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24/04/12 (金)「半導体と不動産が押し上げ」引け後情報


要点まとめ

  • 米国のハイテク株高を受け、日本も半導体関連が指数の支え

  • 不動産業が株主還元期待とレーティングで大きく上昇

  • 一方で昨日堅調だったバリューの一部は売られた

  • ファストリも決算後で下落、グロース・バリューはともにまちまち

【コラム欄要点】

今回の内容は、


雑談をするだけ

という話。

それに伴い、今日の分は無料公開とします。

半導体と不動産が押し上げ

株価指数等の値動き:

本日の日本株は米国株のハイテク株高の動きにあわせ、半導体関連が堅調となりました。
また不動産業も好材料を受けて大きく上昇、これらが指数を支える一方、決算を終えたファーストリテイリングの下げが重しになったり、昨日堅調だったバリュー株の一部が利益確定売りに押されるなどして、指数は上値の重い展開となりました。

今朝のnoteにて注目ポイントとした点を振り返っていきましょう。
(①、②などの番号は前回のnoteで注目ポイントとした内容の番号に連動して割り振っています)

-- 明確なバリュー・グロースの強弱が出ず --

今日は月の第2金曜日。
前日に4月限の先物・オプションの最終取引日を迎え、そのSQ算出日となりました。
日経平均株価のSQ値が概算で39820.59となった一方、今日は実際の日経平均株価については寄り付き直後を高値に上げ幅を縮小。
特に昨日の大引け後に決算発表を終えたファーストリテイリングが日経平均を1銘柄で200円弱押し下げる形となりました。
このようにSQ値は付けることなく終えてしまい、今日一日の動きとしてはあまり強くない値動きとなりました。

昨日は水曜日の米国市場の動きを受けて下落して始まった日本株はバリュー株の強さによって支えられ、昨日のTOPIXに至っては朝の寄り付きを安値に切り返し、0.88%安から一転して0.15%高で終える強さをみせていました。
日経平均株価の最近の上値の重さからも感じられるように、最近はグロース株よりもバリュー株が優勢な日が続いています。

しかし今日に関しては前日に堅調だった銀行株は反落。
同じくバリュー株のトヨタ自動車などとともにTOPIXを押し下げる方向に向かった一方で、今日は不動産業が非常に強い動きをみせました。
三井不動産が前日に発表した長期経営方針における株主還元策が好感されたうえ、みずほ証券による三菱地所、住友不動産を含めた目標株価引き上げも相まって、この3社がTOPIXの(日経平均に採用されている三井不動産と住友不動産は同じく日経平均の)押し上げ役上位となりました。

他に堅調だったのは半導体関連で、東京エレクトロン、レーザーテック、アドバンテストなどが堅調。
昨日は米国株にまちまち感が広がる中、インフレ相場で長期金利が高い中でも高い成長率を維持できるという思いもあってか、超大型ハイテク・グロース株が揃って大きく上昇しており、その流れで日本の半導体関連も買われたような形になりました。

こうしてバリューでは銀行などが下げても不動産が堅調、グロースではファストリが下げても半導体は堅調となっており、バリュー・グロースでみた強弱感が鮮明ではなかったといえる相場となりました。


東証業種別・市場別指数などの動き:

東証の業種別指数をみてみると、33業種中26業種上昇でした。
(左側には各業種の25日移動平均値。割合は現在値がその移動平均に対してどの程度乖離しているかを表します)
指数の上げ幅は縮小し、プライム市場の値上がり数も全体の6割弱(値下がりが4割)とそこまで全体として好調だったわけではないなか、業種別指数だけをみれば堅調にみえる形に。
小売を中心とした2月期企業決算が今日をピークに今週は出続けていますが、今日はファストリの下げに引っ張られて下落。
直近で好調さが続いている電気・ガス業も今日は反落となりました。

見ての通り不動産業は大幅高。
やや軟調気味だったパルプ・紙、医薬品、精密機器なども今日は買われており、全体としてはセクターローテーションが進むことを期待したいところ。

東証の発表した本日の空売り比率の合計は37.7%
空売り比率は低め。

その他の主な動き:

本日の全市場の売買代金ランキング上位25位、スタンダード、グロース市場の上位10位はこのようになりました。
(前日にこのランク内だったものには売買代金の変化を、ランク外だった場合は"圏外"と記しています)

