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教育ニュース 変わる教育・変わる受験

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これから教育も受験も変わっていきます。その動きをとらえながら、教育ジャーナリストの中曽根陽子が取材した内容や、その中で感じたことを書いています。
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#中曽根陽子

VOL.20 異能の始まりは3歳のときに母が与えた図鑑だった

孫正義育英財団を知っていますか? 2016年、高い志と異能を持つ若者が才能を開花できる環境を提供し、未来を創る人材を支援することを目的として設立された財団です。 先日、財団生2人に話しを聞きました。そのうちの一人、春山侑輝くんは、小学2年生で財団生に選ばれました。 侑輝くんは、3歳の頃から微生物・寄生虫など、肉眼では見えないミクロの世界に興味を持ってから探究を続けています。 将来は生物学者になりたいという侑輝くんが、微生物に興味をもった最初のきっかけは、3歳のとき

vol.12 教科書をなぞるだけの勉強はいっさいしない。思いきりやりたいことを探究するスクールで、子どもたちは何をやるのか

こんにちは 中曽根陽子です。  先日ユニークなスクールを見学してきました。神戸に新しくできた、Learnnet Edge(ラーンネットエッジというスクールです。  母体のラーンネットグローバルスクールは、探究教育の第一人者でマザークエストのサポーターでもある炭谷 俊樹 さんが立ち上げ、20年以上に渡り常識にとらわれない革新的な学びを実践してきましたが、さらに10代の探究者がより自分らしく生きられる力が育つ場が求められて、マイクロスクールラーンネット エッジをスタートしたのです

vol.11 英語だけでない社会で活躍するために必要な力を育てる三田国際中学校高等学校

こんにちは 中曽根陽子です。  伝統女子校から、先進的な教育を行う共学校に生まれ変わって5年。「世界標準の教育」で注目を集める三田国際学園中学校・高等学校。中でも、海外大学進学も視野にいれたインターナショナルクラスは、高校で1年間の留学プログラムもあり、日本の高校の卒業資格を習得できることから、保護者の関心も高く、この学校の目玉となっています。先日、取材に行ってきました。  インターナショナルクラスは、英語力に応じて、0ベースから始めるスタンダード、インターミディエイト、ネ

VOL.9日本と海外、2つの学校の卒業資格が取れる学校

こんにちは 中曽根陽子です。  皆さんは「ダブルディプロマ」って知っていますか? 日本と海外、両方の学校の卒業資格を取得できる学校のことです。 日本でも少しずつそういう学校が増えてきています。そこで、その先進校、文化学園大学杉並中高に取材に行ってきました。  文大杉並のダブルディプロマ(以下DD)コースは、カナダ・ブリティッシュコロンビア(BC)州教育法によって正式に認定されたカリキュラムを提供することができる海外校で、卒業時には日本とカナダ両方の高校の卒業資格を取得できま

vol.8一生物の思考力を育む 東洋大学京北中学の「哲学教育」

こんにちは 中曽根陽子です。 いよいよ来年から大学入試が変わり、日本の教育改革が本格的に動き出しますが、大学より先んじて、おもしろい取り組みが私立中高で始まっています。「未来を見据える学校」という取材をしていますので、今回はその一つを紹介しますね。  今回は、東洋大学京北中学校の哲学教育の取り組みです。 この学校は、100年以上続いた男子の伝統校ですが、4年前に、東洋大学附属の共学校として生まれ変わり、志願者・入試偏差値ともに急上昇の人気校になっている学校です。中でも注目す

Vol.7 ふつうってなんだろう?

こんにちは 中曽根陽子です。  先日、講演会に参加してきました。メイン講師は井本陽久先生(通称イモニイ)。栄光学園の数学のカリスマ教師で、みんなの学び場「いもいも」を主催している井本先生の「思考力を育てるためには、失敗をたくさんすることが大事」だという言葉を聞いて、私自身「失敗力を伝えてきたことは間違いじゃなかった」と励まされました。  「未知の場所に放り出されたときに、手持ちの物を使ってなんとかすること、それが思考力だ」という井本先生。マザークエスト の思考力講座もとっても

vol.6 習い事より、勉強より、子どもの発達に睡眠が大事なワケ

こんにちは 中曽根陽子です。 連休明けや長期休暇明けに不登校が増える原因の一つに、生活リズムの乱れがあると言われています。海外旅行にいったときと同じ時差ボケ状態になっている可能性があるからですね。 もし、朝からお子さんの機嫌が悪い、起きられないなら、この数週間を振り返り、寝る時間や起きる時間がまちまちになっていなかったか、見直してみてくださいね。 さて、そんな悩みを解決する方法が満載の本が出版されました。 私が主催している「マザークエスト 」のサポーターでもある小児科医の成