10月の読書記録。
あっという間に10月も終わりになりました。
今月、読了した本は10冊!
『晴れ、時々くらげを呼ぶ』鯨井あめ
『カウントダウン』山本文緒
『屍人荘の殺人』今村昌弘
『茜さす日に嘘を隠して』真下みこと
『不在者 家裁調査官加賀美聡子』松下麻理緒
『夜の道標』芦沢央
『予測不能の1秒先も濁流みたいに愛してる』黒木渚
『世界の美しさを思い知れ』額賀澪
『夜行』森見登美彦
『サイレント・ヴォイス 行動心理捜査官・楯岡絵麻』佐藤青南
今月はスプラトゥーン3に時間を割きまくったのに、意外と読めていてびっくりです。
ミステリー総なめはさすが!『屍人荘の殺人』
今月読んだ中では、今村昌弘さんの『屍人荘の殺人』がすごくよかったですね。
デビュー作でありながら、ミステリー系の賞を総なめにした作品になります。
出だしは、よくある王道ミステリーって感じ。
とあるサークルの夏合宿でペンションに泊まることになった主人公たち。
タイトルの『屍人荘の殺人』からも、館ものなのかなというのはわかりますよね。
でも、登場人物たちが、このご時世、そうそうクローズドサークルなんてものは起きないなんて話をしています。
そりゃそうですよね。
いまは誰だって携帯を持っていればネットもつながる。
どこかの孤島にでも行けばあるかもしれませんが、ふつうのペンションでそんなことが起こるはずがない。
しかし、『屍人荘の殺人』では、それをがっつり起こすわけです。
どうやって起こすのか。
それは近くで行われているフェスで、元研究者たちによる細菌テロ。
それによってバイオハザードが発生するんです。
大量のゾンビが主人公たちを襲い、ぎりぎりのところでペンションに逃げ込みます。
ペンションの周りはゾンビたちに囲まれて脱出は不可能。
こうして、クローズドサークルの出来上がり。
主人公たちは、バリケードを作り、少ない食料で救助を待とうというわけです。
みんなで協力してゾンビから生き延びなければいけない。
そんなときに、ペンション内で殺人事件が起きる、という話になります。
細菌テロとか、バイオハザード的な話ってそれなりにありますが、それをこうした使い方をするのって見たことなくて、新鮮でおもしろかったです。
安定の芦沢央さん。『夜の道標』
今年から読み始めた作家さんですが、芦沢央さんははずれがない!
この一年で、既刊全部読み切ることができました。
デビュー10周年である今年出版されたのが『夜の道標』。
人格者として知られる塾の講師が殺害される事件が起き、その容疑者もほぼ確定していたのに、突然その足取りが途絶える。
そこから二年がたったところから物語は始まります。
タイトルにあるとおり、道標、道しるべ、指針となるもの。
自分にとってそれはなんなのだろうなって考えさせられました。
芦沢央さんだと短編集が個人的には好きですが、長編でもテーマ性があって、考えさせられてすごく好きです。
好きな人のために自分をどこまで変えられるのか。
片思いの相手を振り向かせるために、自分を相手に染め上げる。
そんな恋愛をしている人もいるかもしれません。
『予測不能の1秒先も濁流みたいに愛してる』は、片思いの相手に自分をみてもらうために、興味のないロックを聞き、ギターを練習して距離を詰めていく女子高生の話です。
好きな人の好きなものを知ろうとすることってまああります。
でも、この主人公はかなり行き過ぎている。
そもそも、スタートの時点で、卒業した中学校に夜中忍び込んでいます。
目的はなにか。
それはみんなで埋めたタイムカプセル。
好きな相手が何を書いたのかを知ろうと、夜中にこっそり掘り起こしちゃうんです。
もうね、想いが強すぎて暴走しているんだけど、それでも、幸せにならないかなーとどきどきして読みました。
著者が、シンガーソングライターであり、音楽の描写は見事。
11月はちょっとペースダウンかな。
さて、今年に入って読書は70冊を越えました。
でも、11月はちょっとペースダウンしそうです。
10月も本当は10冊読むつもりではなかったんですよね。
5冊くらいにして、執筆したいと思っていたのに。
小説がおもしろいのがいけない!
『サイレント・ヴォイス』もすごくよかった。
佐藤青南先生の作品は、ずっと読んでみたかったんですよね。
YouTubeでいつもお話を聞かせてもらっていたので何気に気になっていました。
昔、ドラマにもなってたみたいです。
その流れで消防女子も読みたいけど、どうしよう。
まだまだ読みたい作品が多くて惑わされてしまいます。
残り二ヵ月、楽しい読書生活を送ります。
ではではまた。
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