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Kヒロとハラオカコロナ禍を論考

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2020年1月からコロナ禍を記録し続けているコロナ禍カレンダーとともに、調査や取材を通してコロナ禍ゆえの問題を考察します。
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#ワクチン接種

反マスク・反ワクチンから抜け出したくなったら

反マスク・反ワクチンをやめたくなったときどうしたらよいか手順やトラブル時の解決法を説明します 反マスク運動や反ワクチン運動に参加していた人たちから、周囲で新型コロナ肺炎に罹る人が現れはじめて、中には連絡が取れなくなった人もいて怖い、どうしたらよいのかと私たちに気持ちの迷いを伝えるメールが届いています。 人それぞれ状況が違うでしょう。でも私たちに言えることはひとつ。 「匿名でやっているならフェードアウト。実名を知られていても縁切り」 これだけです。 でも踏ん切りがつかな

反ワクチン派の正体とこれから彼らが社会にかける大迷惑をあきらかにしよう

著者:ケイヒロ、ハラオカヒサ それを理解できない隣人たち新型コロナ肺炎ワクチンの接種を拒否する人にはさまざまなタイプがある。単なる注射嫌いや医者嫌いで拒否し続けている人もいれば、他人から強制されるのを嫌う人やワクチン接種は陰謀だと信じ込んでいる人もいる。 これらのうちワクチン害悪論や陰謀論を信じる人は、接種率が80%程度に達しているにもかかわらず未だに他人の接種に口出しをしてやめさせようとするし、自分の思い通りにならない人を甚だしく小馬鹿にしたり激怒する。 いま重篤な症

終わらせたくない彼ら/反ワクチン陰謀論と6時間

陰謀論者はコロナ禍の終わりを想定していない。帰るべき場所もなくなっていた。そもそも目覚めるとは何なのか。 取材:加藤文(Kヒロ) マネージメント:ハラオカヒサ はじめにまず最初に、お断りしておかなければならないことがある。 2021年7月、筆者は知人から旧知のA(30代男性)がSNSで陰謀論を元に反ワクチン、反マスクの主張をし、主張通りの行動をしていると教えられた。陰謀論の只中にある人への取材は十分ではなくわからないままで解決されない問題がいくつもあったためAと接触して

なんとなく反権力でイベルメクチン

──整理前の情報を手短に報告する【短信】 / 反権力と反ワクチン、親イベルメクチンについて。 取りまとめ:ケイヒロ、ハラオカヒサ はじめにイベルメクチンが新型コロナ肺炎に効く、飲み続けていれば予防にもなると言われはじめて1年半になろうとしている。 2020年4月にベルメクチンの使用で致死率が減少すると発表があり翌月から南米で使用開始されたが2ヶ月後の6月にデータ捏造で論文は撤回されている。10月に再び致死率低下の論文が発表されたが、これも2021年7月にデータ捏造で撤回

世界の転覆と一発逆転を夢見た人々

──なぜ仲間を集めようとデマを流すのか。現実と日常に帰りたくない人がいて混乱をよろこび、いつまでも続けと夢を見ている。それはAERA 『放射能がくる』からはじまっていたのかもしれない。 著者:ケイヒロ、ハラオカヒサ コロナ禍に2種類の騒動があったただごとではない20ヶ月だった。そしてまだ進行中だ。 新型コロナ肺炎への不安が人々の日常を覆い始めたのは2020年1月20日あたりだった。マスク不足、ダイヤモンド・プリンセス号、北海道の危機と続き、志村けん氏が亡くなった3月末に

新型コロナ肺炎から見た情報のデジタル化

──デジタル化の障壁は老人なのか。使えない人は切り捨てるべきなのか。日本だけの問題なのか。 著者:ケイヒロ、ハラオカヒサ はじめにコロナ禍は特別定額給付やワクチン接種など、情報伝達にはじまり申請や予約までデジタル化について考えさせられる出来事が多かった。マイナンバーカードとの連携が強化されたらもっと迅速に簡単にことが運ぶのではないかと考えさせられもした。 ワクチン接種の予約に電話を選んだ人は、WEBフォームから臨んだ人より圧倒的に不利だった。オペレーターにつながらず諦め

NAMIMONOGATARI 2021。可視化された闘うべき相手。

著者:ケイヒロ、ハラオカヒサ 皆が望んでいること邪魔されていること 画像は渋谷接種会場に抽選にきた千葉県の大学生。遠距離恋愛中の彼女は彼氏に会いたいがため一日も早いワクチン接種を望んで抽選会場に足を運んだ。 ワクチンを接種するのは日常を取り戻すためであり、コロナ禍を終わらせなければならないのも2019年までのあたりまえに帰るためだ。幸せを邪魔をする最大の敵は新型コロナ肺炎ウイルスだが、いまより少しだけましな日々の到来さえ誰かに邪魔されていると感じることがある。 202

ワクチン接種の予約を確実に取るためのポイント

──大丈夫、予約は取れます。そのために知っておくべきこと、準備しておくべきこと、当日にやるべきことがあります。 著者:ケイヒロ、ハラオカヒサ (この記事は後日内容を追加・改訂する場合があります/ 2020.8.12:個別接種について追記) これから接種が可能になる方へ 新型コロナ肺炎ワクチンは医療関係者についで高齢者が接種して既に10代でも接種済みの方がいるいっぽうで、まだ50代の予約にとどまっている自治体もあります。でもはっきりしているのは、秋までにさらに幅広い層へ

大学生へのワクチン忌避の広がり調査とママ友問題

──ワクチン忌避の態度を取りデマを信じるのは頭が悪いから、情報弱者だからと言っているだけでは多くのものを見落とすだろう。 著者:ケイヒロ、ハラオカヒサ 大学拠点接種を前にしたワクチン忌避の広がり新型コロナワクチンの大学拠点接種がはじまろうとしていた時期の大学生の心理を考えるうえで興味深いできごとがあった。考察に必要な情報以外の大学、組織、学生個人などを匿名化したうえで経緯を説明する。 都内のA事業所ではB大学のCサークルに所属する学生が以前からアルバイトをしている。Cサ

“コロナはただの風邪”は意図的に拡散され利用された

この言葉はいつから・2020年1月から5月 いつ「コロナはただの風邪」という言葉が使われはじめたか、それはどのような人たちが、どのような意味で、意図で使ったのか。それとも自然発生したのか。すくなくとも「コロナ」とあるから日本でコロナ肺炎が報道されたり蔓延したあとに生まれた言葉なのは間違いない。 新しい言葉だけにWEB上にいつ登場したか調べるほかないため、年月日を細かく区切りながら検索と候補の確認を繰り返した。 WEB上に残された(初出もくしは初出に近い)古い例として、2

ワクチン確保から接種まで後手後手だったのか

著者: X、ハラオカヒサ (誤記訂正を行いました。これまでにご指摘いただいた方々に感謝いたします) 無関心から批判へ2020年1月15日の国内感染者初確認は、日本在住者にとって新型コロナ肺炎が海のむこうのできごとではなくなった瞬間だった。しかし国内では新型コロナ肺炎をマスク不足を通して実感するにとどまり、とらえどころがなく現実味が薄いままさっぽろ雪まつりクラスターの発生や志村けん氏が亡くなる事態へ突入していった。 しばらくコロナ禍はマスク不足、トイレットペーパー不足、他