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ウシジマくん作者が原作、ナンパ塾マンガ『ピックアップ』感想文

元イさんなのだ。


今回は元イさんがこれまで全く語らず、触れず、肯定もしない、どちらかといえばどうかと思う【ナンパ塾】を題材にしたマンガの感想文を記事にしようと思うのだ。

それがこちら

『ピックアップ』

原作:真鍋昌平 作画:福田博一(講談社)既刊2巻




どこかで見たことあるセリフ回しに絵だなぁと思ったら、原作者は『闇金ウシジマくん』の作者さん。これは生々しい展開がみられるんじゃないか!?と期待して読んだのだ。


タイトルの「ピックアップ」。英語では「Pick Up=ナンパ」といい、ナンパ師の事は「PUA」ピックアップアーティストと呼ばれているそうなのだ。

タイトル通り「ナンパ」のマンガなのだ。


noteにも溢れかえってる「有料・ナンパの必勝法」(あれすごい勢いで値上げされていくけど、お値段なりの内容ってあるのだ?)などを書いてる側の世界をマンガにしたものなのだな。

元イさんも恋愛をテーマにnoteを書いてきて、意識しないわけにはいかず、原作者も『闇金ウシジマくん』の真鍋昌平さんと知って買ったのだ。

(あの有料note買った人は感想を教えてほしいのだ!!)



となると同じく『ぼくは愛を証明しようと思う。』も恋愛工学というナンパ手法をもとにしたマンガ作品が思い出されるのだ。

こちらは原作付きなのだが…


『ピックアップ』はノウハウを紹介というよりは、主人公視点での成長物語と「ナンパ界隈、ナンパ塾の見てるリアルを見学」という趣きのマンガだったのだ。


主人公は23歳、童貞、小太り、出版社の新入社員、配属先の女性ファッション誌には熱くなれず、17ライブでかわいい女の子の配信を見るのが楽しみな非モテなのだ。

同じ部署にいる派遣社員の若い女の子に片思いをしているのだが、声の掛け方が1ミリもわからない。とにかく自信がないのだ。(しかも毒親もち、典型的な非モテに陥るパターンなのだ)


一話の序盤から怒涛の「俺は自信が無い」という自信たっぷりの言い切り、かつての自分を見ているようなのだ。

コミックDAYSで一話無料!ぜひ読んでみて欲しいのだ。


自分を変えたい…自分を変えたい…そう思う主人公には憧れの人がいたのだ。仕事できる、女に人気あり、見た目良しの先輩なのだ。

そんな先輩に目をかけてもらった主人公は、その先輩が主催するナンパ塾へと入り、ナンパ界隈へと足を踏み入れるのだ。


元イさんがおすすめしないナンパの世界

はい、ずっとnoteに書いてきたのだがお勧めしないのだ。もちろん恋愛工学も、なのだ。

もちろん、出会いの数を増やすというのはとても重要な話なのだが、元イさんが非モテ男性にお勧めするのは

「コミュニケーション慣れするように練習する」
「男女問わず友人を作れるようになる」
「友達以上恋人未満の女の人を作る」

これらをすすめているのだ。

ところがナンパの世界は連絡先を手に入れて、少なくともこの漫画では可能な限り最速でベットインを目指す、という事になるのだ。

元イさんはあくまでも「非モテを克服」することを主題においていて、この漫画の主人公がたどる道は「モテる男」「ヤレる男」の道だったのだ。そこからもうかなり違うのだな。


これで彼は幸せになれるのかな?片思いしてる派遣社員の女の子とはどうなるのかな?そんな気持ちで読み進めていったのだ。


「ナンパ塾に入れ」

こう憧れの先輩に告げられる主人公なのだが、漫画にも「ナンパテクのコラム」が差し込まれていて、本編に少ないノウハウ的なものはこのコラムに書いてあるのだ。例えば…

第一話〈心構え編〉「ナンパに必要なことは数を打つことだ!」

といった感じなのだ。

「渋谷や新宿でストナンするなら1日100人以上の声掛けは当たり前です」

厳しい世界なのだなぁ…。

この主人公はモテないくせにプライドが高い。100人に断られることでプライドをボロボロにしていって、女に慣れていってほしい。

あーなるほどね、そういうことね、という感じなのだ。


おもしろいのは、ナンパに出ている男は二極化しているというのだ。

「モテる男がさらに女の人と遊ぶためにナンパする」
「非モテ男が非モテからの脱却を求めてナンパする」

あーやっぱりそういう傾向が見えるみたいなのだな。

「主人公のような非モテ男は合コンに誘ってくれるような男友達もいないため、ナンパは女性になれる有効な手段」

なんのことはないのだな。


元イさんが言ってる方法も、この漫画で語られるナンパの手法でも、大事なのは女性慣れすることである、という事なのだ。


憧れの先輩曰く「ナンパは男を磨く場所」

つまりナンパをして自信をつけろ、というのだな。

ナンパの是非はともかくとして、自信をつける事が非モテ脱出をする上では重要だという事はよくわかるのだ。

何を通して自信をつけるのか?という話なのだな。根拠はなんでもいい、という話でもある気がするのだ。


そして迫真のナンパなのだ。この漫画では様々なナンパシーンがあるのだ。

クラブナンパ
祭りでナンパ
音楽フェスでナンパ
そしてハロウィンでナンパなのだ。

「あーなんかこんな感じでやってそう」という『闇金ウシジマくん』の時からの、取材をもとにした生々しい描写は見どころなのだ!

そして、地蔵(こういうイベントで誰にも話しかけられなくて端っこで固まる)の主人公の心の声、とてもよくわかるのだ。つらい。つらいやつなのだ。


はじめてのナンパ「クラブナンパ」で他の塾生が18禁な成果をあげる中、ド凹みまくる主人公にナンパ塾長である先輩が告げた一言「モテるやつは、人から求められる人間だ」


「おまえ、才能あるよ!」と告げられた主人公は、果てしないナンパ坂を上っていくことになるのだ…


という感じのナンパスポコン、サクセスストーリーなのだ。ちなみにコラム筆者的には「初めてのナンパはクラブがオススメ」だそうなのだ。


その後もコラムにはビジュアルを変えるなら「韓国アイドル系」か「EXILE系」がおススメとか、そういった小ネタも載っていて大変興味深いのだな。



こういう世界もあるのだなぁ

本当にもう、そういう感想なのだ。全くお勧めしないし、自分もナンパをするつもりはない、そもそももう結婚してるし。

でも、『闇金ウシジマくん』でも感じた「一生知らないで済む世界」を覗き見れる感じなのだ。

この漫画は1,2巻で第一部完。でもできれば続きが読みたい、そう思ってnoteに感想文を書いたのだ。


ナンパ師というのはなんとなくダークヒーローのように感じるのだ。ハッキリ言ってどちらかと言えば「悪」という認識をしているのだが、しかし見事に女性を自分の魅力というものでモノにしていく様や、自分の欲望に忠実に生きていく様には清々しい物を感じるのだ。


『僕は愛を証明しようと思う。』の主人公や『ピックアップ』の主人公がナンパして「ヤレる男」になった結末は、ぜひ直接見てもらいたいのだ。





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