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水たまり

地面に残された水は

水たまりと呼ばれる

天に帰り損ねた水

水たまりは雨あがりを記憶している

水たまりは地面を記憶しはじめる

水たまりは天を映している

天が水たまりを覗き込んでいる

天を映している水たまりをわたしが覗いている

天を映している水たまりをわたしが覗いている水たまりを

天も覗いている

映していると覗いているは一本の線の中に同時に逆回転が起こっているのだと知らされ高速の明るさに包まれて気が遠くなる

私は天を覗き込んでいる

天も私を覗き込んでいる

地面に残された水は

天に帰り損ねている

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