ONE PIECE FILM RED を見てきた話

すごく面白かったんだけど、人を選ぶ映画かもと思った。
 前評判で見た「ウタが好きになれるかどうかで評価が変わる」「音楽を前面に出した映画を許容できるかどうか」っていう評価に納得したかな。

ちなみに筆者のONEPIECE歴はこんな感じ

……ハマってたのって何年前?10年近く前では?

そしてこの物語に出てくる「ウタ」という重要なキャラクターの歌唱を演じるAdoさんに対する認識は「めちゃ歌が上手い」「うっせぇわでバズった」「この人の歌を別界隈の推しが歌ってた」位の認識。


·····つまり全体的にミーハーな人間が見に行った感想です。

ここからネタバレあります

全体の感想としては「これミュージカル映画やんけ」
いや、ミュージカル映画やミュージカルにあまり詳しくないのでこの感想が正しいのかすら分からないけれど、その位「音楽が軸の映画」だなと思った。
そして、どちらかと言えばウタ(そして劇中歌を歌うAdoさん)の為の物語だな、とも感じた。自分の中でワンピースの世界ではああいう現代曲は流行りにくそう、少なくとも「海賊たちの冒険物語」の外側の物と思っていたからかも。

冒頭、ウタのライブから物語が始まる。ウタの歌声を聞いた瞬間、感じたのは恐怖だった。
本当に泣くほど怖かった。
Twitterのフォロワーが「劇中歌は予習していくといい」と言うので行く前に一通り曲を聴いた。(ここ読んでる人は恐らく映画を見たあとなので知っていると思うんですが公式サイトにプレイリストがあるので見てください。)
だから、「色んなタイプの曲があっていいな~」「やっぱりAdoさん歌うめ~な~」位には曲を知ってるつもりだった。 曲もこの映画の主題歌で明るくて元気な曲調、聞き馴染みもありなんなら始まる前に映画館のロビーで告知動画と共に流れていたものだった。
 それでも怖かった。自分でも何が怖かったのか分からない。Adoさんの圧倒的歌唱力か?映画館の大迫力の音響か?ぬるぬる動く半3Dの映像か?全部か?
これはオタク的誇張表現ではなく本当に涙目になりながらライブを見た。
そしてその瞬間、私はこの映画に引きずり込まれていたのだと思う。

ウタの純粋無垢な狂気がずっとずっと襲ってくる世界。最初は現実を忘れて楽しんでいた人達。でも、そんな世界にいるのは「ずっとは嫌だよ」と言う少年。「ウタにだまされたの?」「今までの努力が水の泡」「ここにいたら幸せになれる」いろんな評価が、いろんな思いがウタには届いてしまって、最後には暴走してしまう。

それを助ける為に戦うルフィ達、シャンクス達。王道の戦闘シーンはめちゃめちゃ迫力あって格好良かった。あの戦闘はウタ本人をルフィ達が傷つけられるわけが無い、という解釈の元、どう敵として戦わせるかの最適解だったと思う。
更にヤソップとウソップの親子リンクとか、「どっちが正義かわからないねェ」とか、
エンドロールとか古くから追ってるファン歓喜な演出もあってよかった。エンディング、ウタの生死について問うのは野暮というものだろ?っていう終わり方も良かった。

最初に感じたウタ(の歌)に対する恐怖はウタの人物像が顕になるにつれて薄れ、最後には穏やかな気持ちで聞けた。


わたしにとっては久しぶりにワンピースに触れる機会になって結構楽しかった。原作読み直してえなあ……。

ということで映画館から徒歩15分歩いてネカフェへ。3時間籠って漫画読んでました。魚人島編読み終わりました。暇な時に地道に通って読み進めようと思います。

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