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セルフケア夢分析 ヒプノセラピー episode🥀16

前回、夢分析の有用性についてお話ししましたが、今回はセルフケアとしての夢分析のやり方についてお話ししたいと思います。本格的に夢分析を行おうとすると専門的な研究と修練が必要かもしれませんが、日々の生活の中で自分の見た夢を生かそうということならば、もっと気軽に始めらえると思います。私自身が日頃から親しんでいる、C・G・ユングとエドガーケイシーの考え方を基本とした夢分析の方法についてお話ししたいと思います。

まず、夢分析の一番の前提は、夢を一番よく理解できるのは夢を見た本人と言うことです。例えば、夢辞典を見て、こう書いてあるからこういう意味だと解釈するのは少し早計かもしれません。もちろん、夢辞典は連想を助けるという点や、集合的無意識(以前の投稿で説明したユングの提唱した概念)の内容を知るという点で有意義ではありますが、いつもそこに書かれていることが、自分の見た夢に当てはまるとは限りません。そのひと個人にだけ通用する意味や象徴があるからです。

また、現実の世界と切り離せない無意識(潜在意識)の世界、つまり夢は、日常とひとつづきなので、夢を見た日前後にどんなことがあったか、どんな感情が動いていたのかを照らし合わせる必要があります。日頃の心の動きと切り離して、夢だけを取りあげて解釈するのは片手落ち、とも言えます。

また、夢分析のもう一つの大切な前提は、夢の意味は一つではないということ。時にはいわゆるギャグのように、一つの登場物に二重のメッセージが含まれていることもあるし、正反対に受け取れる意味が、どちらとも間違いではないということもあります。夢の意味をすぐに決めつけずに、長い目で向き合っていくことが大切です。

また、前々回の投稿でも説明しましたが、夢は基本的に連続ドラマと考えて下さい。ある一定の期間見続けるモチーフや、物語の構成がないか探してみましょう。何ヶ月、何年という周期で出てくる登場人物や物体があれば、それが自分にとって何を象徴しているのか、何を意味しているのか、心の中を探って見ましょう。例えば私自身は、10年近く、繰り返し男の子が夢に出てきたのですが、最初の方はか弱い赤子で可哀想な状態だったその子は、最後の方では、自分で自分の世話をできるほどに成長し、その後、夢に出てこなくなりました。夢の中で私はその男の子を育てていたのかもしれません。現実の世界の私の成長と呼応していると感じています。また、私自身の性別は女性なので、なぜ男の子だったのかと考えても面白いです。

まずは夢の前提を取り上げましたが、この前提で自分の夢を見直してみるだけでも違った側面を発見するかもしれません。
夢を見直す為にも、夢を記録するということはとても大切な作業です。次回、夢の記録のコツと、実際の分析についてもっと詳しくお話ししたいと思います。

セラピールーム アウロラ