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有効なのに日本でワクチンを打ちたくない人が予想以上に多いことについて、人間の心理を掘る。

最初にお断りしておきますが、私は医療分野に関してはまったくの素人なので一般的に公開されているもの以上の知識はありません。なのでワクチンそのものの有効性については発言はできませんが、ワクチン接種に関するアンケートを見ていると、人間の心理や行動的な見方から非常に面白い特徴が浮かび上がってきているように最近感じています。

そこで先日新型コロナウイルスのワクチンについて、私のインスタストリー上でアンケートをとりました。回答数としては数百人の方々に回答頂いておおり、結果や考察をまとめて欲しいというご意見を多く頂きました。個人的にもとても興味深い結果だったのでこちらにまとめていきたいと思います。

私のフォロワーさんのオーディエンス属性としては女性64%男性36%で25歳〜45歳が全体の86%を占め、IPアドレスは日本と米国が多くその中でも都心からのアクセスが40%を占めているような属性のアカウントです。

まず、現時点(7月3日)迄に新型コロナウイルスに感染したことがありますか?という質問に対しては4%が感染したことがあり96%が感染したことがないという回答でした。

また、新型コロナウイルスのワクチンについて下記の質問に対してはこのような回答結果となっています。
1回目接種完了は11%
2回目接種完了は18%
これから予約する・接種したいは39%
ワクチンは接種しないは32%

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新型コロナウイルスのワクチンについて大きく分類した場合、接種するは68%接種しないは32%という驚きの数値が確認できました。

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こちらはあくまでも、私のフォロワーさんの回答結果になので一般的な大規模調査のデータも見ていきたいと思います。国立精神神経医療研究センターなどのグループが大規模なアンケート調査を行ったところ「接種したくない」と回答した人が11%に上ることが分かっています。国立精神神経医療研究センターなどのグループは今年2月インターネット上で、ワクチン接種に関するアンケートを行い全国の15歳から29歳までの2万3000人余りから得た回答を分析しています。

その結果、ワクチンを、
「接種したい」と回答したのは35.9%
「様子を見てから接種したい」が52.8%だった一方で
「接種したくない」が11.3%に上りました

年代ごとに「接種したくない」と回答した人の割合を調べたところ15歳から39歳までの若い世代ではおよそ15%だったのに対し、65歳から79歳までの高齢者ではおよそ6%で若い世代のほうが2倍以上多かったということです。

また、接種したくない理由については複数回答で、
「副反応が心配だから」が73.9%
「あまり効果があると思わないから」が19.4%などとなっています

国立精神神経医療研究センターでは、特に若い世代でSNSなどの根拠のない情報で接種しないと決めるケースが多いみられると発表しており、正しい情報を確認して、改めて考えてほしいと話している。正直、私の周りでも科学的根拠のない情報を信じて打ちたくないと思っている人が何人かいたので、改めてその情報ソースの正確さは確認した方が良いと感じています。しかしながら、一般人から科学者までが不確実で不正確な情報を流しているということは紛れもない事実です。

有効なのに「ワクチンを打ちたくない人」の心理を探る

世の中に色々なアンケート結果が公表されていますが、積極的に接種を受けたいという答えは最近は増えているもののだいたい20~30%と言われています。多くの人が待ち望んだワクチンにも関わらずその少なさに正直驚いています。そして逆に、あまり接種を受けたくない・絶対受けたくないという人も15~20%程度います。一番多いのは様子を見てから接種したい大体全体の半数なので50%程度を占めています。ということは半分の人が接種するか悩んでいるという状況が分かります。

この多数の人たちの意向をネガティブと見るかポジティブと見るかによって変わってきまあすが、様子を見たいというのは少なくともあまり積極的ではないと考えると、ワクチンを接種することを不安に思っている人は、比較的多いのであろうという事が分かります。

単純に、新型コロナウイルスに感染して発症することのリスクワクチンを打つことで起こりうる副反応による健康被害のリスクを考えたら、現状の報告内容であれば、感染リスクを防げること=ワクチンを接種するメリットのほうが圧倒的に大きいように考えられます。

にもかかわらずネガティブな見方をしている人が多いのはなぜなのか?これらのは現状維持バイアスにより変化を恐れる人間の心理的傾向が働いているからと考えられます。

今回のワクチンの場合で考えると、感染リスクと副反応リスクを考えた場合、発表された統計的には副反応リスクのほうが小さいようで、実際に医療従事者のみなさん積極的に接種を受けています。ところが多くの人にとっては、ワクチンを接種していない状態が現状であり、ワクチンを接種することが現状を変えることになる。現状をかえる、つまりワクチンを接種しなければ、副反応リスクはゼロですが、感染リスクはそれまでと変わらないということです。一方、現状を変える、すなわちワクチン接種をすれば、感染リスクは減少しますが、副反応リスクもゼロではなくなります

冷静に考えると、どちらがよりトータルでのリスクが少なくなるかということで判断するのが正しいと言えます。そう考えると、今まで報告されている限りにおいては、接種を受けることが合理的な判断になるはずです。ところがここが人間の現状維持バイアスの厄介なところなのでしょう。

人は誰でも現状を変えなかったことで起きる厄災はある程度仕方ない・運が悪かったと諦めることができますが、変えた結果起きた厄災については強い後悔の念が生まれます。つまり、余計なことなどしなきゃよかったという気持ちです。この場合で言えば、別にワクチンを接種しなくても今までと同じように予防措置をしていれば問題ないじゃないか。むしろ余計なことをすることでアナフィラキシーショックみたいなことが起きたら大変だという感情のほうが、ワクチンを接種しないと感染するかもしれないという気持ちよりも、強くなりがちだということになります。

