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Vol.5 「頑張れない…」大泣きした子どもの気持ちに共感したら、でてきた意外な言葉

 今回は、4月から小学生となる息子とわたしのある日のひとコマを自戒を込めて…。

 先日、お友達とプレーパークでの待ち合わせに「自分の自転車で行きたい!」と言い出した息子。(えー、プレーパーク少し遠いし大丈夫かなあ。何かあったら面倒だなあ。でも自転車で行けた!っていう体験も良いよね。)
私「じゃあ、自転車でも良いけど、約束の時間もあるから途中で戻ってこられないよ? あと、帰りも自分で漕いで帰らないと行けないけど、できる?」
子「うん!!できるっ!!!」

 意気揚々とノリノリで出発したのに…、走り出してすぐに「やっぱり疲れたあ」「足痛い!もう帰る!ママの自転車で来ればよかった!!」とぐずぐず…。
 約束の時間も迫っていたし、なんとなく幹事らしき仕事もしていたわたし。
 「えっ!もう帰れないよ。遅れちゃうもん。乗る前に、自分の自転車なら行きも帰りも自分で漕ぐんだよって約束したじゃん」と言ってしまったから大変!

 息子は大号泣。(いつもはそこまで泣かないのでびっくり)

 あああ〜、自分にゆとりがない時(時間がなくて焦っている時と体調が悪い時)は子どもを待てない事、分かってた。分かってたけど、またやっちゃった。

 この「ゆとりがなかったんだなあ」ということは、後で振り返って気づいたこと。
 
 振り返って気づくことが増えたのは、昨年受講した、島村華子先生の「ほめ方叱り方公式トレーニング」講座のおかげかなと思います。講座では、基礎編・実習編ともに、毎回ロールプレイングの時間があり、子どもの気持ちになってみたり、アクティブリスニングを心がけた会話を練習したりしました。
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近々開催される「ほめ方叱り方公式トレーニング」講座はこちら
※導入編は次回開催時期調整中
修了生限定12名 モンテッソーリ・レッジョエミリア ほめ方・叱り方[実習編]トレーニング講座(全4回)第3期

華子先生の本はこちら。
モンテッソーリ教育・レッジョ・エミリア教育を知り尽くした オックスフォード児童発達学博士が語る 自分でできる子に育つ ほめ方 叱り方 3歳 〜 12歳 の子ども対象
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 実習編終了後も、思い出した時に、実習編で行っていた「子どもとの会話を振り返って、その時の自分の気持ちと子どもの気持ちを考えてみる」振り返りの記録をつけています。 

 今回の出来事を振り返って、子どもの立場でその時の気持ちを言葉にしてみたら…こんな感じ。
 「自転車で行きたいって言ったけど、やっぱりできなかった。悔しい。でも疲れた。足が痛い。ママ、励ましてくれないかなあ。ちょっと休憩したいなあ。やりたいなんて言わなきゃ良かった」

 ”まずは気持ちに共感することがどんなに大切か、子どもは今を生きていて、大人は未来(予定)を生きているんだ”と頭では分かっていても実際はなかなか出来ないことだらけでまさに毎日が失敗の連続。でも後から気づくことができるようになっただけでも私にとっては一歩進んだ気がしています。

 ところで、大号泣の息子のその後。
なだめすかしながら、通行の邪魔にならないようコンビニまで走り、ようやく小さなおやつとお茶で休憩したら思いがけないひと言。
「ママが荷物たくさん乗せてて大変だと思ったから、ママの為にぼく自分で自転車に乗ろうと思ったんだよ」

 本当は、「ママの為に頑張ろうと思った」なんて後付けの理由かもしれないけど、その気持ちがあったことも事実だから、それを大切にしたいなあと思いました。小さなお菓子とお茶は、「遅れちゃう!」と焦っていた私の気持ちもほぐしてくれました。

 「そっかあ。ママの為に考えて頑張ろうと思ったんだね。ありがとう。ママ、遅れちゃうと思って焦ってて、ごめんね」を伝えた後の彼は、最後まで自転車を漕ぎました。プレーパークで泥だらけになって遊んだ帰り道も、家まで頑張って漕ぎました。

 息子も私も、失敗しながら学んでる。「やらせてみる」の側には共感が大切なんだなあとあの日を振り返りながら改めて感じました。
 これって、マザークエストで学んだ「失敗力」にも通じるのかも。失敗しても立ち直るチカラがあればそれはもう、失敗じゃないですよね。

***
 この日みたいに、自分にゆとりがない事に気づいてないことも良くある日常ですが(汗)、自分でゆとりのなさを自覚できている時、わたしは子供にお願いしちゃいます。
 「ママ、今日は頭が痛いからいろいろ出来ないし優しくなれないよ。ごめんね」
 5歳ともなると、ママの本気の言葉は分かるようで…
「これ、ひとりで食べてるね!」「一人で着替えるね!」「明日の準備しておく!」なんて、出来ることを探してくれるようになりました。
しかも、「ママ、頭痛いと思うけど、お風呂入っちゃお!がんばれ!!」と逆に励まされた日には、成長したなあ、、、という思いと予期せぬ優しさにグッと涙が出そうに…。

 完璧じゃなくても良い。ママだって人間だから間違えることもあるんだよ。しょうがないよ。人間だもん。だから、ごめんねとありがとうは後からでもちゃんと伝えるね。

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