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元町映画館×クリエイター 「LABOモトエイ」 クリエイターインタビューvol.1 フラミンゴ ノリコ

2020年の8月21日に当館は開館10周年を迎えました。多くの方に支えられての10年。ご声援頂いた皆様、本当にありがとうございました。一方で昨年は皆さんもご存知の激動の1年。次の20年目を無事に迎えるために映画の上映だけでなく様々な試みを行なっていきます。

「LABOモトエイ」と題した今回の企画。当館でもお世話になっているイラストレーターの方々にご賛同いただき、当館独自のオリジナル商品を継続して発表、発売していくコラボ企画です。

記念すべき第一弾は神戸のCinemaKOBEに勤務するフラミンゴノリコ。


ディープな場所としても知られる新開地の映画館で働くフラミンゴ。彼女がいかにして映画を好きになり、映画館で働くようになったか。今回の企画に寄せられたデザインとともに彼女の感性に迫った。

そして見えてきたのはイラストレーターとしてだけでなく、フィルム映写としても映画館に携わるフラミンゴの映画への想いだった。


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【Profile】
フラミンゴノリコ(イラストレーター)

17歳の時、動物園で改めてフラミンゴを見た際に電流が走り、その後とりつかれたようにフラミンゴグッズを収集(絶賛進行中)。その後、美術系の大学に進みフラミンゴノリコとして絵描きに励む。

現在、CinemaKOBEで働きつつイラストレーターとしても活動。『KOBE CINEMA PORT FES』のイラストやコロナ禍で生まれたアマビエちゃん等を作成。その他挿絵や商品パッケージデザインなど幅広く活動中。好きなデザイナーは中原淳一、内藤ルネ、横尾忠則、水森亜土。

【常に心にあったのは映画館の存在】


ーーーー色んな業界がありますが映画館で働くようになったキッカケは何でしょうか?


フラミンゴ:学生の時から映画は好きでした。大学生の時にはうどん屋でアルバイトする一方でOSシネマズミント神戸でコンセッション分野で働いていました。その後はシネ・リーブル神戸でも働いて、「私、接客業、中でも映画館でお客さんと話すのが好きだな~」と思ってました。やりがいがあったんだと思います。


ーーーー大学卒業後も映画館で働いたのですか?

卒業後はフリーター期間もありましたが、別業界で5~6年働きました。仕事終わりに映画館へも足を運んでました。何の映画とかは特に覚えてないですが(笑)。でも働きながら映画館戻りたいな~とは常に思ってましたね。


ーーーー映画館で働いた経験が忘れられなかったからですか?

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⬆️映画館の接客も大切な仕事の一つ

そうですね。6年くらい別業界にいて、そろそろ自分のしたい仕事をしようと思い、働きたい映画館ナンバー1のCinemaKOBEで雇ってもらえないかと、シネ・リーブル神戸時代にお世話になっていた木谷さん(現・CinemaKOBE支配人)にお願いしに行きました。デザイナー業界も少し興味はありましたが、映画館で働く方が性に合っていると思いました。


【ウサギの世話からスケジュールデザインまで】

ーーーーCInemaKOBEではどんなお仕事をされてますか?

実は、別業界で働いている時もCinemaKOBEのお手伝いをさせていただいておりました。
当時の支配人が急に飼い始めたウサギのお世話をしたり…スケジュールの表紙イラストなども
依頼してもらっておりました。 本格的に劇場で働き出したのは2015年からですね。


【フィルム映写機に挨拶】

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⬆️映写室から場内を見つめるフラミンゴノリコ

CinemaKOBEは2スクリーンで営業を続けている。1つは大作多め。一方はピンク映画を上映している。さらにこのピンク映画はフィルム上映。フラミンゴは2020年の4月からフィルム映写を始め、今ではフィルム映写スタッフの一人としても活躍している。


ーーーー最近ではフィルム映写もされるそうですが。

2020年、コロナで休館期間になったので以前からしてみたかったフィルム映写の練習をさせてもらいました。劇場としても一人でもフィルムに触れる人が増えると嬉しいということだったので…。今では映写機に挨拶してから触ることが日課になってます。

伝説のカルト映画が変えた映画観

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⬆️CinemaKOBEのスクリーン

ーーーーそうやって映画業界にいる訳ですが、子どもの時も映画は観ていたんですか?

