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令和の時代 すべてのヒットソングはTikTokから始まる!?

前回、Olivia Rodrigoに関する記事を書いた際、ヒットソングとバズに関しては別途書くとお約束しました。

竹田ダニエルさん(Z世代の音楽コンサルタント)が、バズに関する3つの偏見について解説されています。

  • <偏見1>バズ目的で曲を作らなければならない

  • <偏見2>TikTokでバズる曲はサビから始まり、短い

  • <偏見3>若者は「ノリが軽い曲」しか聴かない

バズ狙いで作った曲は、仮に流行ったとしても短命で、良い楽曲を適切にマーケティングした際に、真のヒット曲が生まれるという結論。

「良い楽曲」の定義も、これまた難しいのですが、竹田ダニエルさんが書かれている様に、「本来アーティストや音楽が持つ不思議な力」「音楽としてのクオリティの高さ」としましょう。

「良い楽曲」が「ヒット曲」になるには、リスナーと出会い、繰り返し聴かれる必要があります。

昭和の時代では、リスナーと出会う方法は限られていて、

  • ラジオステーションでがんがん流してもらう

  • テレビ広告の大量投入

  • ドラマ主題歌やCMソング等のタイアップ

という感じでしょうか?

それが、TikTokの登場で、良い楽曲が見出してもらえる様になった

前回ご紹介した、フリートウッドマックの「ドリームス」は、その典型例。40年以上前の曲が発掘され、リバイバルヒットしました。

似たような事例が、松原みきの「真夜中のドア~stay with me」。

ポニーキャニオンで松原みきの担当をされている川崎義博さんが、現代ビジネスの記事で、下記の様に語っています。

Spotifyのグローバルバイラルチャートで1位になった要因はTikTokだったと思っています。それまではユーザーが勝手に上げた音源しかなかったので、11月19日にTikTok内で使える公式の音源をリリースしました。そこから11月末から12月上旬にかけて「THE PERFECT TIK TOK」というトレンド動画のBGMに使われたり、日本にルーツがある家族の女の子がお母さんに「この曲、知ってる?」って聴かせたリアクション動画がめちゃめちゃ流行った。このあたりが原動力になっていると思っています。

出典:現代ビジネス:日本の「シティ・ポップ」世界的人気のナゼ…現象の全貌が見えてきた

TikTokが「楽曲を発掘し、ヒットさせる」ことを可能にしているのが、この「公式音源」という機能。従来は、「著作権に引っ掛かるので、SNSで音楽をシェアしてはいけない」と私を含め、思っていた方が多かったと思います。

「公式音源」として豊富なラインアップが用意されているので、そこに画像や動画をつけてシェアするという感覚。私も自分で使い始める前は、TikTokは「動画共有アプリ」と思っていたのですが、実際に使って見て最初に感じたのが「これ、音楽共有アプリなんじゃね?」ということ。

「真夜中のドア」の火付け役は、Rainychさんと言われています。

その後、記事にもある通り、TikTokを通じて拡散され、世界中でヒットしました。日本語の歌詞のままで

以下、実際にTikTokで拡散された事例です。画像をクリックすると動画が再生されます。

では、なぜ、外国人にここまで受けるのか?作家・ジャーナリストの佐々木俊尚さんは、この様に解説されています。

日本語で歌われている日本のシティポップは、聴いたことがないし何を歌っているのかもわからないけれども、1970年代のアメリカのソウルやAORなどの影響を受けて作られているから、アメリカ人には懐かしく感じる。「懐かしいのに聴いたことがない」「聴いたことがないのに懐かしい」というのが、アメリカ人にとっては非常に新鮮だったというのですね。

出典:日本の古いシティポップはなぜいま海外で大人気なのか?佐々木俊尚

最新の事例も、1つご紹介致します。

ベビーシッターのDelaneyさんの歌があまりに上手なので、雇い主の女性が撮影し、TikTokに投稿。それがバズり、18百万再生を記録。

ついには、有名なオーディション番組であるアメリカンアイドルに出場するに至るというサクセスストーリー。

スターを発掘するオーディション番組の切符を手にするきっかけをTikTokが提供。

TikTokから、増々、目が離せませんね!こちらも併せてお読み頂けると嬉しいです。



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