援)と続いて自民系候補が敗れており、今度の今度こそは絶対に負けられないトコロでしょう。 新人が3人に割れているのでサスガに今回は固いように見えますが、現職は現在78歳。「多選」に加えて「高齢」もネックで、そこを突かれると厳しくなりそうです。 他自治体と比べて組織力が強いとされる「学会票」のチカラが鍵になりそうです。

 一方、新人3人を見ると40代の元町議はかつて民主党所属だったようですが、過去に町議当選→県議落選を2度繰り返しており信用性の薄さは否めず、70代候補は議長も務めた人ですがコチラも高齢がネックになりそう。
 県職員は立候補表明は先月と最も遅いながら「合併反対!」という他候補には無いスローガンを掲げており、それが注目を受けて出馬の遅れが逆に「新鮮味」「刷新感」として演出できれば混戦を抜け出す可能性が有ります。 先週の印西市長選も唯一の議員(市長)経験の無い新人が現職らを破り当選しましたし、

 とはいえ現職有利であろう中で自公推薦の後押しで当選できるのか。 ココでも自民が負けるようなコトが有れば、もう、もう・・・


◎福岡県・那珂川市長選挙

 5期目を目指す現職に公明推薦の元市議が挑む、12年ぶりの選挙です。

 現職は選挙公報(PDF)を見る限り、なんで4期も続けられて且つ前回前々回と対立候補が出なかったのか疑問に感じますが、恐らく自民党などの強い組織力がバックに有ったのだろうと想像します。

 で、今回自民党はどちらにも推薦を出していませんが、麻生太郎氏と武田良太氏の対立が末端にまで影響を与えてるでお馴染みの福岡県なのでコチラも例に漏れず。 この選挙では「中立」という良く分からないスタンスを表明していますが、議員は各々の判断でどちらかの陣営に入っているコトでしょうから要は「分裂」なのでしょう。  “どちらがどちら” なのかは分かりませんが、大きな争点は見当たらないので「継続」か「分裂」か、という選挙になると思われます。 どちらが勝ち抜くでしょうか。


以上です
候補者の皆様の御健闘をお祈り申し上げます



「今週の選挙」テーマ曲 ギターパンダ / 選挙に行ったけど



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