対立を煽ると、得をするのは誰か。
戦争において軍需産業があるように、争いが起きたら「その争いごとをいかに制すか」というための武器屋さんが儲かる。
同様に卑近なところだと、美容や自己啓発の業界では「あなたはこうしないと幸せになれませんよ」「ありのままのあなたは恥ずかしいですよ」というコンプレックスと不安を煽って需要を生み出したりすることもある。
種がないと作物ができないように、需要(種)を無理くり用意してそれに沿った供給を作るようなもの(いわゆるマッチポンプ)や、いかにもその悩みの種を解決するような口ぶりで商品を売りつけるものの、本心ではいかにその種を無くさずに温存するかーーということに躍起している矛盾した供給者が、たぶんいろんな業界にいる。
しかもその需要の種というのが、人と人とが傷つけあう争いや、差別や炎上というものでも簡単に成立するし、一度その循環が働けば勝手に誰かが争い合って需要が膨らみ続け儲けられるビジネスになってしまうので、恐ろしい。
最近だと「マイノリティvsマイノリティ」でその手のビジネスが見かけるようになった。それはSNSの発達で増加傾向にあるのか、それともあたいがたまたま自身が性的少数派でもあり、話題になりやすいマイノリティの属性を持っていたから目に入ったのかは分からないけど、とにかくその存在に気づくようになった。
今回は「LGBT」について、差別や争いによって儲けられるシステムを持っている人を取り上げる。
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