数日ほどレーザーテック以外が売買代金首位を取り続ける日が続いたこともありましたが、再びレーザーテックが売買代金首位を続けるようになってきています。
続いたのは前日に決算を終えたファストリ。
今日はレーザーテックや東京エレクトロンが、アドバンテストなどが上昇した分、需給の良さで堅調さが際立っていたソシオネクストは逆に売買代金が減り、株価も相場に反して下落。

グロース市場では直近の決算を受けた動きで、エヌ・ピー・シーやABEJAが売買代金上位。
普段から売買代金の多いQPS研究所も一応大引け後に決算発表となっています。
しかしそれにしてはグロース市場全体の売買代金は少なく、前日より減少。


コラム:雑談


-- コナンを観に行ってきます --

今週は既に水曜日にコラム欄をお休みしているためやや心苦しいのですが、今日もコラム欄はお休みさせて頂きたいと思います。

実は、今日はこのあと『名探偵コナン 100万ドルの五稜星』を観に行きます。

実は毎年この時期に公開されるコナンの映画をいつも楽しみにしていて、20数年前から時間があればできるだけ公開初週に行くように(たまには先行試写会にも行ったり)と心がけています。

今回はファンにとって重要な設定が明らかになるそうで、ネタバレを回避するために公開初日より前におこなわれる試写会も、今年に関してはおこなわれない異例の対応となっているそうです。
毎日市場のトレンドを確認するためにX(旧Twitter)のトレンドワードなども、何かしらのきっかけでネタバレを踏まないかということが非常に怖かったため、びくびくしながら週末まで過ごすよりは……と思って、このあと夜からの上映に行きます。

いつも更新している記事は、実はコナン君や灰原さんの上で書かれています。

来週には金曜ロードショーで昨年公開の映画がテレビ放送されますが、個人的にはこれまで観てきた中で一番好きな劇場版シリーズになりました。
ここ数年はキャラクターの設定や原作シリーズの設定を深掘りするような内容が多くて、ファン以外では「??」となることも多そうだなぁとは思いますので、一番好きな劇場版シリーズは人それぞれバラつきが激しくなっている気はしますが……

何はともあれ、行ってきます。
ネタバレをするのも気が引けるので、今作の感想はさすがに述べませんが、来週金曜日のロードショーの前か後に雑談コラムを書く機会があれば、去年の映画に関しては1年越しになりますが熱心に語るかもしれません。
(全く需要は無い……?)


今後のコラム欄(あくまで予定ですが)の予告を書くと、

週末note:SQ算出について
以前も取り上げたことがある週末noteでのネタですが、最近はVIの動きなどにも触れたため、再掲するような感じでもう一度詳しく説明します。

月曜日:金融市場全体のチグハグ感について
最近は商品市況で高値をつけるものが多く、背景には中国の景気底入れ期待などもあるようですが、中国の物価指標は上向いておらず、何だかチグハグ。
米国は利下げ時期の後退が進む一方、欧州は利下げ期待が強いのは景気の強さの差もあるため、ここのチグハグ感も気になる……
なので今現在経済指標などで示されていることは何かを整理しておこうという話。

火曜日:抑え過ぎる為替で海外投資家は株を買いにくい……かも?
海外投資家にとって、為替(ドル円)と日本株の連動性が高いときには為替ヘッジをしながら売買すると考えると、介入警戒がある際には短期筋は売買しづらい?という話。円キャリートレードについて触れます。

など……


明日の注目ポイント

-- 今晩の米国市場 --

今晩の米国市場のポイントとして、
①企業決算本格化へ
②米長期金利の方向感

の2つを挙げます。

今晩は米大手金融機関決算が発表📌されます。
決算ラッシュはいつもこの金曜日の金融機関決算からスタートし、来月頭くらいまでは大手企業の決算が続きます。
日本も月末からは3月期決算企業の決算発表が本格化してくるため、決算の内容と個別の動きに注目したくなる時期に差し掛かってきます。

一方、個別には企業決算で一喜一憂するとして、相場全体として気になるのは米長期金利のゆくえ
6月利下げは見送られることを市場が織り込み始めましたが、では結局はじまるのは7月なのか、それより後なのかははっきり見えず。
米長期金利もどの程度まで上昇するのかも気になるところです。📌
今晩はミシガン大の経済統計がありますので、その内容を受けた動きにも注目。

