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夏の美味しいもの

毎年この時期になると楽しみにしているもの。

【すだち冷かけ】


琥珀色の冷たいお出汁に、薄緑色のすだちの輪切りが並び、
見た目も涼やか。キリッと冷えたおつゆを飲むと、
すっと暑さがひいて行き、あと口にすだち果汁の優しい酸味と果皮のほんのりとした苦味が爽やかに広がっていく。
蒸し暑いこの時期にぴったりの一杯です。

「冷かけ」は「ぶっかけ」に比べて、まだあまり聞きなじみがないかもしれません。

【ぶっかけと冷かけの違い】

ぶっかけうどんは、つけ汁につけるのが面倒だと、だしをぶっかけたことからその名がついたとも言われていて、麺に直接、濃いつけだしをかけたもの。
一般的には讃岐うどんが有名ですが、岡山県倉敷市の名物料理でもあります。
讃岐うどんと倉敷うどんのぶっかけうどんは味付けや内容が異なる物ですが、温かいぶっかけと冷たいぶっかけがあること、濃いめのつゆをうどんにかけるところは共通しています。

冷かけは、皆さんがよくご存知の温かいかけうどんを、麺もおつゆも冷たくしたものをイメージしていただくとわかりやすいかもしれません。

ぶっかけは浅めの器で提供されることもありますが、冷かけは普通のどんぶりにたっぷりとおつゆが入っています。
ぶっかけのつけだしはそのものを飲むことは無いのに対し、
冷かけのおつゆは、温かいかけうどん同様にそのまま飲むことが出来ます。
温かいおつゆは香りや旨みを感じやすいので、かけうどんのおつゆをそのまま冷やして使うことは少なく、冷かけのおつゆは、昆布やいりこなど、使う出汁の種類や量を増やしてすっきりとしながらも旨味の濃い味付けにします。


すだち冷かけは、おうどんもお蕎麦もあるので、
お店のメニューに見つけたら是非召し上がってみて下さい。

冷かけうどんは、うどんチェーン店でも夏場のメニューに登場するので、柑橘系が苦手な方や気軽に試してみたい方に良いかもしれません。

おつゆを冷やす手間はかかりますが、自宅でも簡単に作れます。
あらかじめ前日にお出汁を取り、おつゆを冷蔵庫で冷やしておくと当日は麺を茹でるだけで手軽です。
麺は水で洗った後、氷水で冷やすといっそう美味しくなります。
おつゆはそれぞれのご家庭で召し上がっている、温かいおうどんのおつゆよりも出汁をきかせる為に、少し多めに鰹節や昆布などを入れ、お醤油よりお塩多めで味を整えるのがポイントです。(お吸い物の感じです)
すだちはおつゆに長く浸かっていると、おつゆが苦くなるので、食べる直前に出来るだけうす〜くスライスして浮かべて下さい。(私はおつゆと一緒にすだちも食べちゃいます)

美味しくごはんをいただいて、今日も良き1日となりますように。


すだちについて
お酢の代わりに利用されていて、「酢橘」スタチバナと名付けていたことがすだちの由来。
徳島原産の香酸柑橘
レモンを上回るビタミンCやビタミンA、クエン酸、独自のポリフェノール「スダチチン」が豊富に含まれます。
これらの成分は疲労回復、抗酸化に優れ、美容や健康に効果があると言われています。


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