ワクチンは強要されるのではなく自分で決めるのが大事

新型コロナウイルスと上手に付き合っていくと言われ早一年半近くです。ずっと今の様な状態が続くなんて、正直言ってまっぴらですよね。ウイルスは進化的には最終的に病原性は低下していく運命にありますが、今を生きる私たちにそれを永遠に待っている余裕は正直ありません。我々がウイルスに対抗する武器をあげれば、適切な感染管理と治療、薬とワクチンです。

ただ、そこで大切なことは、ワクチン接種は個人に強制されるものではなく、一人ひとりが自分で情報を集めて恩恵とリスクを天秤にかけた上で、自分自身で決めるものだということです。

ワクチンの恩恵で期待されるのは、感染しにくくなり感染しても重症化しにくくなることです。それでも、今のところそれが断言できるわけではありません。ワクチンの恩恵を考える上で考慮すべきポイントがいくつかあります。大きなポイント、それは自分の生活スタイルです。例えば接客業など、人と会う機会の多い仕事に就いているような人なら、ワクチンを打つことで得られるメリットが大きくなります。接種の前と後で、自分の生活がどう変わるかを考えてみるべきです。

リスクに関しては、接種後の副反応の不安がある人が多いとおもいますが、数種類ある新型コロナのワクチンのうち日本でも最初に接種が始まったファイザー社やモデルナ社のワクチンは、mRNAワクチンという過去にないタイプのもので、このタイプのワクチンは短期間で開発・製造できました。

直後に現れる副反応については、これまで想定されていなかったメカニズムによる副反応があるかどうかや、何年も経ってから体の中で悪さをしないかどうかなどは、今の時点ではどんな専門家にも明言できませんし大きな健康被害になる可能性が、あるともないとも断言できないです。

ほかにも今の段階でよく分かっていないこととしては、今年の接種の後のことで、 接種したらどのくらい抗体が続くのか、現状の報告内容であれば半年毎に一度ワクチン接種をする必要があるということになる認識でいます。また、ウイルスの変異があったらどこまで現状のワクチンで効果があるのかワクチンを接種すれば、日本においてマスクなしで社会生活を続けられるのかなどといったことがあります。

日本に住んでいてワクチン接種を2回完了している知人を多く知っていますが、未だにマスクを着用し生活しています。アメリカのCDCはマスクなしの生活が可能と発表しましたが、本当にそれが可能なら朗報だと思う半面、接種を受けた人たちが本当に他に感染を広めないかどうかについては、まだデータの蓄積を待っているところです。打った=かからないではない、これは紛れ込みの有害事象です。

大勢の人がワクチンを接種すると翌日に亡くなる人が必ず出てきます。高齢者の接種が増えればなおさらです。冷静に考えれば、亡くなる人が出ても当たり前だとわかります。なぜなら、ワクチンとは関係なく日本国内では1日に3800人ほどが亡くなっているからです。事故や事件で亡くなる人もいれば、老衰や心筋梗塞、脳梗塞、末期癌などなど、原因は人それぞれ。慢性疾患で闘病中の人で直前まで元気でも急に亡くなることがあります。そういった状況の中でワクチン接種が始まると、ワクチンとは無関係でもたまたま接種の直後に亡くなるケースが出てきます。

そうなると、たとえこの現象があることを知っていたとしても、家族からすれば接種の次の日におばあちゃんが死んじゃったと、ワクチンとの関係を疑いたくなる人が多いのも理解はしますが、本当にワクチンのせいなのか、それとも違うのか、その答えを出すのはとても難しい問題です。ただ、もしワクチン接種した人が亡くなったというニュースや噂を耳にしたら、すぐにワクチンが原因と決めつけて怯えるのではなく冷静に受け止めてほしいと思います。安易にこのような報道に踊らされるのはやめましょう。

ワクチンの選択の自由 受けても受けなくても

報道などでもワクチン接種が当然の前提で話が進んでいるが、国民の中にはワクチン接種を希望しない人ももちろんいます。今後、職場や学校、施設などでの集団的なワクチン接種機会が増大する中、さまざまな事情によりワクチン接種を希望しない人に対して、非難をしたり、差別的な取り扱いなどの不利益が生じたりすることも考えられる。

予防接種法上、新型コロナウイルスワクチンの接種は努力義務とされているので、接種が法律によって義務づけられているわけではなく、ワクチン接種を受けない自由は当然にあります。なので、職場や周りの方などに接種を強制したり、接種を受けていない人に差別的な扱いをすることのないように、今一度個々がきちんと考えるべきです。

何度も繰り返しになりますが、大切なことは、ワクチン接種は個人に強制されるものではなく、一人ひとりが自分で情報を集めて恩恵とリスクを天秤にかけた上で、自分自身で決めるものだということです。

私にも明確に個人的な見解がありますが、今回の記事ではあくまでもアンケートからの人の心理や行動的な見方を述べさせて頂いているので個人的な見解は控えますが、ワクチン接種は一人ひとりが自分で情報を集めて恩恵とリスクを天秤にかけた上で自分自身で決めるものだということは明確に思います。


読んでくれてありがとうございます! 頑張っているチームのみんなに夜食をご馳走しようと思います。