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Vol.20 小学生の娘は、わからない言葉があるとすぐ検索します。親としては辞書や辞典、図鑑を使って欲しいのですが、なかなか使いたがりません。どう対応したらいいでしょうか?

★中曽根陽子の回答:
 今はなんでもググればでてくる時代です。大人だって、分からないことがあれば、すぐネットで検索しますよね。便利な世の中になりました。
 私もめっきり、紙の辞書や辞典を開く機会が少なくなりました。
 だけど、「子どもには、辞書や辞典、図鑑を使ってほしい」その気持ちも分かる気がします。

 たぶん、
「検索では、そのキーワードについての答えだけが出てくるので、広がりがないけれど、紙の辞書や辞典・図鑑なら、自然に周辺の言葉や情報も目に入るので、世界も広がるから紙の本を使ってほしい」ということかな?
 また、間違った情報や、根拠があいまいで信頼できる情報も数多くあるから、検索した結果が信頼できるものとは限らないから、そういうことも伝えたい?

 ネット検索と紙の本、それぞれにメリットとデメリットがありますね。
ネット検索は手軽に膨大な情報を得られるという点でメリットは大きいですが、上手に使いこなすためには、前提として正しい情報にたどり着くための基盤となる知識を持っていることや、判断力を育てること、ネットリテラシーを教えることはとても大切ですね。
 
 一方、紙の辞書や辞典を引くのは、ちょっと面倒くさいけれど、信頼性は高いですし、辞書で単語をひけば、一つの単語にいくつもの意味があるということもわかるので、横に世界が広がるというメリットがあります。
 図鑑は、眺めているだけでも楽しいですよね。また、繰り返し読んでいるうちに、目に入る情報も違ってきて、思わぬ発見をしたり…。お子さんにもその楽しさを伝えたいですよね。

 でも、だからといって、ただ「検索ではなく辞書を引きなさい」「図鑑や辞典を読みなさい」と言ったところで、お子さんが使うようになるとは思えません。
 なので、まずは、お子さんがなにか調べたいことや、知りたい事があったときに、一緒にネットの検索と辞書や辞典、図鑑で調べたことを比べてみたらどうでしょうか。
 たぶん、このようなご相談をされるあなたは、辞書や辞典、図鑑で何かを調べるのが、好きで得意なのではないでしょうか。
 もしそうなら、その楽しさを伝えてあげるのが一番かなと思います。

 以前、作家の石田衣良さんにインタビューをしたときに、「子どもに読書好きになってほしいと言う方が多いけれ、いくら本を置いたって、本人が興味がなければ読まない。子どもに本を読んでほしいと思ったら、親が読書を楽しむ姿を見せることだ」とおっしゃっていました。

 「やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、ほめてやらねば、人は動かじ」という言葉を知ってますか? 連合艦隊司令長官、山本五十六の言葉です。
 古いですが、名言だなと思います。これは、どんなことにも当てはまりますよね。
 

ぜひ、お子さんと一緒に、楽しみながら辞書を引いてみてください。
そして、その結果を教えてくれたら嬉しいです。

 
 
 ★スタッフのぶえのコメント:

今は、わからないことは検索すると、すぐに答えが出てきて便利です。
私も漢字や行きたい場所、言葉の意味などよく検索しています。
こんなに便利なのですから子どもが使いたがるのも当然かなと思います。

でも図鑑や辞書って見てるだけでも楽しいですよね。
昆虫図鑑で見る綺麗なトンボのはねの網目や、作り物みたいにカラフルなカミキリムシなど、今でも見ているとわくわくします。

私は娘と「春の七草7つきちんと見つけてこられるかゲーム」をやったことがあります。
まず一緒に図鑑を見て特徴を調べ、その後外に出かけて、7つきちんと見つけてくるというゲームです。
葉っぱはどんな形?とってきた草が本当にそうなのか?似ているけど違う、どこが違うの?など、図鑑が大活躍でした。

こどもと一緒に図鑑や辞書を楽しく使っていけたらいいなと思います。

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