富山県の旅 ~伏木から六渡寺へ~
富山県の高岡市伏木から小矢部川を渡り対岸の万葉線六渡寺駅周辺まで歩いてみました。
場所としては高岡駅から北へ8kmほどでしょうか。
富山県でもかなり大きな川である小矢部川と庄川が富山湾に注ぐ河口付近に交易港として発展した地域です。
伏木では越中國一之宮気多神社参拝が目的で訪れていましたが参拝後に伏木駅近くで食事を済ませ再び歩き始めます。
※以下、写真中心に載せていきます。
伏木駅付近の貨物引込線とその向こうに広がる街
伏木駅付近は駅西側には古くからある街並みが見られ、駅東側は小矢部川沿いに広大な貨物引込線が広がっておりだいぶ様相が違いました。
伏木について調べてみると江戸時代には北前船で栄えた港で物流拠点として長い歴史を持ち、明治時代には米、麦、石炭、硫黄等を海外へ輸出するな貿易港としての役割を担っていました。
また勝興寺などいくつかのお寺も集まり港町としての発展とともに寺内町としての側面もあるようですね。
現在では大きな埠頭も整備され中国・韓国・ロシアなど近隣国との定期コンテナ航路が結ばれる日本海側の重要な物流拠点の一つとなっており、また22万トン級の大型クルーズ客船が寄港可能となりました。
小矢部川に架かる伏木万葉大橋
伏木には越中國国府が置かれており律令制下の高級官吏そして万葉の歌人として著名な大伴家持がこの地に赴任し、その時代にはすでに港があったそうです。
伏木万葉大橋や万葉線などはそれにちなみ名付けられたようですね。
この後、この橋を渡り対岸の六渡寺方面へ向かいます。
伏木万葉大橋の中ほどからの小矢部川・富山湾の眺め
小矢部川河口近くは川幅が広く水量豊かですね。港湾施設他、工場の立地も見られます。
万葉線中伏木駅
伏木万葉大橋を渡りしばらく歩くと小さくて可愛らしい万葉線中伏木駅に出ました。
この路線は日中は15分に1本の割合で走っているので比較的使い勝手がよくこの旅の間に4回ほど利用しています。
万葉線六渡駅近くの引込線跡
万葉線六渡寺駅前
右の建物はいい雰囲気でここだけ見るとどこか異国の風情を感じました。
六渡寺の運河
六渡寺は小矢部川と庄川という大きな二つ川に挟まれた場所で、この運河はその2河川を繋いでいます。
かつて庄川は小矢部川と合流し伏木港へ流れ込んでいたそうで、明治時代に河川の分離工事を進めた結果、現在は河口が別々になっています。
もしかしたらこの運河が伏木港へ流れ込んでいた庄川の名残かも知れません。
六渡寺の運河
二つの大きな川そしてすぐ目の前は富山湾と地理的に物資の集積、積出に非常に優れておりこのような倉庫が立地しているのでしょうね。
六渡寺の町並
六渡寺駅から北上し運河や倉庫群を抜けると六渡寺の街が広がっています。
庄川河川敷のゲートボール場?パターゴルフ場?
六渡寺の東側には庄川の河川敷が広がる地域の憩いの場になっており、対岸は射水市新湊の街で天気が良ければその向こうに立山連峰がよく見えます。
ちなみに庄川上流には合掌造りで有名な白川郷や五箇山があります。
庄川の船溜まり
庄川河口の風景
写真に載せた場所は観光地ではないのでそういった楽しみ方は難しいですが、その土地の歴史・成り立ちに思いを馳せることができとても興味深かったです。
昔からの交易港として今でも変わらぬ存在であり続ける魅力的な場所に映りました。
今回は六渡寺はかなり歩いたのですが伏木の街はあまりゆっくりとできなかったのでまたいつか再訪したいですね。
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