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正直で、フェアであること

リタイア生活を株式投資で楽しむモト3の妄想日記

先日、清水寺を初めて訪れた。
長らく関西に住んでいるが、今まで行く機会がなかった。

実際に現地に行くと、清水の舞台が傾いていることに初めて気が付いた。テレビだけでは、わからないことが多い。
清水寺とそこに続くいくつかの坂は、修学旅行の生徒たちで溢れていて、「よかったね、やっと感染症も終わったね」と、同行した妻にそっとつぶやく。

今回、清水寺を訪れるきっかけは、京都駅近くのホテルで開催された株主総会へ出席したことだった。総会は1時間で終わるので、その後散策しようということになった。

3年ほど前に美容室用のシャンプーを製造販売するCOTAという会社の株式を購入した。
会社が京都にあり、親近感があること、業績が右肩上がりで将来性を感じたことなど魅力はいろいろある。しかし一番の購入理由は、株主優待として、美容室用の高品質なシャンプーとリンスのセットが貰えることだった。

頂いたシャンプーは妻の専用品であるため、その製品の良し悪しは、私にはわからない。だが、昨年に引き続いて今年も株主総会に出席し、私はこの会社が好きになった。

昨年の総会に出席して、驚いたことが二つあった。

ひとつは、総会の冒頭から社長は、経営幹部の社内経費の不正使用について事実関係を詳しく説明し、社長として不正を許せないという思いと対処の考え方を表明した。
普通の会社は、内部の不正問題は恥と考え、敢えて株主総会で延々と説明するようなことはしないのに、、、

ふたつ目は、「社外取締役や監査役の候補が、弁護士や会計士ばかりに偏っている。多様性が必要では?」
という株主からの質問に対して、士業への偏りを問題点として、社長があっさり認めたことだった。
普通の会社なら、今回の候補者は適正な人選であると正当化し、問題点など認めるはずがないのに、、、

私は総会を通じて、この社長は自分の考え方をしっかり持ったユニークな経営者ではないかと思った。それと共に、今後の経営にも興味を持ち、今年も総会に出席したいと思ったのである。

先日開催された今年の株主総会では、
まず冒頭、社長から品質不具合が発覚して、出荷品をリコールした問題について詳しい説明があった。
普通の会社は、ネガティブなことについて積極的に説明することはしないのに、、、、

今年は新任の社外取締役として3名が候補に挙がっていた。
その経歴は、薬剤師、経営学者、ニューハーフであり、まさに多様性に満ちていた。昨年の問題点が解消されている!!

私は、この社長の言動に正直さとフェアプレイを感じた。
だから経営者として立派とか、優秀とかの評価は、私にはできないが、長年サラリーマンをしてきた自分としては「好きな」経営者である。

別の言い方をすると、最も嫌いな経営者は、カルロス・ゴーンである。サラリーマンは会社のルールや上司の指示に従い、会社の為を最優先に考えて働くもの。それを裏切る経営者の行為は私には許せない。

他人の事はさておき、自分のサラリーマン人生を振り返ってみて、自分は常に正直でフェアであったのか、、、、
あれこれと思い起こしてみるが、忘れてしまったことが多いことに気づく。
<了>




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