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元町の小さなアートギャラリーに今日も寄り道 ~はたらくスタッフのおすすめのお店~

マザーハウス横浜元町店スタッフが、個人的におすすめする横浜元町周辺のお店やスポットを紹介します。横浜元町に「来る人」と横浜元町に「居る人」が一緒に街を楽しみながら、たくさんの喜びが生まれることを願っています。

こんにちは。アート初心者、横浜元町店 渡部です。神奈川ではここ元町とみなとみらい地域が、個人が営むアートギャラリーが密集しているエリアみたいです。

ギャラリー・・・。
なんかちょっと気になるけど、入りづらい・・・。
入場料とかあるんだろうか?買うための場所なのか・・・?
作品を見てもなんてコメントしていいのか分からない・・・。
身近にあっても、何本かのハードルをひしひしと感じる存在。そんなギャラリーに一歩踏み入れて、いろいろな言葉をもらってきたレポートです。

買い物客でに賑わう元町の商店街から外れて、常に車が行き交う国道から路地に入った住宅地。閑静という言葉がぴったりの場所に gallery fu があります。

gallery fuの入口(カフェ側)

 -- 知人がギャラリー付きの家を買ったということを聞いて、そんなことあるの?!と思ったら、もともとは彫刻家が自宅として建てた物件らしくて、2Fが居住スペース、1Fが作品を展示する場所になっていました。

そんな素敵ヒストリーのある建物で2013年からギャラリーを運営されているのが、主に作家とのコンタクトを担当されている鈴木さん(左)と、カフェやHPの運営をされている島倉さん(右)です。

ギャラリーに併設されているプチカフェスペースにて

 -- 当初の構想では、未就学時のワークショップとか、子供たちの想像力を高める遊び場みたいなものも考えていました。展示とワークショップを一緒に行うと、けっこうスペースが必要になるので、今は展示メインですね。

作家さんに場所を貸してお金をもらうだけのレンタルギャラリーという形式もあるそうですが、こちらは、来る人に展示を見てもらい、もし気に入ったら作品を買うことができるというコマーシャルギャラリーの形式での運営です。入場料とかもないので、ドアを開けて「こんにちはー」でもうOKな感じです。

取材時に開催されていたゲノム編集をテーマにした展示。
だいたい2週間単位くらいで企画展を回している。
展示については鈴木さんが一つひとつ丁寧に説明してくれます

 -- 確かになんか入りづらい存在ではあるとは思うんですが、こういう場所だし、近所のおばさんがお茶飲んで話して帰る…みたいなこともありますね。何年か前は、スタンドバイミーみたいなやんちゃな小学生グループがほんっとよく来ていたりして。彼らももう高校生くらいになるのかな。

カフェスペースでいただいたおいしいコーヒー


 -- 作品については、使われている素材や、作った技法を見てくれる人もいて、そこについてコメントされる方もけっこういるんだけど、そこよりも、その人がそれを見て「感じたこと」を話してほしいと思っています。

スタンドバイミー的やんちゃ少年グループは、作品を見て「なんだこれー!」とだいたいは言っていたそうですが、何か心に留まったんだろう作品に出合ったときは「わー。」「おー。」と、いつもとは違う反応になっていたそう。

 -- 作家が『何か違うこと』を考えて作ったものから何かを感じる。作った時代背景や、世の中に認められて権威付けされているとかの差はあったりするけど、作家が何か違うことを考えて、それを形にしたというプロセス自体はゴッホの絵でも無名の作家の作品だったとしても変わりません。

そこにいるときどういうふるまい方が「正解」なのかを探してしまう。なんか的を得たことや、ちゃんとしたことを言わなきゃいけないと思ってしまったり、予備知識がないと発言しちゃいけないのかなと思ったり、上手いのかどうなのかという基準を探してみたり。「見たままの気づき」を大切にすることは、いろいろ知って、何かしら考えてしまう大人だからこそ難しい。ギャラリーに対して抱くハードルは、「知らないもの」に対して向き合うときの自分の姿勢の現れみたいなものなのかと思います。

 --  作家の想いを想像してみる。それも置いといて、自分がどう感じたかを言葉にする。でも言葉にならなくてもいいかもしれない。

 -- 好きを探してほしい。

「日常」とか「必要」とは少し距離を取った作家の創作への寄り道。その想いや考えのプロセスの中に自分を置いてみることは、売る/買うとか、与える/与えられる みたいな、行為者と受け手が分かれているものとは違う、新鮮な関係性を感じました。

 -- 作家が来て、お客さんが来て、なんか話している みたいなのが幸せ というか…。

いろんな作家の想いが集う、近くの小さな空間には、勝手に想像していたギャラリーのイメージとは180度違う、地域の風景と、人の息づかいがありました。

またお伺いいたしますね。


マザーハウス横浜元町店 渡部洋紀


<基本情報>
gallery fu(ギャラリー・フー)
〒231-0868 横浜市中区石川町1-31-9
phone:070-6429-8597

水-土 12:00~19:00
日 12:00~17:00
月曜日、火曜日 休廊

www.galleryfu.com
www.facebook.com/gallery.fu
twitter.com/gallery_fu
www.instagram.com/tomoe_galleryfu/

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