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料金相場10分1,000円のなぜ?

昨日、新規事業として個人向けの出張マッサージサービスを立ち上げたいという会社様と話をしていました。
※エッチ系とかメンズエステ系とかではなく、純粋にもみほぐしなどの施術  
を提供するという系のものです。
料金設定の話題の中で、夜の時間帯が中心になるので高く設定しようと思うがどのくらいにしようか?などと話をしていまして、「マッサージの料金って10分1,000円位が相場なのはなぜ?」という話になり…。

私がこの仕事をはじめた20年前からマッサージ(リラクゼーション)業界の料金相場は10分1,000円のイメージでした。
マッサージ以外のサービス業でもこの10分1,000円相場は目にしますよね。
当時話題になった1,000円カットのQBハウス(今は1,200円ですが)が有名ですが、タクシーもだいたい10分で1000円位だし、回転寿司も大体20分ぐらいいて一人2000円位と言われてます。映画も約2時間で1,800円ですね。

10分1000円という設定はどこから?いつから?浸透してきたのか歴史は私もわかりませんが、おそらく消費者が肌感覚で高いか安いか判断する目安であったり、経営サイドから考えて最終的にたどり着く損益分岐点なのではないかと推察します。

標準的な内容に対して業界相場(ここでは10分1000円とします)でサービス提供をすることを「中価値(価格)戦略」といい、何らかの価値を上げ高く設定する場合「プレミアム戦略(価格)」となるのですが、、マッサージ業界ではなかなかそこができていないんですよね~。
本物の「カリスマ施術師」「ゴッドハンド」とかは考えられますけど。
一方、業界の相場価格である「中価格」を下回り、サービスの質も下げて提供すれば「エコノミー戦略(価格)」となるのですが、人の身心に触れるマッサージ業界では、安かろう悪かろうでは問題なのでそれはよろしくない。

で、時が経ち近年では、マッサージやリラクゼーションサービスも浸透して需要が増えてきたことと、施術師自体も増えてきたことによって、他の業界と同様に価格破壊が起こり、10分500円という相場も定着しつつあります
消費者にとって喜ばしいことではありますが、有象無象の業者が乱立したり、経営が維持できなくなったりではそれも問題。
価値はそのままで、固定費などを圧縮して価格を下げる「グッドバリュー戦略」にうまく転換できるのが理想ですね。

施術サービスを選ぶ時、利用者は技術価値(施術の技術)を最も重視するといわれていますが、そのほかに、経済価値(価格)時間価値(距離、施術のスピードなど)情緒価値(雰囲気、イメージ、接客、癒やされ感など)なども利用するかどうかのポイントになります。利用者の立場にたって、サービスメニューを見直し、営業スタイルと価格が利用者にお得感を感じてもらえるかを精査して料金設定することが必要です。

これからも、施術業界が少しでも「儲けられる」形や仕組みを考えていきたいと思います!




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