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2024年の干支にちなんだ「辰」アイテムの開発秘話をご紹介!

こんにちは、マザーハウス オンラインストア 担当の八巻です。

師走の忙しい季節となりましたね。
マザーハウスでは毎年、干支をモチーフにしたアイテムを制作しているんです。
スタッフも毎年「今年はどんな商品が登場するんだろう」とわくわくする、マザーハウス恒例のシリーズとなってきています。
今回は、そんな干支シリーズより登場しました、来年の干支「辰」にちなんだ2つのアイテムの開発背景を、開発担当と職人にインタビューしたのでご紹介します。

今年は架空の生き物である「辰」ということで、どのようにしてアイテムのモチーフが決まったのか、大変だったエピソード、商品のおすすめポイントなど、たくさんのお話を聞くことができました。
ぜひご覧ください。


海で浮遊する「タツノオトシゴ」をモチーフにしたペンケース。

タツノオトシゴ ペン ケース

まず、最初にご紹介するのは、タツノオトシゴ ペン ケースです。

海をイメージしたグリーニッシュブルーのレザーにタツノオトシゴを型取りします。そして、イエローとアイスブルーのレザーを重ね合わせることでタツノオトシゴが生まれます。
タツノオトシゴに少しだけ角度をつけることで、ふわふわと浮く様子を表しているんです。
この絶妙なバランスで仕立てているタツノオトシゴ ペン ケースについて、小物担当の工藤と生産地のバングラデシュのマトリゴール工場 小物部門を担当するムスタフィスに聞いてみました。

なぜ辰から「タツノオトシゴ」に?

Q:モチーフがタツノオトシゴに決まった経緯を教えてください。

工藤:最初は、力強さや運気を上げる「龍」に引っ張られてしまい、楽しんで使ってもらう「辰」のモチーフに苦労していました。そんな時、スタッフからオスが子育てをする変わった生き物で、夫婦円満の象徴とされる「タツノオトシゴ」のお話を聞いたんです。

試しにサンプルを作ってみたところ、このモチーフならお客さまが喜んで使っているイメージが湧いたので、タツノオトシゴに決定しました。

小物担当 工藤

1mmのズレも許されない緻密な手仕事

工藤:いくつかの写真を参考に、「このぐらいのデフォルメ感がかわいいな」と思えるタツノオトシゴをデザインして、バングラデシュのマトリゴール工場に商品サンプルを依頼しました。
初めは、まっすぐに立ったタツノオトシゴのペンケースが届きましたが、ただ、立っているだけの印象だったので、少し上向きのタツノオトシゴに変更してもらいました。

型押ししたレザーに角度を指示して縫ってもらうことができないんです。
そのため、ペンケースの端からモチーフの縫い目まで何センチと決めて、ポイントごとに距離を確認しながら、角度を付けていきます。
小物の生産は、1mmのズレが小物の印象を大きく変えてしまうので、マトリゴールの生産マネージャーと細かなポイントを確認し合いながら仕上げていきました。

くるくるとした尻尾やひれのギザギザなどフォルムの複雑さに加えて、レザーが3枚に重なってとても縫いづらいモチーフなのですが、マトリゴール工場のスタッフも底力を見せてくれて、しっかり仕上げてくれました。

ムスタフィス:専用のミシンをコントロールしながら、「タツノオトシゴ」のディティールを縫い上げるのは大変ですが、最終的に仕上がった商品を確認すると、とても誇らしい気持ちになります。

バングラデシュ マトリゴール工場 小物部門担当ムスタフィス

工藤:上向きのタツノオトシゴを見て、気分を盛り上げてもらいつつ、生産地のバングラデシュマトリゴール工場の生産スタッフからの愛情も感じてもらえたらとても嬉しいです。

開発スタッフ工藤の推しポイント

ペンケースを立てたままで、中身の出し入れができるので、カフェの狭い空間でも場所を取らずに使える機能的なペンケースだと思います。
タツノオトシゴは立ってて(辰とかけて)欲しいので、すでに発売しているフラミンゴやキリンのモチーフを揃えた「ペンケースシリーズ」には、ぴったりのモチーフだと思って作りました。
ぜひ、タツノオトシゴのペンケースを、新年にお迎えして楽しんでほしいです!もちろん、就学や就職のお祝いにもおすすめできるアイテムです。

タツノオトシゴ ペン ケース ¥6,600(税込)

守り神である東洋の龍をモチーフにした、辰ペンダントトップ。

辰 | Tatsu(チェーン別売り)

次にご紹介するのは、辰をモチーフにしたペンダントトップです。守り神である東洋の龍をモチーフに、18Kのフィリグリーの金線細工で表現しています。

約1cm×1cmの大きさの中に、6種類の太さやツイストが異なる金線を使い分け、細かなパーツを製作しながら組み合わせました。どこか愛らしさも感じられる辰のペンダントトップに仕立てています。

とても繊細なジュエリーの開発エピソードを、ジュエリー担当の松本とインドネシア工房の職人ウィドドに聞いてみました。

職人と試行錯誤して生まれたモチーフ

Q:辰のモチーフは難しかったのではと思いますが、デザインが生まれた背景を教えてください。

松本:龍は架空のものなので、いろいろ調べたりお寺も巡ってイメージを膨らませました。そのなかで、東洋の龍は目が大きく胴が長いのに対して、西洋の龍は目が小さく胴が短いドラゴンのような姿であることがわかったんです。その結果、お寺の天井絵にも描かれている、身近な東洋の龍の特徴をインドネシアの工房とお話しながら、具体化していきました。

インドネシアの工房では、日本から送られたデザイン案を見て、どのようにしてフィリグリーで表現するか、ジグザク具合、線形の太さや強度まで職人さんが提案してくれます。インドネシアの工房から仕上がってきたファーストサンプルはあまり可愛くなかったのですが、ポイントを整理しながら3~4回の改善を繰り返し、ようやく完成しました。

ジュエリー担当 松本

職人ウィドドこだわりのポイント

ウィドド:今回は、龍の力強さを表現するために、辰のボディ枠の中に、中太のフィリグリーを入れ込み、あえて表面を削ることで鱗のような模様を表現しました。

さらに、手足といった細かなパーツをはめる際には、細心の注意を払いながら行うため、多くの時間を費やしました。

枠を作ってフィリグリーの模様をはめるといった単純なモチーフではなく、複雑な工程で手間のかかる辰をひとつひとつ作り上げるごとに、とても満足感を感じています。
お客さまが身につけて、辰のように力強く、毎日を過ごされることを祈っております。

インドネシア工房 職人ウィドド

開発スタッフ松本からのおすすめコーディネート

初詣や新年の挨拶といったお正月のお出かけには、赤や紺、黒のスタイルに合わせて、干支である辰のペンダントトップを目立たせて欲しいですね。
素肌に身につけることもできるサイズ感なので、日々のスタイルに合わせて、モチーフの上品な輝きとフィリグリーの繊細な模様を楽しんで欲しいです。

辰 | Tatsu(チェーン別売り) ¥37,400(税込)


いかがでしたでしょうか?

開発スタッフの工藤さん、松本さん、マトリゴール工場のムスタフィスさん インドネシア工房の職人ウィドドさんが中心となって、辰のモチーフを表現するだけではなく、楽しく使っていただくことや、毎日身につけてもらえるよう実用性を兼ね備えたモノづくりを考えてくれています。

最後まで、読んでいただきありがとうございました。
新しい年に、辰の商品とともに、楽しい日々を迎えられるように、願っております!

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