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米株市場動向:ダウ続落、ナスダック最高値更新

6月13日のニューヨーク株式市場は波乱の幕開けに。
FRB(米連邦準備制度理事会)が前日に発表した政策金利見通しが市場に影響を及ぼし、ダウ工業株30種平均は続落。
一方、ナスダック総合指数は続伸し、一時最高値を更新するという対照的な動きを見せました。


FRBの政策金利見通しが市場に影響

今回の市場の動きの背景には、FRBが前日に発表した政策金利見通し(ドットプロット)が大きく関与しています。
FRBの最新の見通しによると、年内の利下げ回数が3月時点の3回から1回に減少。
これに加え、ジェローム・パウエルFRB議長が記者会見でインフレ対策を最優先すると強調したことで、投資家心理が冷え込んでいるんです。

優良株で構成するダウ工業株30種平均は前日終値比65.11ドル安の3万8647.10ドル。
一方で、ハイテク株中心のナスダック総合指数は59.12ポイント高の1万7667.56で、4日連続で過去最高値を更新してしています。

経済指標が示すインフレの沈静化

この日発表された経済指標も注目を集めました。
米労働省が発表した5月の卸売物価指数(PPI)は、前年同月比で2.2%上昇。
エネルギーと食料品を除いたコア指数は2.3%上昇し、それぞれ前月から0.1ポイント低下。
このデータは、前日に発表された消費者物価指数(CPI)に続いて、インフレ圧力が緩和していることを示しています。

さらに、週間新規失業保険申請件数が3週連続で増加し、昨年8月以来の高水準を記録したことも市場の注目を集めました。
これらの統計を受けて、米長期金利がさらに低下し、ハイテク株への資金流入が続いています。

注目の個別銘柄

個別銘柄では、半導体大手ブロードコムが大きな動きを見せました。
ブロードコムは、2024年度(2023年11月~2024年10月)の売上高予想を上方修正し、株価は13%以上急伸。
このニュースは投資家にとってポジティブな材料となりました。

また、テスラも好調な動きを見せています。
イーロン・マスクCEOが自身への560億ドルの報酬支払いを主張しているニュースが話題となり、テスラの株価は6.9%高に。
マスク氏の大胆な要求にもかかわらず、投資家はテスラの成長ポテンシャルに引き続き注目しているようです。

まとめ

全体として、FRBの政策見通しと経済指標が市場に大きな影響を与える中、ハイテク株が強い動きを見せる一方で、ダウ平均は下落しました。
インフレ圧力の緩和を示すデータや企業の明るい見通しが投資家の注目を集めています。
今後もFRBの動向や経済指標に注目が必要です。

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