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2歳児の粋な計らい

(2020/5/20記事 復元)

5月は少し浮き足立つイベントが多い。
ゴールデンウィーク、こどもの日、母の日、私の誕生日。

5月初旬、気持ち良い晴れた日に公園から帰宅した長男は、私に「はい!」と花を差し出した。

急なことにビックリしつつ、何もない日にお花をくれるなんてと不意打ちに胸がトキメいた母。

貰った花がこれ↓


綿毛のないたんぽぽ

自転車で帰る途中に綿毛は全部すっ飛んでいってしまったらしい。
花と呼んでいいのかも躊躇う風貌。

大好きな綿毛を持ち帰りたかったんだろうな。
綿毛が全部飛んで要らなくなったんだろうな。
父から母に渡したらと言われたんだろうな。

それでも、普段花束を貰うことのない私は自分でも驚くほど感動してしまった。

長男をぎゅーっと抱きしめると良くわかってないのかキョトンとしている。

アクセサリーでもブランド品でもないのに、息子からのプレゼントはこんなにも嬉しいものなんだなあと、改めて母になったことを実感した日だった。

大好きな綿毛を吹く長男


その光景を見たせいか、今年の母の日は夫から初めて花をもらった。

長男を生んでから過去2回の母の日は、「自分の母ではない」と言う理由で特に労いはなかった。

出会ってから約5年半、花を貰ったこともない。

母の日を祝ったことがないせいか、日にちが良くわかっていない夫は、GW中にランニングから帰宅したら、「カーネーション売ってなかった~」とピンクのガーベラを買ってきた。
母の日の贈り物なのか?

そして1週間後の母の日当日、リベンジか長男とお散歩帰りにオレンジと黄色のカーネションを買ってきた。
「長男が花屋で黄色のカーネーションから離れなかった~」や「赤やピンクは高くて買えなかった~」と照れ隠しでいつもよりよく喋る夫。


今回の長男の粋な計らいは、夫の心境を変化させる相乗効果を生み出した。

食卓に花があると長男が「黄色のカーニェーチョン」「赤(オレンジ)のカーニェーチョン」と興味津々で色や花の名前を覚えていく。それを見た夫が、「たまには花を飾るのもいいね。花は全然詳しくないけど、子どもと一緒に覚えたい」と興味を示した。

その後も、スーパーで買った豆苗を再生産するために陽当たりの良い子ども部屋で育てていたら、夫が「緑を育てるっていいね」とポツリ。普段なら気にも止めない豆苗の成長に興味を示したことに驚いた。
(まぁ、今日のおかずですけどね)

花や緑に全く興味が無かった夫は、毎日公園でタンポポの綿毛を飛ばす息子を見ていたら、いつのまにか植物を愛でることを覚えたようだ。

今までは無駄なモノを一切置かない主義だったのに子どもの影響は計り知れない。

しかし、普段やらないことを頑張った夫は力尽きたのか、翌日の私の誕生日はすっかり忘れていたようだ。お昼ごはん中に思い出したのか、慌てて「お誕生日おめでとう!」の一言のみだった。


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