今日のパスタ フィットチーネ
リタイア生活を株式投資で楽しむモト3の妄想エッセイ
フィットチーネとはイタリアで平打ちパスタのことを言うのだそうだ。
成城石井に立ち寄った時、私は必ずイタリアンの食材コーナーをチェックする。何か珍しいものはないかと物色する。先日、同じように物色していたら見慣れない生パスタを見つけた。
商品棚のポップに書いてある「本田商店」の文字が目に入った。まさか、あの本田商店のはずがないと思いつつ、手に取って袋の裏を見ると、製造者は「本田商店」と記載している。あの「本田商店」に間違いなかった。
その本田商店は私が生まれ育った田舎にある。毎年、年越しの蕎麦は本田の蕎麦だった。田舎を離れ、帰省した時にも、お土産に買う蕎麦は本田の蕎麦だった。つまり、本田商店は長らく地域特産の蕎麦を製造販売している老舗なのだ。
地域では、蕎麦と言えば本田。スーパーでもお土産物屋でも本田の蕎麦以外は置いていないのが普通だ。そんな蕎麦の専門店と思っていた本田が、遠く離れたイタリアのフィットチーネというパスタを作るのは何故だろう?
袋の原材料名を見ると、「デュラム小麦のセモリナ(国内製造)」と書いてある。どうやら国内産の原料にこだわりがありそうだ。袋には「食品添加物保存料不使用」とも書いてあるので、この点も特徴なんだろう。
同郷人としては見過ごすわけにはいかず、3種類あるパスタの中からフィットチーネを選んで試してみることにした。
今回は、シーフードミックスとバジルペーストの組み合わせにしてみようと思った。魚介とバジルの組み合わせを一度試してみたいと思っていた。妻もそんな組み合わせは初めてなので、怪訝そうな顔をしていた。
いざ食べてみると、魚介とバジルの組み合わせは悪くない。ただ、外観は美味しそうには見えない。緑色が暗くくすんでいるので、一見して食欲をそそらない。
妻から「美味しい」の一言は貰えたが、生パスタとしての美味しさはどうなのか、私には良く分からなかった。もう一度、別のメニューでトライしてみようと思った。
<了>
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