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書評・書籍紹介

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書評・書籍紹介に関する投稿をクリップしたマガジン。
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記事一覧

【書籍紹介】ひとり広報の戦略書 小野茜著

先日、池田紀行さん(トライバルメディアハウス代表)が講演されるということで下記イベントに参加しました。 同イベントの元ネタとなった書籍「マーケティング つながる思考術」については、別記事で紹介しているので、ご興味ある方はご覧ください。 令和PR小澤さんと共に運営をされていた、小野茜さんの書籍「ひとり広報の戦略書」をご紹介させて頂きます。 本書の中でも書かれていますが、純粋な広報担当者に限らず、広報的役回りも求められるマーケティング担当者、経営者、個人事業主、クリエイター

今話題のエフェクチュエーションとは?

前回、「伴走型、新事業共創サービス『エンゲルス』」についてご紹介しました。 DAOをベースとしたフラットな組織形態を活かした共創サービス。という言い方もできるのですが、組織論的にはティール組織やホラクラシーを踏襲しています。 特にホラクラシーでは「未来は予測可能であるという幻想を手放し、目の前のセンサーを頼りに組織をかじ取りしていく」ダイナミックステアリングという考え方が提唱されています。 今回の、エフェクチュエーションで提唱している「予測ではなくコントロールによって対

【書籍紹介】マーケティング「つながる」思考術 池田紀行著

マーケティング業界随一の論客であり実践家の池田紀行さん。トライバルメディアハウスというマーケティング会社の代表をされています。 今回は書籍「マーケティングつながる思考術」を紹介させて頂きます。 トライバルメディアハウス社は、2007年設立。その後に到来したSNSの時流に乗りSNSマーケティング支援会社として成長。現在は、「ソーシャル時代における『売上のメカニズム』を解明するマーケティング支援会社」と謳っています。 実は、日本におけるNFT業界の教祖として有名なあのお方も

【書籍紹介】考具 考えるための道具、持っていますか? 加藤昌治著

昨日、某発信者のスタンドFMライブで、グラフィックデザイナーの方が、本業以外で収入を得たいが、どうしたら良いかと質問されていました。 その際、私から「全くの飛び地に挑戦するのは勝算が低いので、グラフィックデザイナーと〇〇を掛け合わせて新たな価値を生み出す」というアプローチが良いですよというアドバイスをさせて頂きました。 更に、「マンダラートという発想法ツールがあるので、活用されると良いですよ」とも。 そうしたら、他の参加者の方から、「大谷翔平が使ってるビンゴのシートみた

【書籍紹介】ライフキャリア:人生を再設計する魔法のフレームワーク

古くからの知人である千葉智之さんの新刊(共著本)をご紹介します。 人生100年時代を想定し、団塊ジュニア世代をメインターゲットに書かれたキャリア本。「ワークキャリアからライフキャリアへ」。会社一辺倒の価値観を見なおし、「仕事×プライベートの無形資産」を組み合わせることで、自分にしかできない、かつ、定年のないパーソナルビジネスの作り方を指南してくれます。 まさに、私のことですね(笑)。 本書では、「ライフシフト 100年時代の人生戦略」(リンダ・グラットン、アンドリュー・

【書籍紹介】本を出したい 佐藤友美 箸

「ライティング系でお薦め本を紹介して欲しい」と言われたら、以下の2冊を紹介します。 1.考える技術・書く技術 問題解決力を伸ばすピラミッド原則:バーバラミント箸 「ピラミッドストラクチャー」という手法で伝達内容を構造化することで、わかりやすい文章となる。文章術というより、その上流工程であるロジカルシンキングに着目した著作。古典的名著ですが、翻訳本なので若干読みにくいところが難点。 2.書く仕事がしたい:佐藤友美 箸 いわゆる「文章の書き方」を指南したものではなく、ライ

【書籍紹介】マルチ・ポテンシャライト 好きなことを次々と仕事にして、一生食っていく方法

天職が見つからない 中途半端であきっぽい 興味の範囲が広くひとつのことに集中できない 何をやっても長続きしない 器用貧乏と言われる この様な悩みをお持ちの方。はい、あなたは「マルチポテンシャライト」です。 マルチポテンシャライト。直訳すると、多くの(マルチ)潜在能力を持つ(ポテンシャル)人(アイト)のこと。様々なことに興味を持ち、多くのことをクリエイティブに探究する人やその人の働き方を指す。 著者のエミリー・ワプニックさんが、冒頭の様な悩みを持ち、自分は社会不適

