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そだてくエッセイ11//それはきっと悪いことではなくて誰しも持っているもの。

そだてくエッセイ11となりました。書いていくうちにもしかすると人とちょっと違うアプローチしているのかなと思うこともあります。なので、くにさんの独り言で、こんな考え方する人もいるんだ。くらいで読んでくださるとうれしいです。

両価性

「ある対象に対して、相反する感情を同時に持ったり、相反する態度を同時に示すこと。」

子どもたちが、お母さんに対して反抗的な態度をしたかとおもうと次の瞬間甘えてくる。

ということよくありますよね。これは両価性の行動です。

弟妹はかわいいけどにくたらしい。お母さん大好きだけど嫌い。ピアノの練習したいけどやりたくない。とか。

こちらは両価性の感情。

どう関わったらいいか悩んでいるお母さんと話していると子どもの両価性のところで振り回されていることも多くあうるように思います。子どもは一方の感情はことばにできても相反するもう一方を隠していたりします。もしくは、一方の感情をことばにしながらもう一方を態度で出したりもします。そうなると真剣に子どもと向き合っているお母さんは戸惑うのです。

でもちょっと考えてみて。お母さん自身にもその両価性が存在していませんか。おやつを食べたいけど太るから食べたくないとか。掃除したいけどしたくないとか。ささいなことであれば日常の中でたくさんあるかもしれません。そして、ジレンマ(葛藤)に苦しむのです。

ジレンマ

「相反する2つの選択肢からどちらか一方を選ばなければいけず、かつそのどちらかを選んでも不利益があり、態度を決めかねる状態。葛藤。」

悩みの多くはジレンマの状態ではないでしょうか。

私はたくさんの人が集まる勉強会や学会に行かなければいけないのですが、人混みが苦手なので「行きたくない」でも自分のためには「行きたい」という相反する感情が存在し葛藤します。行かなければ人に会わないのでほっとする反面、学ぶことはできない。行けば学ぶことはできるけど、人に会うことはとてもストレスである。どちらにも利益と不利益が存在します。(余談ですが、コロナ禍でオンライン受講が可能な今、交通費もかからず人にも会わなくていいというのは私みたいな人にとってはとても嬉しいです。)

子どもたちも同じくジレンマをかかえています。物事を線にすると端っこは2つあって、常に両極端の感情を持っている。そしてやるやらないみたいなジレンマも感じている。そのジレンマの最中に、周囲の人から口出しをされるのはより惑わされることになるのではないでしょうか。的確なアドバイスだったり、どうするかを決めるきっかけになるのならいいのだけど、大体の場合急かされることばだったりします。

両価性もジレンマも誰もがもっているもの

お母さんに、「子どもさんも同時に相反する感情があったり、したいけどしたくないみたいな葛藤をしているのでは?」とお話しすると、「え?でもOOって言ったのになんでそうなるん?」とか「でも、するんならさっさとしてほしい」などと言われることがあります。

人には誰しも両価性もジレンマもある。それは悪いことではなく日々あたりまえのように向き合っていること

を知っておくことが子どもたちとの関わりの中でも必要になってくる気がします。




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