「中庸」という言葉を考え直してみた。
頑張りすぎると、その反動で休止期間がくる。
病気はその反動を受けている時間である。
これは正しいのでしょうか?
それを中庸という言葉で表現すると、そのバランスを取ることが
大切と考えられているのが一般的です。
中庸は、それこそ漢方の用語かと思っている方が多いのですが、
実際には、儒教用語から拝借している言葉です。
実はこの考え、東洋だけの考えではありません。
西洋でも同じような言葉・思想があるのです。
この中庸という深い世界をお伝えできればと考えています。
① これは、生きるための原理原則である。
西洋での考えたは、アリストテレスの時代に始まった考えです。
「メソテース」(μεσότης)は、古代ギリシャ哲学において「中庸」を意味する概念です。
アリストテレスの倫理学で特に重要な概念であり、彼の「徳」論において中心的な役割を果たします。
アリストテレスによれば、徳は過度と不足の中間にあり、メソテース(中庸)とは、その両極端を避け、適切なバランスを保つことです。
例えば、勇気は「臆病」と「無謀」の中間に位置する徳です。このように、アリストテレスは、適切な行動や感情の範囲を見極め、その範囲内で行動することを「中庸」として定義しました。
結論として、ギリシャ哲学における「メソテース」と東洋医学における「中庸」は、異なる文化背景を持ちながらも、バランスや調和を重視するという共通のテーマを持っています。
どちらも、極端な状態を避け、適切な範囲での行動や状態を維持することが理想とされている点で共鳴しています。
② 陰陽論と本当に相性が良いのか?
東洋医学における「中庸」までの流れ
東洋思想における「中庸」という概念は、中国古典思想に深く根ざしており、特に儒教や道教の影響が強いです。この「中庸」は、アリストテレスのメソテースと同様にバランスを重視するものですが、その成り立ちや意味には文化的な違いがあります。
1. 陰陽論と五行説
東洋医学の基本思想は「陰陽論」と「五行説」によって形成されています。陰陽論は、全てのものが陰と陽という相対する2つの力によって成り立っているという考えです。例えば、寒と熱、動と静などが陰と陽の例です。五行説は、木・火・土・金・水の5つの要素が相互に影響し合い、バランスを取っているという思想です。この二つの理論は、生命活動や自然の現象を理解する基礎として用いられています。
2. 『中庸』という儒教の思想
儒教における『中庸』(『四書』の一つ)では、正しい道は極端に走らず、調和とバランスを保つことだと説かれています。ここでは、自己の内面と外界との調和を重要視し、過不足なく正しい行動を選ぶことが理想とされます。これは、自己中心的でも他者迎合的でもない、バランスの取れた状態を目指すもので、アリストテレスの中庸とも共通点があります。
3. 東洋医学における中庸の概念
東洋医学においても、陰陽のバランスが健康の基盤とされています。例えば、身体が冷えすぎている場合は陽のエネルギーを補い、逆に過剰な熱がある場合は陰のエネルギーを補うことでバランスを取ります。これにより、健康な状態が維持されます。東洋医学では、極端に偏った状態は「病気」と捉えられ、その中間にあるバランスの取れた状態が「健康」とみなされます。
4. 現代の東洋医学と中庸
現代の東洋医学でも、患者の体質や症状に応じて陰陽のバランスを整える治療法が取られます。漢方薬や鍼灸などの治療は、身体のバランスを整えるための手段として使われ、心身ともに調和を取り戻すことが目的とされています。この「中庸」の考え方は、体調管理や病気予防においても重要視されています。
③ 頑張ることは絶対に必要
心に反する頑張りをするから、身体が拒絶反応を示し、強制停止に陥ります。
この前提からすれば、心が喜ぶ頑張りとは、どんなものなのか。
もしも、それが自分の体を使って体現できたら、
それは、からだが浪費される感覚があるのでしょうか?
ブレーキがかかることになるでしょうか?
そのための手順とは、どんなものでしょうか?
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