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迷走

以前は、大阪市内の美容院に行っていたこともあった。都会の方がおしゃれな人が集まるし、センスある美容師さんが多いはず、という思い込みがあったから。ところが、休日にわざわざ出るのが億劫になってきた。貴重な休みの日なのに、「せっかく来たのだから」と特に買う目的もないのにお店をぶらぶらしたりする時間も、もったいなく思えてきたのだ。

そこで、近所の美容院に行くようになった。ただ、何回か通うようになると、どうしても仕事の話になる。隣の人の話がこちらに聞こえてくると言うことは、私の話も聞こえるということだ。教員をやっていたころは、もしかしたら、隣のお客さんが保護者かもしれないなあ…と思うと美容師さんと話をするのにも気をつかった。ということから、自転車でも行ける2~3駅隣の美容院にしばらくは落ち着いていた。

ところが、1~2年通って慣れてきたら、初回の「素敵!いい感じ!」と思うことが少なくなってきた。長さ的にはショートボブからボブの間の長さを行ったり来たりしているから、大きな変化を求めていない私の問題でもあるんだけれど。

髪質などもわかってくれているし、一から説明しなくていいので楽ではあるんだけれど、マンネリ化するというか新鮮味がなくなってしまう。これといった不満があるわけではないんだけれど、なんかモヤモヤしてしまうのだ。

美容院に求めること

私の髪質は割と素直な黒髪(直毛)、毛量多め。短くしすぎなければ、それなりにまとまる。顔周りの白髪が気になるので、そこは自分でヘナで染めることにした。となると、自分ではできないカットだけ美容院でお願いしたい。

転職したら仕事を定時に上がれるようになった。仕事帰りに行くという選択肢ができた。平日なら夕方の時間帯に空きがあることも多い。行きたいと思った日に予約が取りやすい。

スタイリストさん、アシスタントさんがいるところだと、シャンプーのあとや乾かしてもらったあとなどに、スタイリストさんを待つ微妙な時間が発生する。帰宅してからも晩ご飯のしたくなど、やることもある。お茶を出してくれたり、肩をもんでくれたり(くすぐったくなるので苦手)、といったサービスは要らない。トリートメントやUVケア製品、○月中なら○%引きで買えるなどのトークも要らない。などとつらつら考えていたら思いついた。

最終的な答え

隣のお客さんが気になるなら、美容師さんが一人でされている美容院にすればいいのでは?とやっと気がついた。プライベートサロンっていうやつ?そう思いついてからホットペッパーで探してみたら、意外にある。

独立して自分の美容院を作ろうとされている方なら、それなりに腕も確かだろう。美容師さんがどんな人なのかは行ってみないとわからない。けれど、合わないなあと思えば、また他を探せばいい。相性が合えばラッキー、それぐらいの気持ちでよさげなところを予約して行ってみた。

これが大正解だった。

通りに面した建物の2階にある美容院だったので、その前を通っていたのに、そこに美容院があると気がついていなかった。

一人でされているから、内装とか、音楽とか、その人の好みが反映されている。私の好きな感じの内装で、入った瞬間に当たりの予感がした。いきなり個人情報を書かされることもなく(こっちの情報だけ先にオープンにする感じでこれも苦手)、今の髪型のどんなところをどうしたいのかを丁寧に聞いてくれた。私の乏しい言葉でのイメージをくみ取ってくれて、「そうそう。こういう感じにしたかったの!」というのを形にしてくれた。

髪がいい感じだと、鏡を見るたびに前向きな明るい気持ちになるし、数日経っても再現性が高いので、毎朝嬉しくなる。上手にカットしてくれて、量も調整してくれたので、モチも良さそうな気がする。

今回は休みの日に行ってみたけど、今度は仕事帰りに行ってみよう。
どうか初回マジックではありませんように。

おまけ

美容師さん(経営側)からしたら、カットだけというお客さんはどうなんだろう。やっぱりカラーやパーマ、トリートメントをする方がありがたいお客さんなんだろうか。などと思ったりもするけれど、成瀬に憧れる私は私の道を行く。

次回もサクッとカットのみで素敵にしてもらおう。カラーは白髪が全体的に増えてきたらそのときに考えよう。





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