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読書感想/『サピエンス全史(上下)』ユヴァル・ノア・ハラリ

やっと読み切った。かれこれ半年ぐらいかかった気がする。ずっと枕元に置いて、寝る前気が向いたときに読んで、を繰り返してた。

長期間かけて読み過ぎて、正直細かい部分は頭に残ってないです。

概要を端的に説明できるほどの言語化能力はないのですが、

人類がどういう理由・経緯で今日まで繁栄を極めて来たのか、そして今、果たして人類は本当に幸せになったのか?これからなっていくのか?

という壮大な歴史を、実際の史実と客観的な視点から、分かりやすい身近な例を取り上げながら、読者のなかに落とし込んで行く、というのがざっくりした本の概要になるのでしょうか。

もっと細かい内容については、ぜひ下巻の訳者・柴田裕之氏のあとがきを読んで下さい、と言いたい。

このあとがきは、めちゃくちゃ脳内が整理できてよかった。

以下、訳者あとがきより引用

読書の醍醐味の一つは、自分の先入観や固定概念、常識を覆され、視野が拡がり、新しい目で物事を眺められるようになること、いわゆる「目から鱗が落ちる」体験をすることだろう。読んでいる本が、難しい言葉ね書かれた抽象論だらけではなく、一般人でも隔たりを感じずにすっと入っていける内容が、わかりやすい言葉で綴られているものだの、なおありがたい。まさにそのような醍醐味を満喫させてくれるのが本書『サピエンス全史』だ。

そう。この醍醐味があるからこそこの本は人気になったようなのですが、
正直、私にとってはこの抽象論の反対の具体論が、冗長過ぎて、読み辛い文章だなぁと思って、こんなに読むのが時間がかかってしまった。

なので訳者あとがきで、全部ざっくり抽象的にまとめてくれていたので、とっても腑に落ちる形で読書体験を終えることができました。

勿論、作者の具体的な例を挙げながら語られる文章を読んだ上で、訳者あとがきを読んだからこそ、理解が捗ったのであって、

ぽん、と訳者あとがきだけを読んだところで、何も残らないのかもしれないのですが…。

それにしてもちょっといろいろ冗長すぎたかなぁ。せっかく内容は面白いのに、読むのを挫折するほどの長さを持たせてしまうのは、いささか残念というか。

それと欧米文化に慣れ親しんだ筆者(イスラエル人なので厳密には欧米ではないですが、大学はイギリスに通われていたようなので…)の視点からの具体例なので、日本に住んでる私からするといまいちピンとこない例え話が多かったのも読みにくかった理由の一つ。

朝食のシリアルに云々…とか、アニメ「シンプソンズ」に登場する典型的な西洋中産階級の父親ホーマー云々…とか。

いや、分からなくはないですし、それぐらいの隔たりは想像力を持って読書すれば理解できるはずの話だし、

かと言ってここに翻訳者による意訳が入ってもそれは違うんだけど、

でも、でも、なんかしっくり来ないんですよねぇ笑

同じ筆者の『ホモ・デウス』も本棚に眠ってるのですが、まだ読むのは大分先になってしまうかもしれません・・・。

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