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プレスリリースの活用方法。何のために?どうやって?

スタンドFMの人気配信者であり、元婚活ブロガーでもある五十嵐花凛さん。この度、大手企業を卒業され、7/7に独立パーティーの開催を予定しています。現在、鋭意企画の準備が進行中。

花凛さんのライブにて、私が拙速に「イベントの事後パブ(プレスリリース)は出さないのですか?」と質問したところ、「プレスリリースについて詳しく教えてください」とガチレスを頂いたので、本noteにまとめました。

1.そもそもプレスリリースとは?

プレス(報道機関)向けにリリース(発表)すること。企業がメディアを通じて報道してもらいたい内容を、簡潔に文書化して報道機関に対して情報提供を行う。以前は印刷した原稿を記者クラブに投げ込みしたり、媒体社にファックスで直接送るという方法が主流でした。

2.デジタルの普及に伴うワイヤーサービスの登場

デジタルの普及に伴い、インターネットを通じて、多くの媒体社(メディア)に一斉配信ができるワイヤーサービスが登場。Newswireというのは米国におけるプレスリリース配信サービス(Press release distribution service)のサービス名称の一つ。

米国において、セルフ型の配信サービス(月額課金でソフトを利用しセルフで配信が可能)としてはCisionというサービスが普及しており、周囲でも多く使われていた印象。

3.日本におけるセルフ配信型プレスリリースサービス

セルフ配信型サービスの登場で何が変わったのか?まさに、プレスリリースの民主化です。以前は、記者クラブへの登録やメディアリレーションと言って記者との関係性を構築することが必要で、個人や小規模事業主には手の届かないものでした。それが、誰でもプレスリリースが発信できる時代に。

日本においては、私の記憶が間違っていなければ、News 2uという会社がセルフ型の先駆けと思います。当時は「プレスリリース」(メディア向けの発信)に対して「ニュースリリース」(ニュースを発信する側にフォーカス)という新しい文化を根付かせようと奮闘されていました。

その後、セルフ型配信サービスの世界を制したのがPR Times。現在は、ほぼ1強と思います。ちなみに、News 2u社は2017年に英字新聞The Japan Timesを買収し、媒体社側に移行しつつある様です。

4.PR Timesの使い方

私が所属する大企業では「プレスリリース」と「ニュースリリース」は明確に区別して運用していますが、世の中一般的にはプレスリリースと言えばセルフ配信型(従来の定義ではニュースリリース)を指し、イコールPR Timesのこと。少し乱暴ですが、これを前提に話を進めます。

PR Timesは、一応、誰でも発信できるという訳ではなく、企業アカウントの登録が必要。簡単な審査を経て利用開始となります。

料金プランは「従量課金制」「定額制(サブスク)」の2種類。従量課金は1本あたり3万円。定額制は年間契約をすると月7万円で30本を上限に配信し放題。

アカウント取得後は、ログインして、管理画面に従って、配信先や投稿日時を設定し、プレスリリース本文を作成。こちらは、ワードプレスの様なCMSになっており、タイトル、サブタイトル、リード、本文等、フォーマットに従って作成。画像をアップロードしたり、外部のテキストデータを読み込んだりも可能。

この様に管理画面にに従い設定・作成を行い配信(予約配信 or 即時配信)ボタンを押せば完了。

アカウント開設から配信まで、画面キャプチャ付きで詳しく解説されている記事を貼っておくので、ご参照ください。

更に、PR Timesではスタートアップ応援プログラムがあり、設立2年未満の企業は最大10本まで無料でプレスリリースが配信可能。これを使わない手はないですね。

5.プレスリリースの配信メリット

究極的には「メディア掲載(テレビ、新聞、雑誌、オンラインメディア)を通じて、自分が伝えたい内容を広く告知する」こと。

これ以外にも、①締め切り効果、②営業ツールとしての活用、③信用獲得が効果として期待できるとメタグリ研究所を運営する農情人さんがnoteで解説されています。

私も企画作成の際に、「出目としてのプレスリリースを意識して企画を作る」ことを実践しています。「伝わること=伝える価値があること」を炙り出すことで、企画がシャープになる。逆に、プレスリリースにした際、「ショボい」企画は、その時点で再考すべきです。

プレスリリースは、価値があることを濃縮して簡潔にまとめた企画書であり、報告書でもあるので、営業ツールに使えたり、信用獲得にも繋がります。商談前に、ドタバタ過去資料を漁ることからも卒業できます。

6.プレスリリースの参考書

■「成果を出す広報企画の作り方」 片岡英彦箸

プレスリリースはアウトプット。その前工程となる広報企画に関し、現役広報パーソンである片岡さんが、オールドメソッドから最新メソッドまで網羅した貴重な一冊。

以前公開したnote記事もどうぞ。

■「ひとり広報の戦略書」 小野茜著

上述の片岡さんの書籍は、ある程度の規模の広報組織によりフィットする内容。個人事業主やひとり広報の方へのお薦めはこちら。とにかく実践的です。

前述の農情人さんが詳しい解説を書かれているので、併せてご覧ください。

■PR Timesマガジン

これは書籍ではなく、PR Times社が提供するオウンドメディア。様々なTipsやテンプレート、実例等が紹介されており、実際にプレスリリースを書く際、大変参考になります。

今回、花凛さんに提案差し上げたのは「事後パブ(イベント開催後のレポート)」。その際には、「イベント開催後のレポート|プレスリリース配信する3つのメリットと配信事例3選【PR TIMESテンプレート】」という記事を参照するという使い方。

■農情人さんのプレスリリース活用事例

プレスリリース発信後、2時間で取材に繋がった成功事例のご紹介。

①話題性&季節性のある企画
②自社だけでなく様々な関係者を巻き込んだ企画→多面的な取材に繋がる
③とにかく量を打つ→結局、どれが当たるかわからない


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