Canonという海から上がり富士フイルムというプールに飛び込むまでの話

現在私が使っているのは富士フイルムのXマウントです。銀塩時代からかれこれ20年ほど愛用してきましたが、3年ほど前に意を決してCanonから全面的に乗り換えました。
夫と息子はCanonユーザーなので私だけがアウトサイダーなのですが、2020年現在、1mmたりとも後悔していないので良しとします。
X-100VのPV炎上問題、斬新すぎるX-Pro3など最近は物議を醸すことが多いものの、今のところマウントを変えるつもりはありません。

富士フイルムに乗り換えた理由はいくつかありますが、もとを辿ると2011年に発売されたX100に一目ぼれした、というところに行き着きます。はい、見た目です。見た目は大事です。
けれど当時の自分は23mmの単焦点を使いこなせる自信がどうしてもなく、サブ機には高価すぎる、、、という理由で見送りました。

その後もCanonを使い続けてはいたのですが、どうもエントリーモデルからステップアップする気になれない。最後に使っていたのは8000Dで、そろそろLレンズか小三元に手を出すか……というところでしたが、なにかこう、勢いがなかったんですね。
振り返ると、私にとってCanonというフィールドが広大すぎたんだと思います。あまりに選択肢がありすぎて絞り込むことができない。自分に本当に必要なものはこれだ! と、心から言えるものに辿り着けない。
これは迷宮に入ってしまった、と漠然と感じていたとき、友人が「カッコイイから」という大変シンプルな理由で富士フイルムのX-T10を購入しまして。
「結局見た目かよ!」
と笑いながら、自分も数年前に同じことを感じていたのを思い出しました。
意外に見た目で決めるのもありだよな、と。

そして、友人が繰り出す画のどれもが艶やかで色気があったんです。とにかく色が抜群によくて、シャープ過ぎない。フィルムシミュレーションも楽しかった。当時の自分には高価でなかなか手を出しにくかったベルビアが使い放題!
「なにこれ見た目だけじゃなくて中身までイケメンじゃん!」
と、迷走していた私が富士フイルムに乗り換えるのに時間はかかりませんでした。

使い始めて痛感したのですが、富士フイルムの良さって「選択肢が少ない」ことも大きいんです。プロもアマチュアもだいたい同じレンズを使っている。というか、それしか選択肢がない。選ばなくていい、どのレンズを買ってもメーカー最高峰というのは、ものすごく楽だしコストパフォーマンスが良い。
XCシリーズというエントリーモデルもありますが、軽くて安くて良い写りのズームで、かつメインのXFシリーズと微妙に被らないラインナップで出しています。エントリーモデルですら、ひとつひとつに独自性があるのが良いなあと思うわけです。

現在、本体2台、ズームレンズ3本、単焦点レンズ3本とオールドレンズ数本でだいたい所有欲が収まった感じです。どれも均等に愛用しているので、自分にとってはこのくらいが使い倒せるベストな数なのでしょう。

「わー、たくさんあって目移りしちゃう! どれから買おう」というCanonの海のごとき広さよりも、「これだけ買っておけば事足りる」という富士フイルムのコンパクト感が、私には合っていたのですね。

今日はここまで。
もっと突っ込んだ富士フイルムのよいところ、レンズのレビューや写真の紹介なども、ぼちぼち書いていければなと思います。


余談ですが、夫は撮るものが決まっていてレンズの選択に悩む必要がなく、息子は私の残したレンズ群でまだまだいけると思うので、迷走することなくCanonライフをエンジョイしまくっております。

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