【書籍紹介】成果を出す広報企画の作り方 片岡英彦箸

先日、「広報戦略は根回しが全て、その手段が網羅されている」という秀逸なタイトルに惹かれて読んだ記事。 記事で紹介されていたのが片岡さんの著書「成果を出す広報企画の作り方」。早速、購入して読みました。 という紹介に完全同意。実務家ならではのメディアの方との対峙の仕方、つい取材したくなる企画書の作り方、社内関係部署の巻き込み方、部署間の利害関係の構図、タレント起用の際の「番手」の話等。とにかく、企業内で広報の実務を担当されている方に有用な1冊。 タレントを目玉にした新商品発

【書籍紹介】顧客消滅時代のマーケティング 小阪裕司箸

こちらの書籍、2021年3月発売と3年前の本ですが、本質を捉えた内容なので、今でも十分役立つと感じました。むしろ、この3年間で一挙に脚光を浴びた「ファンマーケティング」「コミュニティーマーケティング」を予言した一冊とすら言えるかも知れません。 ■顧客消滅時代を乗り切る3つの切り口 1.フロー型からストック型へビジネスを変える 観光客やインバウンド等、一過性/一見顧客に支えられたビジネスは有事の際に脆い。一方、地元ファンや長年のファン等、常連客でストック(資産)が貯まって

【書籍紹介】ファンに愛され、売れ続ける秘訣 和田裕美著

著者の和田さんは20年近くに渡りセールスコンサルタントをされている営業のプロ。「成約率98%の秘訣」等のベストセラー作家でもあります。 今回の本は、著者がこれまで営業として、コンサルタントとして蓄えて来たノウハウは、まさに「ファンベース」に基づいていた。ファンベースのフレームワークで解釈するとしっくり来るという解説書。 「ファンベース」の本家、佐藤尚之さんの本が理論編とすると、本書はその実践編にあたります。 本家「ファンベース」については、前回、解説致しましたので、ご興

【書籍紹介】ファンベース 佐藤尚之箸

ここ数日、集中してコミュニティマーケティング、ファンマーケティングの研究をしていたことから、本書も再読しました。 佐藤尚之さん(通称さとなおさん)は、元電通のトップクリエイター。 「明日の広告」という広告業界人のバイブル的書籍の著者でもあります。 「明日の広告」では、「広告は消費者へのラブレター」であり、自分がモテていた時代は、いけてる口説き文句だけ考えればよかった。 ところが現在は、どう渡すか?どう読んでもらうか?読んでもらった後どうフォローするか?という様なことを

【書籍紹介】グローバルで通用する「日本式」マーケティング 中島広数箸

私の友人の処女作が発売となったので紹介させて頂きます。 日本と中国では商品企画・販売の実務者として、タイではアセアンエリアのマーケティング責任者として活躍された著者の実践に裏打ちされた骨太のマーケティング書。 ヒット商品の企画着想から、商品発売に至る関係者の巻き込み方法、「売れる」と「儲かる」をどう両立させるか等、実務家ならではの有益な知恵が満載の1冊。 巻末の「著者のおすすめ書籍」には正統派マーケティング書が名を連ね、本文においても随所にフィリップコトラー、マイケルポ

【書籍紹介】BTSとARMY

コミュニティや推し文化を理解するには、まずはARMYから。ということで、本書を手に取りました。 私は、2020年9月~2022年6月まで米国に駐在しており、BTSが米国でいかに人気があったかを肌感覚として理解しています。 当時、日本人同僚の娘さん(中学生)がBTSの大ファンで歌詞を理解する為に韓国語を習得。米国で英語の家庭教師としてつけた米国人女性もBTSファンで、気がついたら英語を教わるはずが、娘さんがその方に韓国語を教えていたという笑い話も。 BTSのファンダムであ

【書籍紹介】コミュニティーマーケティング 小島英揮箸 併せてコミュニティ関連本を一挙にご紹介

コミュニティ関連の本を購入する際、Amazonさんが必ずレコメンドしてくるのが本書。2019年発売と古いし、AWS(Amazon Web Service)というto Bの話だしと心惹かれずでしたが、Amazonさんの熱意に負けてこの度購入致しました。 そしたら、なんと、これまで読んだコミュニティ関連本で一番参考になる一冊でした。Amazonさん、恐れ入りました。 著者の小島氏は、AWS(Amazon Web Service)の日本法人第1号社員。予算も人的リソースもない中