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復職を決めるまで|思考の記録

3月に休職して早くも4ヶ月が経ち、元の会社に復職することを決めた。
(note更新が遅くなってしまって、実はもう復職済み) 

正直、3ヶ月目までは「絶対に戻らない!」と思っていて、転職するつもりでいた。けれど、自分が望むことを丁寧に言語化していった結果、今は、復職という選択肢が一番良いという結論に至った。

自分でもびっくりだし、転職宣言をしていたので周りにも驚かれた。
今回は、わたしが復職を選んだ時の思いを書き残していきたい。

初めての転職活動、と失敗

そもそもわたしが休職したのは、職場の人間関係が原因だった。

といってもひどいパワハラやいじめがあったということはなく、シンプルに合わなかったのだと思っている。(そのせいで「こんなことでへこたれちゃダメだ!」と自分を追い込んでしまったのだけど)

ところが、わたしの会社では復職の条件が「元いた部署、チームに戻ること」となっていた。「人間関係が原因なのに、元いた場所に戻るなんてありえない!」と一気に会社への不信感を募らせた。

今となっては、これは骨折など身体的事由で休職したケースをメインに想定しているからで、絶対条件ではないとわかるのだけど、そう考える余裕もなく愕然としてしまった。

こうして、「他部署に異動できないか?」と人事に掛け合うこともせず、転職しか眼中になくなってしまったのだった。



転職するなら同じ轍は2度と踏むまい、と、これまでの問題点を洗い出してみた。
過去の不満を書き出し、1つ1つの理由を深ぼる。そして、理想と現実のギャップは何が原因か、何日もかけて考えた。

その結果、「会社の理念と自分のビジョンが一致していない」ことが諸問題の根源ではないか、と思い至った。


休職理由は人間関係だが、仕事自体にも色々と不満があった。中でも不満だったのが、「やらされてる感」や「意味のないことをやっている感」が強かったこと。会社の人たちが、目的意識を持っているように見えなかった。

もちろん、仕事を進める上での目的意識は持っていた。KPIがどうとか、クライアントが何を求めているのかとか。だがわたしが求めていたのは、その先で社会が、世の中が、こうなってほしいという思いだった。

わたしは、自分のした仕事が、世の中を良くしている気がしなかった。


わたしが目指したいのは、心理的安全性が高く、自分らしく生きられる社会。
そのために、誰かの本音を引き出すような仕事がしたかった。

広告業界ならそれができる、と思って入社したけれど、大事なのは「何のためにするか」が自分と一致している環境に身を置くことではないか。
そんな思いで転職先を探すと、理念経営を体現しているベンチャー企業や人材・教育業界に惹かれる企業がいくつか見つかった。使命感に溢れ楽しそうに仕事に励む社員の方の姿に、わたしもこんな風に仕事がしたい!と沸きたった。

こうして、本当に気に入った企業を2社、受けてみることにした。



結果から言うと、2社とも惨敗だった。

正直に言えば、就活で全く苦労しなかったわたしは、「こんなに自分にぴったりの会社なんだから、大企業じゃないし、いい線まで行くだろう」とたかを括っていた。


と、言いつつ、志望動機を書きながらどこか違和感も覚えていた。

それは、「わたしって、こんなに仕事を頑張りたい人なんだろうか…?」ということ。やっぱりベンチャーや人材系となると、多忙なところが多いようだった。だが、「楽しいなら乗り切れるよね!」と、面接まではその違和感に蓋をしていたのだ。

受験した2社に落ちたのは、この蓋の存在を見破られたからだという気がした。
わたしはその中身を見てみることにした。

人生の優先度を考えてみた

面接までに自己分析はかなりやり込んだつもりだった。が、それは“意欲的モード“の自分しか見れていなかったと今では思う。


誰しも、自分の中にいろんな人格を持っている。

例えば、「仕事で成功を収めたい!」と思う野心あふれる自分と、「永遠に南国でバカンスしてたい」と思うぐうたらな自分は共存しうる。
前者の割合が80%ならバリキャリになるだろうし、後者が80%なら南の島でも仕事ができるスキルをつけてリモートワーカーになるかもしれない。

