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長崎→佐賀(クソ遠い)

起きた。知らない土地だ。
ここはどこだとボーッと考えて、ああ、と合点する。
昨日のことを思い出す。

ちょっと寝坊したかも、隣の部屋にいる2人にどんな顔で挨拶しよう、とドギマギする。
寝癖でシーツの跡がついた顔を必死に伸ばして、ドキドキしながらリビングに行った。

旅にでてこんな2〜3日で全く知らなかった人とここまで親しくなれるなんて、とワクワクした。

昨日のうちから液に浸しておいたフレンチトースト。

まだフレンチトーストしか料理のバリエーションがないもんで…
卵焼きみたいになっちゃったけどまあまあ美味しかった。
今日も旦那さんは良い人だったし、お姉さんは可愛いし、こんな大人になりたいと思った。

旦那さんは仕事が超忙しいからここでお別れ。

お姉さんに出島に連れていってもらった。

初日に行った出島は新しく、本物は少し陸に入った所に資料館として残っている。
一緒にいる間は全て支払ってくれた。

奢られることに全く慣れていなかったため、ここでもドギマギしてしまった。アリガトウゴザイマス…

壁紙がツボ。可愛い。

盗撮された。
傘を差していたのにリュックがびしょびしょだったのは、こういう訳なのね…
あとから見返して、全くリュックが入っていなかったのにびっくりした。
雨用のカバーがサイドポケットに入ってるじゃないの…


撮られてから、そういえば自分が写っている写真を1枚も撮っていなかったことに気づく。
初めての1枚。

お姉さんと別れて佐賀へ。

電車で4時間揺られながら、じんわりと寂しさが広がった。

お金をケチって、カロリーメイトやらチョコチップパンやらを実家から持ってきたため、
ここ何日かはどうでもいい食事の時はずっとチョコチップパンをちびちび食べていた。
腹は満たされるが暫くは顔も見たくない感じだった。

そんなこんなで4時間、チョコチップを相棒にずっと長崎を回想していた。

旦那さんが、鹿児島の特攻隊の所は20歳までに行っといた方がいいって言っていた。
行かなかったらこの言葉が一生引っかかったままだと思った。同じ世代の70年前の20歳がこんな感じだったのかっていうのを見といた方がいいと。
当初予定では、長崎から本土までずっと東に行こうと思っていたが、急な路線変更も旅っぽくてイイネ。絶対行こう。

今電車に乗ってて思い出すのは、雲仙の地獄の温泉と鍋冠山の夜景。全部連れてってくれてちゃんぽんも材料費も奢ってくれて最っ高な体験ができた。

すぐにホームシックとか家が恋しいとか友達と会いたいとかなると思ったけど全くならない。生活の延長線上に旅があるという感じで、なんだか不思議なのだけれど、ずっと旅をしていたような気分だ。
友達も私と同じようにどこかで何かをやっていて、離れていてもすぐそばに居るような気がして、(まあそれはSNSで繋がっているから当たり前なんだけれど)Twitterを覗けばいつも通りの感じで。

世界は思ったより私を必要としていなくて、その無関心さが心地よくて、それと同時にすごく温かいと思った。
声掛けてよかったな。
私もそんな子がいたら同じことしちゃう気がするからなんで見知らぬ私なんかに優しくしてくれるのか…という謙虚な気持ちはあまりわかなくて、
こういうふうにすればいいんだな、という人生の1つのあり方を見れたとても良い経験になった。

インドかどっかでは、人はみんなに迷惑をかけながら生きていて、だからじぶんも相手のそういう所を受けいれ、お互いに気を使わないっていう関係があるらしい。
私の今の感覚も本当にそれに近くて、すごく傲慢かもしれない
ってか客観的に見たらすごく図々しい()けどこの連鎖を途切れさせないようにしなきゃとは思った。

そんなこんなで1時間半乗り換え時間があったりで、ようやく唐津に到着!

長かった〜唐津は佐賀の中でも北の方で、海がある。

今回の旅行の目的の一つが、唐津の友達に会う事だった。
友達から発せられる「カラツ」という所がようやく私の目の前に来た。

海が見える街だ!あいにくの天気だけれど。

初めて会ったのは高校生のときなのに、もう車に乗れるらしい。迎えに来てくれるらしいので、それまで海で遊んで
初めて自力でたどり着いた海。私にとって海は、旅行などでしか来れない特別なものだったから、それだけに感動も倍増した。
めっちゃ曇っているけど。


海にごって見えるけど。

友達があと1時間くらいで来るらしいから、近くに見える唐津城を制覇しようと向かった。

思ったより急な上りだったが

到着。
迫力。

友達も息を切らしながら上がってきた。
城前での1年振りの再会もかなり悪くない。

ちょっと大人っぽくなったけど、笑顔は全く変わっていなかった。

車で呼子へ

かなり端っこだった。
呼子はイカが有名らしい。
でもここら辺は店が早く閉まるので注意。

まだ動いていた。

イカの天ぷらも美味。
何故か同い年なのに奢ってくれた。社会人で働いてるからって。
なんで!私より先にこんなによく出来た人になってんの!!

ちょっと悔しかったから、アイス買ってあげた(なにもチャラになっていない)

これが佐賀の思い出の味となった。ブラッグモンブランは九州限定で、ザクザクしていてすごく美味しい。
この前大学の購買に売っていたけど。

ここでじゃがりことさけるチーズ買って、友の家でじゃがアリゴを作った。
かなりおなかいっぱいになる。

おうちに突然お邪魔して泊めてもらえることになった。お母さんもお父さんも弟くん2人もめちゃめちゃいい人で、すごく理想の家族だった。

佐賀の人は九州の中でも方言が強くて、すごく可愛い。友達は違うけれど、多くの人は私と話す時に東京弁に合わせようとする。お父さんは私と話す時に頑張って東京弁にしようとしてて敬語になっちゃうのがすごく可愛かった。

何だか「家族」とか「人」について、私の目標みたいなものを考える事が多い旅だった。
こんな関係理想だな、とかこうなりたい、とか。実際に私の超理想的に生きているのがとても羨ましかった。

テレビをみんなで見て笑って、お風呂の順番をじゃんけんで決めて、兄弟順に急かされて。
私の「日常」では絶対に有り得ない、兄弟の感覚がすごく楽しくて羨ましかった。

ちょっとごちゃっとした友達の部屋で眠る。
おやすみ

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