見出し画像

育休中のリスキリング、意見をいう練習

話題のタイミング的には、
少し遅くなりましたが、
意見をいう練習、として、投稿。

わたしは、岸田首相の「個人が希望したならばリスキリングに取り組める環境整備を強化していくことが重要」という発言には賛成です。

理由は、
育休中に、学び直しを望む人は一定数おり、
その人たちがリスキリングすることで
賃上げにつながるから、です。
ただし、そのためには、
会社側が、自社発展に必要なスキルを
見定める力が不可欠であると考えます。

2人の子を持つ育休5年目の私自信も、現在は学び直しのために、ボランティアに参加し、今後も通信大学に通い資格取得を目指す予定です。
わたし自身は、2人目が1歳になったタイミングでボランティアに参加しましたが、生後数ヶ月の方でも、「働きたい」気持ちが強く、参加されている方にも出会いました。

一方で、子育て世代からは、「育休中にも働かなければいけないのか」「育児をしていて、学び直しどころではない」「希望制にしても、学び直しを選択しない人へのプレッシャーになるのでは」と言う意見も多く聞かれます。
それらの意見も、子育てを経験してきた身としては十分に理解できます。

しかし、子育ての環境は、子どもの成長や、自分の気持ちの変化で、驚くほど、日々が目まぐるしく変化します。
そのため、今は、学ぶ余裕なんてない、と考えている方も、半年後には、状況が変わり、学んでみたい、という気持ちになるかもしれません。したがって、このような意見は、今後、変化していく可能性が非常に高い、意見であると考えます。
わたし自身、1人目出産後は、育児で精一杯の日々で、学び直しを考える余裕はなかったです。もし当時、この報道を見ていたら、「育児しながら学ぶなんて無理でしょ」と思ったはずです。しかし、二人目産後しばらくすると気持ちに余裕が出てきて、育児の隙間時間を活用し、自分のスキルと身につけたい、と言う気持ちが湧いてきました。

今のわたしも含む、そんなママたちが学び直しできる環境を整えることは、子育てをしながら働く人たちのキャリアアップにつながります。さらに、その新たな学びを会社に還元することで、賃金の底上げにもつながると考えます。

刹那的な意見を守るために、日本の賃金底上げにつながる可能性を失うのは、とてももったいないことだと思います。

ただ、ここでポイントになるのが、
会社側は、社員に時間を投資させる分、必ずや収入増につながるスキルを見定める必要があります。
というのも、個人が自分に必要なスキルを自ら見定めて学ぶ「リカレント」と異なり、「リスキリング」は会社が自社発展のために必要なスキルの習得を社員に依頼するもの、です。
そのために、賃上げ目的のリスキリングを成功させるためには、会社側が将来的に自社の収入増につながるスキルを適切に見定めることができるかどうか、に大きく影響されると思うからです。

話を育休中の学び直しに戻しますが、
わたしは、
育休中に、キャリアアップのために、
書籍出版などあらゆるチャレンジをしてみたく、人事課に確認しました。
すると、事務的な回答の最後に、
「育休中なんだから、育児に専念してくださいね」と、
釘を刺され、切ない思いをしました。

実母にも、「もっと子育てに集中すれば良いのに。」と、よく言われます。

子どものお昼寝時間に、スマホを使って、
Netflixで大好きなドラマを見て、自分を満たす人がいるように、
Kindleでスキルにつながる本を読んで、自分を満たす人がいたっていいじゃない。
どちらも、自分が満たされることで、
育児に還元できるのだから。

ーー育休中に、育児以外のことをやっても良い
ーー子育ての隙間時間を自分のために使っても良い

そんな認識が世間にもっと広まり、
学び直したい人たちが支援される世の中になりますように。

追記
今回、「育休中のリスキリング」と言うセットの言葉が一人歩きしたこで、あらゆる不満が生まれたのかと思います。
私自身、今回の報道で初めて、「リスキリング」と言う言葉を知りました。
まだリスキリング自体がよく知られなていない状態での、突然の育休とのセット扱いだったので、よくわからない「リスキリング」というものを子育て世代に押し付けた、みたいな感覚になったのかもしれません。
(実際には、首相は、育休中の人だけにリスキリングを推奨しているわけではありません。「あらゆるライフステージにおいて、本人が希望したならば、支援(学習環境を整備)する。」と発言しており、育休中の人は、「あらゆるライフステージ」の中の一部であると解釈しました。)

まずは、リスキリングの必要性や、リスキリングが企業や個人にもたらすメリット、賃上げにどのような効果があるのかをもっと周知し、「リスキリング」がイメージの良いワードになってから、「まずは、育休取得者から」のような流れにすれば、このようなことにはならなかった気がします。
反発が起こりうる挑戦的な取り組みをするときは、その言葉の意味やメリット、こちらの意図を説明し、理解が進んだ上で、具体的アプローチを提示していかなければならないんだな、と一つ学びになりました。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?