Panchakarma start 〜ギー断食〜
こんにちは！
こちら現在12/14 8:00amです。
今日から本番のパンチャカルマ が始まりました。( パンチャカルマ とは？ こちらの記事から)
まずこのパンチャカルマの序盤として、わたしが行うのは、最大7日間のギートリートメント。
前記事にも記した通り、パンチャカルマ の内容は、人それぞれのカスタムメイド。ギートリートメントということは、わたしはやはりPITTA(火の性質) が最も乱れているドーシャなようです。(自覚ありです...)
1日目の今日は5:45am にDr.に処方して頂き、ギーを30ml飲みました。気分が悪くなったりするかなと心配でしたが、今のところ大丈夫そうです。
これから毎日、5:45amにギー少しずつギーの量を増やしていき、このギートリートメント期間中は、飲食はほぼできません。
早朝にギーをコップ一杯飲むだけの、まさにギー断食！！！治療の一貫ですので、医師の指示なく安易に行ってはいけませんが、これだったら自宅でも定期的にできるかも…というくらい簡単です。
( バスティという浣腸法なども自宅で出来るようですが、私にはまだ勇気が出ずでした)
さて、
ギーとは…
アーユルヴェーダの中で食用(食べる)としても外用(塗る)としても最も優れているオイルとして多用されるギーですが、オイルの中で唯一消化力を高める効能を持つと言われています。
成分は、動物のミルク。牛のミルクを煮る作り方もありますが、大抵ミルクから作ったバターを加熱し分離させた不純物を取り除いたものをギーと言います。バターから、カゼインなどのタンパク質、そして水分を完全に取り除いたものになり、加熱殺菌した瓶で保存すれば賞味期限は永久だとも言われています。
アーユルヴェーダ最古の古典書チャラカサンヒターでは、このように書かれています。
ギーは「記憶力・知力・消化力・精力・オージャス（活力素）を増大させ、毒物・錯乱・疲労・不幸・発熱を除去しすべての油脂類の中で最も優れている。」チャラカサンヒター第1巻第13章14
「ヴァータ体質の人、ヴァータ性とピッタ性の病気の人、視力を強くしたいと望んでいる人、けがをした人、やせた人、老人、子供、体力のない人、寿命を伸ばしたいと望んでいる人、太りたい人、子供を欲している人、若々しさを求めている人、消化力、活力、記憶力、知恵、燃焼力、理性、感覚機能の力を高めようといる人、灼熱感・外傷・火傷によって苦しんでいる人によい」チャラカサンヒター第1巻第13章42，43
心身のあらゆる機能にとって他にはない素晴らしい効果をもたらす優れものなのです。
私は5年前にAyurvedaに出会い、このギーを知って以来、口にしない日はない位に気に入っています。自分で作るギーは格別に美味しく、味が気に入っていることも理由の一つですが、なんにせよ、効能面でも類を見ぬ素晴らしいオイルなのです。
私が実体験として実感していることは、
・身体の柔軟性の向上 (筋肉、関節の動きが滑らか且つ可動域が広がる)
・心の柔軟性の向上 (苛々することも少なく、何でも受け入れられる器が大きく)
・慈愛深く、献身的な心を生み、落ち着きとグラウンディングが出来ることで、するべきことをしっかりと達成させる為の忍耐力と集中力が養われる
・感性、感覚機能の向上
・消化力の向上(食べ物も感情も)
・睡眠の質の向上
・ホルモンが整う
・女性性の向上 …など。
紹介し切れないほど沢山の効能を実感しています。
これらの効能は、工場などで大量生産されたものではなく、手作りで愛情を込めて作られたものに限って効果が倍増するような気がしています。
昨日は、Cow puja といって、
インドでは神様として祀られている牛に感謝と祈りを捧げる儀式に参加しました。
伝統的なアーユルヴェーダでは、アグニホートラという祈りを日の出と日の入りの際に行ないますが、カウダン(牛の糞)を燃やし、その火に米とギーを入れ、共に燃やします。
わたしは、アーユルヴェーダに出会った当初から、かなり本格的な伝統の儀式を全て経験していましたが、ここまで牛が祀られている意味が理解できていませんでした。
しかし、今では私は牛に、毎日お祈りしたいと思えるほど心の底から感謝を感じています。
それはなぜなら、私の身体と心を作っているのが牛から頂くミルク、ギーだと実感しているからです。
これはとても信じ難い話なのですが、
私達人間は、以下の5つの食材だけで生きていけると言われています。
1.米 2. 麦 3.緑豆 4.ギー 5.ミルク
ご存知の通り、
私は管理栄養士の資格を取得した、
西洋の考えの持ち主です。
こんな話を鵜呑みにできるはずはありません。
しかし、恐ろしいことに、理論よりも感じることが全てなようです。
現状わたしはほとんど上記の食べ物だけで過ごしています。可もなく不可もなく、追い求めていた安定した心身を手にしているのです。
理論や数値ばかりに気を取られて、違和感や疑問を感じていた頃とは反対に…
これが、エビデンスを超えたExperience (体験)。
私は何でも、理論的にしたがる癖がある男性性が強いタイプですが、騙されたと思って何でも試してみるのが好きですし、いつも一番心地いいこと、気持ちいいこと、快適なこと、嘘偽りや疑問、違和感がないこと、本物であること…を大切に生きていますが、私がアーユルヴェーダを心から信頼し、今全ての身を任せているのは、上記の条件を全て満たす実感を得たからなのです。
それが何だっていいのです。
皆さんも、是非エビデンスを超えた、自分が経験を通して得る体験をしていただきたいですし、少しでも多くの人々が本質を見極められるようにと願います。
そして私の体験、経験をシェアすることで少しでもアーユルヴェーダに興味を持ってもらえたら嬉しいです。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか？