見出し画像

漢方の痛み止めを使いこなすコツ

西洋の薬は、基本的には無秩序に止めていくイメージです。したがって、薬が切れて、痛みの原因が解消できてなければ、追加投与が必要になります。

一方、東洋の痛み止めというと、成分としての痛み止めのほか、気•血•水でいくと、特に気の部分に作用して、体のバランスを取っていくイメージです。

野口英世先生は過去に、『痛みの原因は酸欠が原因である。』という言葉を残されました。
そして、現代ではその言葉は風化しています。

身体で酸素を運ぶための血液を循環させるために必要なこと、それはエネルギー(気)を満たすことです。
気の流れを良くすること、これに意識を向けて話していきますね!

① なぜ柴胡剤は、痛み止めとして用いられるのか

柴胡(さいこ)は、漢方医学において重要な役割を果たす生薬です。
特に痛みや炎症を軽減するために用いられます。柴胡は次の理由で痛み止めとして効果を発揮します。

1、気の巡りを改善 
柴胡は気の滞りを解消し、体内のエネルギーフローを整えることで痛みを緩和させる。

2、炎症の軽減 
柴胡には抗炎症作用があり、炎症による痛みを和らげる。

3、ストレスの軽減 
精神的な緊張やストレスを軽減し、筋肉の緊張をほぐす効果がある。

② 柴胡剤とはどんなものがあるのか?

以下に代表的な柴胡剤とその特徴を簡単に説明します:

1. 小柴胡湯(しょうさいことう)
特徴 中程度の炎症や気滞に効果的で、胃腸の調子を整える。
主な成分 柴胡、黄芩、生姜、人参、大棗、甘草、半夏。

2. 大柴胡湯(だいさいことう)
特徴 強力な解熱作用と抗炎症作用を持ち、便秘や肥満体質に適している。
主な成分 柴胡、黄芩、芍薬、大黄、枳実、半夏、生姜、大棗。

3. 柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)
特徴 精神的な緊張や不安を和らげ、神経性の痛みに効果的。
主な成分 柴胡、竜骨、牡蛎、人参、黄芩、半夏、桂枝、大棗、茯苓、生姜、大黄。

4. 柴胡桂枝湯(さいこけいしとう)
特徴 関節の痛みや神経痛、風邪の初期症状に適している。
主な成分 柴胡、桂枝、芍薬、大棗、甘草、生姜、黄芩。

5. 柴胡桂枝乾姜湯(さいこけいしかんきょうとう)
特徴 冷えや疲労感を伴う痛み、特に胃腸の不調に効果的。
主な成分 柴胡、桂枝、乾姜、牡蛎、人参、大棗、甘草、茯苓。

6. 桂枝加竜骨牡蛎湯(けいしかりゅうこつぼれいとう)
特徴 精神的な不安や神経過敏に効果的で、心身のバランスを整える。
主な成分 桂枝、芍薬、竜骨、牡蛎、大棗、生姜、甘草。

③ 実際の使い方と注意点

柴胡剤は痛みや炎症を和らげるために効果的ですが、以下の点に注意して使用することが重要です。

仕上げのイメージで使用
柴胡剤は治療の最終段階や補助的な役割として使われるべきであり、これだけを飲めばすべての痛みが解消されるわけではありません。

専門家の指導のもとで使用
適切な診断と指導のもとで使用することが望ましく、自己判断での長期使用は避けるべきです。

生活習慣の改善と併用
食事や運動、ストレス管理などの生活習慣の改善と併用することで、効果がより発揮されます。

まとめ

柴胡剤は漢方医学において痛みや炎症の緩和に役立つ重要な処方ですが、適切な使用方法と専門家の指導が不可欠です。また、生活習慣の改善と併用することで、より効果的な痛みの管理が可能となります。

1人で悩まずに、まずはどなたでも大丈夫なので、お話になってくださいね!

ご相談はこちらから!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?