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24/04/18 (木)「次はTSMC決算を意識か」寄り前情報

要点まとめ

  • 昨晩の米国株では、昨日の日本株同様にASML決算が重しに

  • 半導体感株の下げが重しとなり、NASDAQ総合、S&P500は4日続落

  • 今日の午後には台湾TSMC決算があるため注目

  • 日中は野口審議委員の講演とドル円の動きにも注目

次はTSMC決算を意識

米国株主要三指数の値動き:

昨晩の米国市場は主要三指数は反発でスタートするも、上昇は続かず一転下落に。
特に昨日決算発表を終えたオランダ半導体露光装置大手のASML Holdingが予想を下回る決算を発表したことを受け、発表時に動いていた日本株の半導体関連が下落するのと同様に米国の半導体関連も弱い動きをみせ、NASDAQ総合の下落を主導しました。

昨日の夕方noteにて注目ポイントとした点を振り返っていきましょう。
(①、②などの番号は前回のnoteで注目ポイントとした内容の番号に連動して割り振っています)

-- ①ASML決算はやはり重しに --

昨日の日本時間午後に発表された半導体露光装置大手のASML Holdingの決算内容が市場予想を下回ったことを嫌気📌し、昨日の後場に日本の半導体関連株は大きく下落する反応を見せました。

この動きのとおりに、昨晩の米国株市場でも半導体関連の下げが目立ち、相場の重しに。
フィラデルフィア半導体指数は相場が軟調さを続ける中で前日には反発する動きをみせていたものの、一転して昨晩の市場では3%以上の下げとなりました。
ハイテク株比率の高いNASDAQ総合株価指数は同じく軟調となったS&P500とともに、年始に昨年末を跨いで下落していたとき以来の4日続落となりました。

今日は世界最大の半導体受託製造企業である台湾のTSMCの決算が控えています。

-- ②買い向かう姿勢みせられぬまま週後半へ --

決して全面安のような雰囲気が継続しているわけではないものの、米国株相場は全体的として買い戻されるような雰囲気を今週はあまりみせずに週の後半へと進みます。

今週は月の第3金曜日を迎えるため、米国でのオプションの清算値を決めるSQ日を迎えることになります。
先週から一気に高まったVIX(ボラティリティ・インデックス)が示す通り、4月限の取引期限の終盤にオプション市場が大きく揺らされたということもあって、金曜日まではそうした需給面も気にされるところがありそうです。


S&P500業種別指数などの動き:

S&P500業種別指数は11業種中4業種上昇となりました。
今日の下げを主導していた半導体関連を含む情報技術セクターが突出して下げています。
ほかのハイテク株も決して強くなく、コミュニケーション・サービス、一般消費財のセクターは続落。
やや米長期金利が下落したなかでも、依然として高まる住宅ローン金利の影響を気にしてか、不動産業は続落。

その他の主な動き:

-- その他指数 --
WTI原油価格は続落。
この前の週末にイランによる報復攻撃があって以降、これ以上の報復合戦は起こりにくいとの期待は強いのか、緊張状態が高まっていたのにつれて上昇が続いていた原油価格の下落が続いています。

米長期金利はやや下落。
昨晩は米20年物国債の入札の結果が出て、発行日前利回りを下回る最高落札利回りとなったことを受け、債券需要としては高さをみせたことから、10年債利回りも若干低下で反応。

-- 欧州株 --
前日は大きく下げていた欧州株でしたが、昨日は決算の好調さもあってか堅調。ただオランダはやはり低く推移。
STOXX600は0.06%高。

-- 為替(ドル円) --
ドル円は154円台前半に。
米長期金利がやや下落したこともあって、前日よりやや円高方向に進んでいます。


今日の注目ポイント

-- 本日の日本市場 --

本日の日本市場のポイントとして、
①為替の値動き
②TSMC決算待ち

を挙げます。

今日は日銀の野口審議委員の佐賀県金融経済懇談会における挨拶が予定。
先月開催された3月日銀会合でのマイナス金利解除に反対した2人のうちの1人ですので、ほかの日銀関係者の中ではハト派寄りな発言が出ることが予想されます。
そこまで材料視されるのかは分かりませんが、為替に影響が出るかどうかは注目点。

