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子どもが、死という概念を理解できるのはいつからだろう。

「どうして人は死んじゃうの?」
先日、3歳の娘からこんな質問をされました。
大人……とまではいかなくても、ある程度年齢を重ねると、
「人はいつかは死ぬ」
というのは当たり前のこと。
でも、3歳の子どもにどう説明すればいいのかって、その立場になってみると意外と難しいんですね。
今日はそんな話です。

きっかけはダンゴムシ

この春から幼稚園になった我が娘。
今日も、「行きたくなーい」という娘をなだめ、説得し、ようやく玄関を出たところで、出てすぐのところにダンゴムシがいました。
「これなあに?」
「ダンゴムシだねー」
「動かないよ」
「死んじゃってるんだね」
「なんで?」
「んー暑かったからかな」
「ふーん。そっかあ」
とそんな話をしながら、幼稚園へ。

帰ってきたらなんでなんで?

私の中では、そこで話は終わっていて、もうすっかりそのことは忘れていました。
休みだったので、幼稚園のお迎えをして、
「今日は何したの?」
といつものように幼稚園のことを訪ねていると、
「あのね、パパ。なんで、ダンゴムシは死んじゃうの?」
と質問が。
なんで死ぬのか。
どう答えたものかと思いつつ、
「どうしたの?」
と尋ねると、朝のダンゴムシの話を始めました。
どうもずっと気になっていたみたいなんですね。
割と私なんかは朝のことなんて忘れてしまうほうなんで、一瞬なんのことかわかりませんでした。
前に話したことなんかも、何気にしっかり覚えているので三歳児でもあなどれない。

寿命という概念をどう教える?

難しいなと思いつつ、それでも質問には答えなくてはいけぬ。
「生き物はいつか死んでしまうんだよ」
と、ひとまず伝えてみる。
でも、この年頃ってここでは納得しないもの。
「なんで?」
「うーん、そうだね、寿命っていうのがあってね。虫さんも人間もいつかは動かなくなっちゃうの」
「なんで?」
こういうときに、つい、「そういうものなの」と言って逃げたくなる。
でも、あまり多用するのもよくないんです。
おもちゃの電池が切れたら動かなくなるのに例えてみたり、アンパンマンの頭が放っておいたらだめだめになる話をしたり。
いろいろ話してみて、とりあえず、娘から、「そっかー」という言葉をいただき、なんでなんで攻撃は終了。

娘の悲しい顔には誰も勝てぬ

ふう、一仕事やり切ったぜ。
そう思っていたら、娘が悲しそうな顔をして、
「パパもママも死んじゃうの? やだよ」
と。
うちの娘はなんてかわいいのでしょう。
すかさず、「パパも死にたくない!」と言いつつ、娘を抱き上げてほっぺをむぎゅっとします。
「じょりじょりはやだ!」
と嫌がれたのでいったん下ろして、もう一度お話しモード。
「パパもママもいつかは死んじゃうんだよ。でもずー---っと先のことだから大丈夫だよ」
「でも、パパとママがいなくなったら、どうしたらいいの?」
「そのときには、〇〇も素敵な人と結婚しているから大丈夫だよ」
「パパがいいー!」
そういってひしっと抱き着く娘。
もうね、長生きしなくちゃいけないと思ったひと時でした。



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