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風が吹いたら私を呼んで

序文 夢の風に吹かれて


ここに展覧会で公開した文章を書いてみますね

みなさま、展覧会ご来場ありがとうございます。

何処かで会ったことがあるような、風吹ケイさんにお会いした時、そんな感じがしました。
1月、年も明けて寒い日が続く時、風吹ケイさんがマネージャーさんと麻布のギャラリーを訪れてくれました。
写真展の企画を聞いて考える姿。何処かで会ったなと思いながら思い出せないでいました。
写真は記憶を運んでくるものです。例えば匂いが記憶を呼び起こすように写真も記憶を連れてくるのです。
それはまだ見ぬ記憶かも知れません。

自分の推しを撮影する、その時のプレッシャーは計り知れないものです。
自分だったらどんな風吹さんでいてほしいだろう。
この写真展は私が皆さんに提案する理想の風吹ケイさんなのです。

撮影は朝早く、まだ肌寒い海岸から始まりました。
まるで風吹さんという名前を象徴するような風が巻き起こりました。
風の中のポートレートです。これが私が一番撮りたかった作品でした。
海のシーンでは心に残ることが沢山起こりました。
たんぽぽと寝そべるシーンは眩しくて目が開かないところから自然な表情を作っていただきました。
洞窟のシーンは今回のサブテーマである腹筋を中心に表現していただきました。
撮影のかなり前から腹筋を絞っていただくというリクエストに答えていただいたプロの仕事です。
この作品は風吹ケイさんというタレントを形成するアイデンティティーを写し止めています。
写真家としても挑戦のし甲斐のある撮影になりました。

大きな旧家での撮影での風吹さんは神ががっているように見えました。
そこにあった着物を羽織るとき、障子の前で膝をついた時、あたかもその場で存在していたようなまだ見ぬ記憶、でしょうか。不思議な感覚に陥りました。現場のスタッフから感嘆の声が上がるほど、運命の女性を演じ切った姿でした。

スタジオの撮影は雨の日でした。移動も大変なほどの暴風雨。
メイクルームで挨拶したケイさんの笑顔に、新しいビジュアルに挑戦する勇気をいただきました。ケイさんは社会人の前職での経験からいつも雰囲気を最高に保つ力があるのです。
その力は他のタレントさんと圧倒的に違うと感じます。周りへの信頼、気配りが今後芸能界で大きな結果を残していく可能性を感じました。
クールビューティーがテーマの撮影、新しいポージングへの挑戦を何度も何度もチャレンジする姿に圧倒されました。
赤いスパッツは江頭さんへの感謝の気持ちが込められています。
最後にもう1カット撮れる!そのギリギリの時間に風吹さんが選んだのはウェディングのカットでした。
ファンの方へのメッセージのようなものが伝ってきました。

この撮影は私のグラビア世界とファッションの世界を繋ぐ傑作であり、それが敬愛する風吹ケイさんに演じていただいたのを
誇りに思っています。

これらの作品をずっと記憶に留めていただけたら嬉しいと思います。
最後にいつも新鮮な提案をしてくださったスタイリストの小沼さん、クールビューティーを構築してくださったメイクのWAKOさんに
感謝の言葉を述べさせていただきます。
この風吹ケイ&スペシャルチームのクリエイティブを堪能していただけることを幸せに思います。

写真家
コバヤシモトユキ

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