ラブについて

昔からBL・GL作品に苦手意識があったのだけど、「どうしてかな？」とふと思ったので考えてみた。

異性愛・同性愛に関して現実的な話をするなら、「私はあまり興味がない」。
「恋愛」についての私の考え方は前から度々記録に残しているような気がするから割愛するけど、異性愛だろうが同性愛だろうが、恋愛に関することにはあまり興味がない。
創作物として、恋愛ものの小説や映画・ドラマなどは好き。
「恋愛」云々は抜きにして、ストーリーや出ている俳優陣が好きだから、読むし、観る。それだけ。

自分が同性の人に好意を寄せられて告白されたら？
そこに関しては経験がないので何も言えない。分からないから。
ただ私も好きになっていたら付き合うかもしれない。
性行為はしない方向で。

さて、じゃあ、創作物での「ボーイズラブ」や「ガールズラブ」作品がどうして苦手に感じるのか。

たぶん、学生時代に身近にいた腐女子が原因。

腐女子の人たちを貶したい訳ではないことはご理解ください。
あと、ここから先、「カップリングが苦手」って話をするので、不快な方は読まないでください。

じゃあ、続き。

昔からあるよね。夢小説。
わたしも嫌いじゃない。
原作の雰囲気を崩さない程度に夢主を登場させる書き手さん大好きだった。
ひとつの創作物、読み物として楽しむために私は夢小説を読んでいたので、「自分がその世界に混ざりたい」とか、「ヒロインになってキャラクターたちにチヤホヤされたい」みたいな感情は一切なかったな。
「文章が綺麗。読みやすい。原作を崩さずにナチュラルに夢主絡ませてくるのすごいな。」っていう尊敬の念しかなかった。

……と、まあ、夢小説の話は置いておいて。

二次創作でたまに出会ったのが、恋愛要素は一切ない作品で、公式でも恋愛関係は一切ないカップリングでの、同性愛の描写。
よくあるのは、バトルものの少年マンガで、犬猿の仲の二人が実は恋仲……みたいな二次創作。
まあ、あれは非公式なもので、ファンたちが勝手にカップリングして、勝手に盛り上がって喜んでるだけのものだから、純粋に作品が好きな人たちの目に触れなければ、別にどういう形で楽しんでも構わないと思うんだけど。

ただ、同級生にもいたんだよ。
カップリングして喜んでた子たちが。
中高生くらいの子が作った創作物だから、妄想の塊でしかないものだったんだけど、それがどうにも不快で。
その頃から、「BL作品って苦手だな。」って意識があったんだと思う。

最初に触れた作品が、同性愛やトランスジェンダーのことを丁寧に描いた作品だったなら、もっと感覚は違ったのかも知れない。
最初にBL作品に触れたのが、妄想の塊の二次創作だったからこそ、最初に抱いた苦手意識がいつまでも拭えないんだ。

「BL作品＝腐女子の妄想・萌えのための題材」みたいな印象がある。
その界隈を悪く言うつもりはないけど、夢小説などの二次創作もの自体が、ファンの自己満だと思う。だから、BL作品自体が悪いとは思わない。

ごめん。
BL作品に限定してしまったけど、GLに関しても同じことを思ってる。

最近、BLもののドラマや映画が堂々と作られるようになったけど、腐女子の人たちはあれらを観て、「萌える」だけなんだろうか？
同性愛に関して、どういう認識なんだろう。
もし一緒に働いている同僚の男性が「実は男性の恋人がいる」ってカミングアウトしたら、その時どう感じるんだろう。
隣にいる女性が「私、恋愛対象は女性なの」って話をしたらどんな顔をするんだろう。
もし、「萌える」んなら、その人を人として軽蔑するし、リアルで考えたことがないなら、考えてみて欲しい。

異性愛にしろ、同性愛にしろ、誰かにとってはフィクションで、誰かにとってはノンフィクションなのだから、無邪気に楽しむだけではダメだと思う。

マンガのキャラクターたちを同性同士でカップリングして喜んでる人たちって、無自覚で悪気がない、と学生の頃の経験から考えてしまう。
もちろん、そんな人たちばかりじゃないのは分かってる。
あれは、思春期真っただ中の中高生の頃だったから、ただ純粋に二次創作を楽しんでいただけだと思ってる。

でもやっぱり苦手意識だけは拭えない。

観たことないけど、「おっさんず・ラブ」が苦手。
観たことないなら文句言うな、黙ってろって言われたらおしまい。
ごめんなさい。
私だって、観てから文句を言いたい。
でも、時々ショート動画で流れてくるから、断片的に知ってる。
その度に思うのが、「たぶん、私は最後まで観られない」。

「窮鼠はチーズの夢を見る」を観ようと思ったことがある。
アマプラであったから、観てみようとした、んだけど、三分の一くらいでダメだった。
ストーリーを楽しむなら観れたんじゃないかな、って思う。
けど、「これを観て『萌え』に変換する人がいるのかな」って考えが頭をよぎって、落ち着いて観られなかった。

あれも観られない。「きのう何食べた？」
観たいのに。興味あるのに。

誤解がないように改めて言うけど、同性愛が苦手なんじゃない。
何でもかんでも勝手にカップリングしてBLにしてしまう界隈の人たちが苦手。ああ、なんかその界隈の人たちを敵に回してる気もする。
でも、「好きだったキャラクターを二次創作でBLにされて汚された」感覚は忘れられないんだ。
「汚してない」って言わないで。恋愛要素は一切皆無だったのに、無理矢理他のキャラクターとカップリングさせて、性的な描写もありの二次創作物を作って、それで「汚してない」は無理があるよ。

自分が性的なあれこれが昔から苦手だったからこそ思うのかも知れない。
ただの友情を恋心に勝手に変換して、恋愛関係があるみたいにして、自分で一人で楽しむならまだ良かった。
でも、同じ楽しみ方をしていない人を巻き込んで盛り上がっていたのは本当にドン引きだった。
私の腐女子に対する苦手意識はそこから。

そういった苦手意識を持ってる人たちに対して配慮してくださる腐った紳士淑女のみなさんが実在しているのも分かってます。
が、そういった配慮も一切ない人たちがいるのも事実です。
色んな趣味嗜好を持ってる人たち同士で、お互いに配慮して生きていけたらいいですよね。本当に。
私が許せないのは、中高生の時代に周りに配慮しなかったあの集団だけです。

そう言えば、「エゴイスト」は観られたな。
何の違いでしょうね？