もう一つの注目点はTSMCの決算が午後に控えていること。
ASMLの決算でややショック気味に反応しただけに、半導体関連についてはTSMC決算を固唾を飲んで待つ形になっていそうです。

-- 今晩の米国市場 --

今晩は引き続き決算と米長期金利に注目。
今日もいくつか経済指標が出るため、それに対して金利がどう反応するのか。


今朝の注目ニュース

関連銘柄:日本製鉄
既に課されている反ダンピングのための鋼材の制裁関税を引き上げ。
さらにこの日はペンシルベニア州での演説において、日本製鉄によるU.S. Steel買収計画に関し、「米国の企業であり続けるべき」と改めて買収に対する反対の姿勢を表明。
今年の大統領選を意識して、鉄鋼業の都市であるピッツバーグがあるだけに、ペンシルベニア州での支持拡大を狙った面も大きそう。


指数・今後の重要イベント

終値
Dow 30 : 37,753.31 ( -0.12% )
S&P 500 : 5,022.21 ( -0.57% )
NASDAQ: 15,683.37 ( -1.15% )


イベント
(誤字、表記ミスがたまにあるため、必ず自身でもご確認を)

2024年4月第3週
04/18 (木): 米4月フィラデルフィア連銀製造業景気指数
04/18 (木): 米3月中古住宅販売件数
04/19 (金): 日本3月全国消費者物価指数

2024年4月第4週
04/23 (火): 米3月新築住宅販売件数
04/23 (火): 欧米4月PMI 速報値
04/24 (水): 米3月耐久財受注 速報値
04/25 (木): 配当・株主優待 権利付き最終日
04/25 (木): 日銀金融政策決定会合(~04/26 26日に会見予定)
04/25 (木): 米実質GDP(速報値) Q1
04/26 (金): 米3月個人所得・個人支出・PCEデフレーター
04/26 (金): TOPIX浮動株比率の定期見直し実施前日(リバランス発生見込み)

2024年4月第5週/5月第1週
04/29 (月): 昭和の日 日本休場
04/30 (火): 米4月消費者信頼感指数
04/30 (火): FOMC(~05/01 日本時間02日早朝にパウエル議長会見予定) 
05/01 (水): 米4月ADP雇用統計
05/01 (水): 米4月ISM製造業景気指数
05/01 (水): 3月JOLTS雇用動態調査
05/03 (金): 米4月ISM非製造業景気指数
05/03 (金): 米4月雇用統計
05/03 (金): 憲法記念の日 日本休場

2024年5月第2週(SQ週)
05/06 (月): こどもの日 振替 日本休場
05/09 (木): 日本3月分毎月勤労統計調査 速報
05/09 (木): 英国金融政策委員会
05/10 (金): 米5月ミシガン大学消費者信頼感指数 速報値

2024年5月第3週
05/14 (火): 米4月卸売物価指数
05/14 (火): MSCI定期見直し公表(実施日確認を手帳に)
05/15 (水): 米4月消費者物価指数
05/15 (水): 米4月小売売上高
05/15 (水): FOMC議事要旨公表
05/16 (木): 米4月鉱工業生産
05/16 (木): 米4月住宅着工件数
05/16 (木): 米5月フィラデルフィア連銀製造業景気指数

2024年5月第4週
05/22 (水): 米4月中古住宅販売件数
05/23 (木): 米4月新築住宅販売件数
05/24 (金): 日本4月全国消費者物価指数
05/24 (金): 米4月耐久財受注 速報値

2024年5月第5週
05/27 (月): メモリアルデー 米休場
05/28 (火): 米5月消費者信頼感指数
05/29 (水): 配当・株主優待 権利付き最終日
05/29 (水): ベージュブック公表
05/30 (木): 米実質GDP(改定値) Q1
05/31 (金): 米4月個人所得・個人支出・PCEデフレーター
05/31 (金): MSCI定期見直し実施前日(リバランス発生見込み) 

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