日本で局地的に盛り上がるSTEPNは1年前のクラブハウスを彷彿させる
先日、「P2E(Play to earn) ゲームをしながら稼ぐは本当に定着するのか?」という記事を公開しました。
今回は日本で話題沸騰中のSTEPNについて考察したいと思います。
STEPNはGameFi(ゲーム×ファイナンス)に属しP2E(Play to earn)をさらに進化させたMove & earn(動きながら稼ぐ)という新コンセプトを引っ提げて登場。
P2Eの代表格であるアクシー・インフィニティーのトークンエコノミーとポケモンGoの歩くことで報酬を得られるというアイデアを掛け合わせたものというのが私の理解です。
GameFi(P2E)には興味があっても、多くの時間をゲームに費やしたくない(費やせない)という人、まさに私の様な人間にとって、これなら試してみたいと思えるコンセプト。
早速、アプリで登録と試みたのですが、今はユーザーの新規参入を制限しており、アクティベーションコードがないと登録ができない仕様に変更となっています。
アクティベーションコードは、Discord(ディスコード)の専用コミュニティーで1日1,000個限定配賦ということ。私も試みましたが、当然ダメ。
Twitterで「誰かアクティベーションコードをください!!」と呼びかけたら、@JUNTO_sj さんが提供してくださいました。面識もなく、Twitter上での交流すらなかった方。本当に感謝です!!
アクティベーションコード難民は、私だけではなかった様です。
STEPNは最初にNFTスニーカーを購入し、その性能によって稼げる量や効率が左右される。スニーカーを複数持つと、稼ぐスピードが速くなり、また、新たなスニーカーをミント(鋳造)することができるという仕様。
そして、この最初にNFTスニーカーを購入するというところが、中々にハードルが高いのです。
既に仮想通貨口座を持ち、ビットコインやイーサリアムを所持している人であれば、それをソラーナ(SOL)に変換し、STEPNのウォレットに送金すれば完了。
仮想通貨未経験の人は、国内取引所と海外取引所の口座を作り、専用ウォレットを作り、ビットコインを購入し、それをバイナンス等の海外取引所でソラーナに交換という一連のプロセスが、極めてハードル高いと思います。
まだ、実際に歩き始めてはいませんが、私もなんとかスニーカーを購入するところまでは辿り着きました。
今回、私が注目しているのは、これだけハードルが高いにも関わらず、多くの日本人が続々と参戦しているということ。
これを機に、日本で多くの人が新たに仮想通貨の口座を開き、投資ポートフォリオに加えていくきっかけになるのではと考えます。
もうひとつ興味深いのは、日本で局地的に盛り上がっているということ。STEPNはオーストラリア発のサービスですが、40~50%のユーザーは日本人という報道も目にしました。
確かに、私の居る米国では、そこまで話題になっていません。
そして、この状況、既視感があるなと。そう、1年前のクラブハウス。あの時も日本で異常な盛り上がりを見せた一方、米国ではギーク限定で一般の人にはほとんど普及していませんでした。
FOMO(Fear of missing out:トレンドに乗り遅れたくない)という日本人気質がひとつ。更には、アクティベーションコードを入手しないと参加できないという仕掛けにより、SNS上で盛り上がる。これも、招待してもらわないと参加できないことで盛り上がったクラブハウスとそっくりです。
基本的に参加者が増え続け、継続的な資金流入がないと行き詰る仕組みなので、どこかの時点でトークン・エコノミーが崩壊するリスクがあるという点は、アクシー・インフィニティーと同様。
違いは「これを機に歩く習慣ができ健康増進に役立った。ジムに入会する代わりに、STEPNに投資した」と言い訳(?)できること。逆に言うと、その範囲の投資額に押さえるのが肝要であると思います。
<STEPNに関する解説記事・動画>
STEPNの仕様から登録の仕組みまで、詳しく知りたい方は、こちらの記事が詳しいのでご参照ください。
リンさんがnoteにホワイトペーパー(サービス概要説明書)の英訳を公開してくれていますので、そちらも貼っておきます。
NFTゲームプラットフォーム・PlayMining を運営するシンガポール企業、DEA社(Digital Entertainment Asset Pte.Ltd)の共同 最高責任者をされている山田耕三さんの解説記事。
投資のプロであり仮想通貨にも詳しい Joe Takayama さんによる解説動画。STEPNの刺さり方が、かなり私と近いです。Joeさんは、株や仮想通貨の市場・展望に関する専門知識を、毎回、素人にもわかりやすく解説してくれます。新しい動画が公開されると必ず観るくらい大好きなシリーズ。
<追記(4/15)>
「もう遅い?オワコン?STEPN(ステップン)の将来性と今後の崩壊シナリオを考えてみた」という記事がとても説得力があったので紹介致します。
下記の論拠は説得力あると感じました。
現状、まだβ版で日本を中心にトライアルしている状況。かつ、新規参入者を制限している(アクティベーション難民がすごいことになっている)状況を考えると、少なくとも100万人到達は間違いないと思いました。
更に、「常に新規参入者数をモニターし、逃げ遅れないようにする」というアドバイスも秀逸。逆に、こんなソフトがあることに驚きです!!直近1週間は6,000~8,000人で推移。ディスコードでのアクティベーションコード配賦を1日1,000人に絞ってこの数字なので、如何に多くの人が参入を望んでいるかが良くわかります。
アクシーの様に終日プレイして5,000円程度というのと異なり、20分~60分程度歩くだけで数千円というのは、多くの人が日常生活に取り入れることが可能。かつ、健康増進にも繋がる素晴らしいサービスなので、過熱し過ぎることなく、末永く続くサービスであって欲しいと切に願います。
<併せて読む>
日本発NFTプロジェクト「新星ギャルバース」。Zombie Zooの生みの親でありNFTアート成功の方程式を熟知した草野絵美さんが仕掛け人。世界中に散らばった8,888人のギャルの素性が徐々に明かされ、最後はアニメとして公開予定。
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