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抽出するレベルから考える。

朝の4時半に目が覚める。
ここは自然にさらっとむくりと目が覚めてくれた方がスマートでかっこいいと思っていますけど、けたたましいスマホのアラームと、それに起こされる妻の平手で起きています。息子は何か怖い夢を見ているようで、口をへの字にして寝ています。

起きてすぐに湯を沸かし、コーヒーを淹れています。
新しく良質な電動グラインダーを調達したいけれど、これは単なる所有欲なのでまだ我慢しています。
スケールの電源を入れて、ドリップを開始するとあることに気がつきました。

スケールのタイム機能が芳しくないのです。機能のオンオフを忘れていただけなのですが、ここは芳しくないと表現させてください。タイム機能と僕との関係性が芳しくないだけと言って相違ありません。

機能を果たせないままに、コーヒーを淹れ始めるわけですが、ここで尻込みしてしまっては美味しいコーヒーは淹れられません。なりふり構わず抽出を始めます。一定のお湯を淹れたら手を止めて、抽出されるものが落ち切るまで待つ。それを終えたらまた一定の量を淹れる。これの繰り返しでコーヒーが出来上がりました。

豆が美味しければ、適当な抽出レベルでも、ある程度のおいしさを伴ったコーヒーが淹れられるのではないか。
これは、人にも置き換えられる気がしていることに淹れられたコーヒーを横目に考えました。

ただ、ここには落とし穴があります。
それが、抽出レベルです。プロフェッショナルは、自分の五感を信じて的確な産地を見つけ、その中で複数いる農家をさらに絞り込んで豆を選びます。選んだこともそこへ出向いたこともないので、カフェを営む友人に聞いた話をそれらしく書いています。
厳選された豆を調達して、そこからさらに豆を選びます。品質の悪い豆をピックアップして弾くのです。
近頃の焙煎は、オートメーション化していて、それを見守るそうなので割愛しますが、ようやく完成した珈琲豆をコーヒーにするのにもさまざまな方法がありますよね。プレスするのか、フィルタリングするのか、ネルするのか。さらっと言ってますけど、使い方が合っているのかはわかりません。

自分のために言いますけど、
こういう人から聞いた話を昇華したつもりで書いてみせても、さまざまな仕事におけるアマチュアとプロフェッショナルの思考パターンには時間や量に対する細やかで大胆な何かがある気がしています。

家で飲む分には、ある程度の品質でいいのですが、それをお客様に提供するとなるとその品質はさらに上質なものに変化します。これは比喩ですが、そのお家で楽しむコーヒーと店で出てくるコーヒーとの差に敏感でいたいと思いました。

冒頭で妻の平手で起きた。とありますが、撤回しておきます。
優しい声で起きています。優しい妻に感謝しています。


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