-- 来週の日本市場 --

来週以降も気になるのは為替の動き。
結局152円や153円を突破しても、介入のような動きはみられず。
小売売上高などの米国の経済指標の発表もあれば、再来週には日銀会合も控えていますので、引き続き要注目となります。

今日はプライム売買代金は4.5兆円と今週の中ではちょっと多め。
SQ算出日は3ヶ月毎のメジャーSQと違って、ミニSQ日はそこまで目立って前日より増えないこともありますので、今日に関しては商いが若干活発だった……かも?
それでもここ1ヶ月の平均からすれば少ない方。
商いが再び活発になれるのかという点も注目点です。


指数・今後の重要イベント

終値
日経平均株価       : 39,457.73 ( +0.21% )
TOPIX        :  2,759.64 ( +0.46% )
東証グロース市場250  :    687.37 ( -0.68% )
スタンダード市場トップ20: 1,152.71 ( +0.08% )
グロース市場コア     :  880.50 ( -0.18% )

東証プライム 売買代金: 45786億円

イベント
(誤字、表記ミスがたまにあるため、必ず自身でもご確認を)

2024年4月第2週(SQ週)
04/12 (金): 米4月ミシガン大学消費者信頼感指数 速報値

2024年4月第3週
04/15 (月): 米3月小売売上高
04/16 (火): 米3月鉱工業生産
04/16 (火): 米3月住宅着工件数
04/17 (水): ベージュブック公表
04/18 (木): 米4月フィラデルフィア連銀製造業景気指数
04/18 (木): 米3月中古住宅販売件数
04/19 (金): 日本3月全国消費者物価指数

2024年4月第4週
04/23 (火): 米3月新築住宅販売件数
04/23 (火): 欧米4月PMI 速報値
04/24 (水): 米3月耐久財受注 速報値
04/25 (木): 配当・株主優待 権利付き最終日
04/25 (木): 日銀金融政策決定会合(~04/26 26日に会見予定)
04/25 (木): 米実質GDP(速報値) Q1
04/26 (金): 米3月個人所得・個人支出・PCEデフレーター
04/26 (金): TOPIX浮動株比率の定期見直し実施前日(リバランス発生見込み)

2024年4月第5週/5月第1週
04/29 (月): 昭和の日 日本休場
04/30 (火): 米4月消費者信頼感指数
04/30 (火): FOMC(~05/01 日本時間02日早朝にパウエル議長会見予定) 
05/01 (水): 米4月ADP雇用統計
05/01 (水): 米4月ISM製造業景気指数
05/01 (水): 3月JOLTS雇用動態調査
05/03 (金): 米4月ISM非製造業景気指数
05/03 (金): 米4月雇用統計
05/03 (金): 憲法記念の日 日本休場

2024年5月第2週(SQ週)
05/06 (月): こどもの日 振替 日本休場
05/09 (木): 日本3月分毎月勤労統計調査 速報
05/09 (木): 英国金融政策委員会
05/10 (金): 米5月ミシガン大学消費者信頼感指数 速報値

2024年5月第3週
05/14 (火): 米4月卸売物価指数
05/14 (火): MSCI定期見直し公表(実施日確認を手帳に)
05/15 (水): 米4月消費者物価指数
05/15 (水): 米4月小売売上高
05/15 (水): FOMC議事要旨公表
05/16 (木): 米4月鉱工業生産
05/16 (木): 米4月住宅着工件数
05/16 (木): 米5月フィラデルフィア連銀製造業景気指数

2024年5月第4週
05/22 (水): 米4月中古住宅販売件数
05/23 (木): 米4月新築住宅販売件数
05/24 (金): 日本4月全国消費者物価指数
05/24 (金): 米4月耐久財受注 速報値

2024年5月第5週
05/27 (月): メモリアルデー 米休場
05/28 (火): 米5月消費者信頼感指数
05/29 (水): 配当・株主優待 権利付き最終日
05/29 (水): ベージュブック公表
05/30 (木): 米実質GDP(改定値) Q1
05/31 (金): 米4月個人所得・個人支出・PCEデフレーター
05/31 (金): MSCI定期見直し実施前日(リバランス発生見込み) 

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