この割合を見誤ると、「やりたいことのはずなのに頑張れない」とか「幸せだけど退屈」みたいな状況に陥るのではと思う。

そしてわたしは、完全にバリキャリモードの道を走りながら、「休みたい…休みたい…」と息を切らしていたのだった。


ということで、自分の中の全ての人格の声に耳を傾け、思いつく望みをリストアップしていった。

わたしは、以前も紹介した「人生の羅針盤」を作成し、自分の大切にしたい価値観や時間を洗い出していった。
ここまでやる余力がない場合は、人生でやりたいと思うことを30個くらいバーっと書き出して(どんなに小さなことでも無理めなことでもOK)、似たような望みをグルーピングすると価値観が見えてくると思う。


その結果、4つの価値観が見えてきた。

・大切な人と過ごす時間を大事にしたい
・自分と向き合う時間を確保したい
・ワクワクすることを学び続けたい
・仕事を通して達成感や喜びを得たい

小さなことまでたくさん書き出したけれど、意外とまとまって収束した。
幹となる価値観から、枝葉が分かれて「やりたいこと」が生まれてくるのかも、という印象を持った。

次に、各項目を重視する割合を考えてみた。

・大切な人と過ごす時間を大事にしたい:40%
・自分と向き合う時間を確保したい:15%
・ワクワクすることを学び続けたい:20%
・仕事を通して達成感や喜びを得たい:25%

「他の項目が全て0点の出来だった場合、その項目だけで人生にどれだけ満足できるか?」と考えると、値を決めやすかった。
もちろんこの項目も割合も変化していくものだし、正解も不正解もないので、何となくしっくりくる値を見つけたら、それ以上考え込まなくて大丈夫。


こうやってみてみると、わたしが理想とするのは

・仕事は楽しみたいけど、自分の時間もしっかり確保したいから、残業はしない

・興味あることを学ぶのが好きだから、余暇時間でめいっぱい学びたい
 その知識やワクワクを仕事にも還元できたら最高

・当たり前だけど、日々幸せに過ごしたい
 でっかく楽しむ週末より、小さな楽しみがある毎日がほしい
 そのために、毎日自分と向き合う時間を持ち、心にゆとりをつくりたい

・でもなにより大事なのは、大切な人と過ごす時間
 それを充実させるために、お金を稼ぎ、時間をやりくりし、自分の機嫌は自分でとる

という生活だな〜と言語化することができた。

こういうことって、日々の誘惑に流されると途端に忘れてしまうものだったりするから、日記や毎月の振り返りの時に定点観測していけたらいいなと思っている。
noteでも経過をまとめていけたらいいな。


大事なのは「何をするか」でも「どこでするか」でもなく、「何のためにするか」を自分が忘れずにいられることではないか、と今は思う。

復職してから

これを書いている今、復職から1ヶ月が経とうとしている。

今のところ、良いチームに恵まれていて感謝している。尊敬できる方もいて、これからそばで色んなことを学べることが楽しみ。

一方で、やっぱり仕事の内容はそんなに変わらない。

だけど、なんのために仕事をするか?が明確になったおかげで、「この仕事に、どのような意識で取り組めば自分のためになるか?」という視点を持てるようになったことは大きな変化だと感じている。

自分だけで、好きなだけのびやかに勉強する日々も大好きだったけど、
お金をいただいて、人と関わりながらする勉強もまた悪くないもんだな。


そんな風に思えるようになった私は、3月よりは成長できたのかな。


本格始動はこれからなので、きっとストレスも増えてくるけれど、
上手く乗りこなせる自分になれるように、目的を見失わず歩いていけたら、と思う。

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