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何故【 J U L I A 】?
私の母は働き者でお節介でいつも豪快に笑っている人でした。
父の亡き後、母は町工場で働きました。
そこには出稼ぎに来ている外国人の方々がいました。
昼休み、その方々が毎日おにぎりを1つだけ食べて仕事をしていることに母が気付きます。
「それしか食べないの?お腹空くでしょうに。」
聞けば彼らは、
祖国の家族への仕送りの為に節約していたのです。
そんな事情を知った母は
翌日からお弁当をいくつも
【J U L I A 】というレストランに込めた想い。
私の父の唯一の楽しみは毎晩の夕食でした。
私の母は毎日、父のためにテーブルに並びきらない程の料理を作りました。
休日は父と母、2人で料理をして、
友人を招いては宴会をしていました。
父と母は
『歳をとったら2人で小料理屋をやるのが夢なんだ』と話していました。
しかし、、
父と母は若くして他界。
その夢は叶わぬものとなり、
私も2人の夢の話はどこかに置き忘れていました。
十数年後、