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エッセイ:精神的暗渠で知識は役立つか

専門的知識を持ち合わせていない精神疾患について触れています。
配慮出来ていない表現や間違った記述が考えられるためご注意ください。

非合理的なパラノイアだったり統合の失調は本人の教養や知性とは無関係に発生するという。

知識も知性も精神の不調の前では無力であるのは恐ろしい。

わたしはうつ傾向に陥った経験か幾度かあり、軽度であったため、ある時「今は軽度のうつ病だから気分が極めて落ち込んでいるな」と自覚したことがあった。しかし自覚したからといって気分をどうにか転換できる手段は無く、疾患に対する無力さを実感した。

統合失調症になった事はないが、きっと「統合が失調すると自我が漏洩する気がする」という知識を持ち合わせても自我が漏洩する感覚は拭えないだろうと思う。
それとも、そんな知識にしがみついて居られるのも症状が軽度なうちだけで、いずれは病気の進行に伴って完全にせん妄の世界に囚われるようになってしまうのだろうか。
精神科医樺沢紫苑の言説には精神が不調を来たすと自己観察が困難になるというものがあり、それが正しいとすれば(正しいと思われる)極論、自我漏洩を知識として知っていても自覚が出来ず役に立たない、ということになりそうだ。

インターネットでたまに目にするようなせん妄の中に生きる人達も、誰でもなり得る病気にただ罹患しているだけでそれを白い目で見る人々との根本的な違いは無い。同じ人間である限り異常者も健常者も紙一重なのである。

一度罹患すれば、長い治療が必要になりその間中苦しい気持ちと付き合って行くことになる。もちろんその果てには必ず寛解と幸福な道があるが、まずは予防がなにより必要である。

統合失調症やうつ病をはじめとした精神疾患は誰もがなり得るものであると知り、予防を意識することが大切である。

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