結構観ていましたね。でもメジャー映画はあんまり観ていなかったと思います。音楽とかも親が歌謡曲好きだったということで子どもの時は周りが「SPEED」とか言ってる時に歌謡曲やゆらゆら帝国とか聞いてました。

ーーーー子どもの頃に観て印象的だった映画は何ですか?

中学生の頃、「映画のワンフレーズ」を英語で紹介する…みたいな課題があったんですが、その時に出会ったのがジョン・ウォーターズ監督の『ピンク・フラミンゴ 』(1997年)でした。

https://eiga.com/movie/48500/
映画.com 『ピンク・フラミンゴ』作品情報より出典

ーーーーあのカルト映画のですか?

そうですね。私の周りの友達もちょっと変わってて、その課題をこなすために友達とレンタルビデオ屋に行って、パッケージで一目惚れしました。内容を観てさらに好きになりまたね。友達とかは『死霊のはらわた』(監督:サム・ライミ/1981年)とか借りてました(笑)


ーーーーだから今でもフラミンゴの絵を描いているんですか

フラミンゴというよりも「鳥」を描くのが好きなんです。実際今でも文鳥、「のびちゃん」って言うんですけど…

ーーーーおもむろにスマホからノビちゃん(アニメ「ドラえもん」の登場人物のび・のび太が好きで付いた名前)の動画を観ることに。しかしこれが可愛い。

今ではノビちゃん中心の生活ですね。生活費もほとんどノビちゃんに消えていきます。

いろんな映画を上映している“元映”をイメージ

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⬆️オリジナルサコッシュ 

ーーーーノビちゃん中心の生活でお酒を飲む量も減ったというフラミンゴ。そんな彼女に今回のオリジナルデザインについても聞いた。

10周年ということで、数字の「10」をはじめ、私が好きな元映の玄関を背景に好きなものをちりばめました。特に観てください。鳥の頭には映画のカチンコ、飛んているのはフィルムネガなんですよ…。色んな映画を上映している映画館なので、それと比較して、色んなものを詰め込みました。

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ーー歌謡曲やアニメ『アタックNo.1』などを愛し、最近では漫画「ワカコ酒」にもハマっているというフラミンゴ。CinemaKOBEでは「アマビエちゃん」グッズでもあるマシュマロや缶バッジなど発売中だ。ノビちゃん話もたっぷりお聞きしたが、ここは割愛させていただく。詳細はCinemaKOBEへ。

ーーーー最後に今年の目標は?

要領よくやっていく。

この言葉にフラミンゴの魅力が詰まっている…気がする。

取材協力ありがとうございました。

LABOモトエイ、今後もクリエイターさんとコラボグッズを販売予定です。
どうぞお楽しみに!!

「LABOモトエイ」第一弾コラボ商品オリジナルサコッシュ

販売価格:1,500円(税込)
販売場所:元町映画館(神戸市中央区元町通4丁目1-12)、CinemaKOBE(神戸市兵庫区新開地6丁目2-20)

販売期間:2021年1月30日(土)営業開始時刻から〜在庫なくなり次第販売終了

ボディカラー:ナチュラル
サイズ:横32、縦幅25、ショルダー110 (単位:cm)
素材:綿100% 10oz キャンバス(320g/平方メートル) 他
本体洗濯表示:無

プリント:シルクスクリーン
カラー:オレンジ

その他
・口元にボタンあり
・内ポケット付き
・A4サイズがちょうど入るサイズ

文責:(ひ)



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